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深爪と娯楽

最後のnote更新からずいぶんと時間が経とうとしている。決して忘れていたわけではない。日々の仕事や家事に追われたり、時間があっても気分じゃなかったり、書きたいことがあっても書き出しだけ打ったら満足してしまったり。そうこうしていたらいつのまにか半年も経っていた。

しばらく文章を書かないでいると、自分の書く文章がどんどん仕事や普段使っている短文投稿のSNS向けに偏っていくのを感じる。特に後者。ブログもやっているけれどあれはただのレポートだし、滞在した場所やそこで撮った写真に対してそのとき思ったことを喋り言葉で綴るだけなので、文章の練習にはなっていない。

このままじゃどんどん文章が書けなくなってしまう…というわけで、練習として久しぶりにnoteを書こうと思い、久々の記事投稿に至る。

とはいえ何か書きたいことや伝えたいことがあるわけでもなく、刺激もなく家と職場の往復をしているような日々を過ごしている。だけど、年度末はさすがに少し慌ただしい。

今週末こそポリッシュを塗るぞと意気込んでいたはずなのに、あれこれしているうちにすっかり忘れてしまい土曜、日曜と過ぎていき、今週も爪は何色に染まることもなく、飾り気のなくさみしい手の先を見ながら月曜の朝を迎えてしまった。色を乗せないにしても、せめて保護したり磨いたりできているならまだマシなのに、それすらおざなり。

こうやって、「やりたかったのにできなかった」ことはじわじわと己の心を蝕んでいく。できなかったことを一つ一つ思い返しては自己肯定感が失われていくような気がする。だけど、わかっていても、できないものはできない。タスクのように休日やりたいことをリスト化してそれを一つずつこなせばきっと達成できるけれど、それをして自分が満足するかというと、追われているものを一つ消して心が落ち着くだけで、そもそも爪を塗るなんて行為は明らかに娯楽の部類であるのでそこまでしてやるものではない。

あれこれ理由をつけたけど、結局は仕事じゃないんだからそんなかっちりしたことはせず、休みくらいは心の向くままに過ごしたいだけ。たとえ娯楽のはずであるものが心を侵蝕しても。

爪といえば、ポリッシュを塗るようになってから、深爪状態がデフォルトだったような爪を伸ばそうと頑張っているのだけれど、あまりうまくいかずに途中で割れてしまう。今回も少し前に右親指の爪を割ってしまい、軽く整えたもののひびが残ったまま、また伸ばそうとしている。

そんな話を人にしたら、「一度ひび割れたものが元に戻るわけでもないんだからさっさと切ってしまいなよ、そのままにしておくとひびが広がって深いところに入り込んでしまうよ」と言われてしまった。

爪の話をしていたはずだけど、おかしいな、別のことに聞こえてしまう。見て見ぬふりをしているいくつかのことを思い出して、また頭が痛くなる。

一度頑張って伸ばしたものが割れてしまったからって、さっさと切りましょうハイまた次頑張ろうねと簡単に切り替えられたら苦労しないんだけどな。爪も、他のことも。

ただ、ひびがこれ以上広がってしまう前になんとかしなきゃいけないことは、頭ではちゃんとわかっている。と思いつつ、きっと週末を迎える頃にはまた忘れているんだろうな。今週末こそポリッシュを塗りたい、いや、週末に限らず時間があれば平日の夜だって…なんて思いながら。


こんな感じでまた時々文章を書こうと思うので、よろしければお付き合いお願いします。ではまた。



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