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なぜやきうグッズ界は巾着袋を売ってしまうのか問題の解を考える

野球に限らず、グッズ界で長期に渡り居座り続けるもの。それが巾着袋です。
『巾着袋ってなんヤ』という方は、こちらをご参照ください。

私的Twitterアンケートによると、約6割のユーザーが「もういらない」回答するも、ヤクちゃんには届かず。

わたしもおなかいっぱい(しろめ)

去年の三冠王グッズにも、今年のレディースデーグッズにも、もちろん含まれていました。

では、なんでそんなに巾着袋をグッズにしたがるのか。
モノづくり視点で、この問題を考えてみました。

ここではモノづくりの評価指標の一つとしてよく出てくるQCDという視点を使うことにします。

Q: Quality (品質)

まずは品質という視点です。
布製品は針を使うので、ミシン針のカケラでも入っていようものなら、全品回収からの全品検査が待っています。そんな恐ろしいこと(消費者にとっても)はありません。
ヤクルトの取引先は知りようがありませんが、特に取り扱いが慣れた企業が納品してくれるという安心感もあります。(不良品をきちんとはじいてくれるから、という管理面も含めて)

もちろん、売る側としても品質問題は、今後のグッズ販売にも大きく影響します。
取引先が安定した品質でグッズが供給してくれるという点は評価が上がります。

C: Cost (コスト/原価)

次にお金という視点です。
安く仕入れて高く売る。それは商売の鉄則でもあります。
よって、一定の品質は求めるものの、安く作れるという重要な要素を見逃すわけにはいきません。
ウチに唯一現存(他にもあるはずだけど行方不明)する巾着のサイズと色からオリジナルグッズ製作サイトで計算すると、1枚200-300円程度です。実際は提携の取引先があるはずなので、もっと安く作れると思います。

【参考サイト】
https://novelty.raksul.com/

販売価格はデザインにより900円〜2200円と変わりまずが、300円の場合で原価率で8〜30%前後となります。
100均店舗以外の小売店の場合、原価率はだいたい10-20%に抑えたいところなので、だいたい合ってそうですね。
財布の紐の硬いファンやあまりお小遣いのない小さなお子様でも手が出せる価格帯のグッズは大事ですね。

また、ペラッとしているので、1個あたりを納品するためにかかる送料が他の製品と比べて安価という点も見逃せません。
棚で売れ残ってしまい、再度段ボール保管するとしても、1箱あたりに入れられる枚数が多い=保管コストもかかりません。
ポーチはその中に空間があるので体積が大きくなり、ダンボール1個に詰め込める量が減る、とイメージしていただくと良いかもしれません。

D: Delivery(配送)

指定の納品日にちゃんと持ってきてくれるかどうか、という視点です。
リーグ制覇グッズなどはある程度納品予定日の余裕が立ちますが、交流戦優勝・CS突破・日本シリーズといった短期決戦で勝ちを決めた・記録を作った場合のグッズは、いかに早くファンが見えるところに置くかが勝負です。
ヤクルトの場合でいうと、2021/22年ともにリーグ戦・CS突破確定後すぐに球場グッズ売り場に商品が並んでいたのも記憶に新しいところです。
一般消費者向けでも、3営業日程度で納品可能と謳うサイトもあるので、納期が短いというのは企画側にとっても非常に心強い製品、ということになります。

巾着袋最強説

他にも、「カメラ小物など用に収納力があり、カバンの中で開けてもポーチみたいにいきなりものが飛び出さない深さがいい」などの意見もありました。

デザインは企画段階である程度決まりますので、あとは横展開するだけです。
サクッと入稿データを送って納品待ちです。

あれ…もしかして…巾着袋ってめっちゃ売りやすいグッズ…

よし、今シーズンも全選手ランダム排出で巾着袋作ってボロ儲けじゃ〜!
癒着とかじゃなかった!
コスパいいから売ってるだけだった!

#ヤクルトスワローズ #Enlightened #swallows