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苦しんだ6年の大学生活が今の私を作っている

突然ですが、私は大学に6年間通っていました。
私は理系学部出身ですが、医療系の学部ではありません。
4年課程の学科に、6年通っていたんです。言ってしまえば、2年留年しました。

ずっと暗闇でした。特に真ん中2年間が地獄にいるようだった。
やらなくてはいけないことが私はできない。
理由は今でもわかりません。
ただ、怠惰だった。そう言ってしまうことも出来るけれど、そうではないような気もします。
勉強に取り組むことや、授業に行くことさえ出来なかったんです。3年目には、それまで熱心に取り組んでいた部活にも行けなくなって本当に迷惑をかけました。
部活に行けなくなったのは、勉強も上手く行っていないのに部活なんて…って思っていたのが大きい。こんな忙しい部活と両立なんて無理!って思ってた。
部活は友人とポジションのおかげで最後の演奏会までなんとか完走しましたが、もうオーボエ(担当していた楽器)やらないぞってその時は思った。
話が逸れました。部活の話は本筋ではないので割愛しますが、大学時代のわたしはまあ、本当にダメ人間でした。

当時の日記

大学は辞めたいと思っていました。
部活はなんだかんだ好きだったので、3年生で引退して大学も辞めたいなと。
バイトしている自分はしっかりしている自分だったので、大学辞めて働きたと思っていました。
でも、色んなことが重なって、5年目に光が差し込んで、なんとか卒業までやってこれました。

何がきっかけだったかは忘れたけれど、行動を変えたんです。
小さなことを毎日続けました。具体的には、
「朝9時に大学にいたら100点。その後何をしてても良い、まあ、授業はなるべく出た方がいい」
というルールだけ作りました。
朝大学にいれば、1限あるから行くか…となって授業に出ていたし、授業がなければゆっくり食堂やカフェでご飯を食べたり、図書館で新聞読んだり自習したり寝てたりしてました。
朝大学にいても洗濯が出来ていなかったら、朝ごはんだけ食べて帰ったりもしてました(笑)
それを毎日続けていたら授業も難なく出席できるようになったし、最低限の課題や復習、勉強ができるようになりました。
当時は知らなかったけどこれをスモールステップといいますよね。

私の場合は、「朝9時に大学にいる」という習慣を作ったことで、未来が、人生が変わったと言えると思います。

でも、これは私の力だけで出来たことではありません。私は超絶意思の弱い人間です。支え続けてくれた人がいました。

朝、学校に行くまでの道で一緒に待ち合わせして大学まで行ってくれた友人がいました。
私が大学5年目に入ったところで、大学院生になった友人は、研究やりたいから、といって朝一緒に学校に行ってくれました。
学校に行ったらその後は別行動なんですけど、寄り添いがすごい。
多分この友人のおかげで私はいま生きている、と本当に思う。

遊びに誘ってくれた友人の存在も支えの1つです。
5年目も大学にいた(留年なり大学院生なり)部活のメンバーで、月に2回くらい飲み会をしたりしていました。
楽しいことって、日々の頑張りがあるから楽しいと感じるんだ!という当たり前のことに気づかせてくれた友人達。
ちなみに、当時仲良くしてくれたメンバーの1人は今の夫です。

部活ばかりのわたしをずっと気遣ってくれてた学部の友達もすごかったです。
部活をやっていた3年間、私はほとんど部活ばかりだったんです。遊びに誘われても全然行けなくて。
部活ばっかりで学校に来ない私のことなんて、見捨てても普通だと思うんですけど。
でも、私の友人達は大学に来ていなかったらメールを送ってくれて、私のことも遊びや勉強の会に誘ってくれていました。
その中でも大学院生になった友人は、「学校いるならアイス食べよー!」とよく休憩時間に誘ってくれました。

そんなこんなで6年かけて大学を卒業しました。後半2年の成績は割と良かったんですよ。
本当に怠惰だったし、卒業した学科の知識は全く活かされていないけど、だめな私でもちゃんとやれるんだ。という自信のようなものを得ることはできました。
ここまで出てきませんでしたが、大学を辞めるという逃げを認めずに、卒業しろと言ってくれた親にも感謝しています。
そんな経験があって、私はスモールステップを大事にしているんです。

私はいま、教育の現場にいます。それが、私がやりたいと思っている仕事だということにも気づくことが出来ています。
詳しくは以下の記事に書いています。

学習の支援というのも種類はたくさんあると思います。
そのなかで、特にやりたいことは「学習を上手く進められない人への支援」だな、と、ここ最近の業務を通して思うようになってきました。

出来ないと思っていても、きっかけや環境があれば、出来るよ。あなたがだめなのではなくて、やり方を知らないだけ。環境を整えられていないだけ。本当に少しずつでいいからやってみない?と伝えたい。

私の経験は誰にしも当てはまるものではないと思います。
厳しい環境にいて取り組めない、そんな方たちがたくさんいるのも、知っています。

それでも私は、暗闇のなかから自分の手と仲間の手を借りて這い上がった経験があって、それがかけがえのない経験になったと思っているから、
やりたいと思っているのに上手く出来ないとか、やらなくてはならないのに上手く出来ないとか。
そんな方の支えになれたり、環境づくりのお手伝いができたらいいなって思っているのです。

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