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2023.12月_東京建築巡り

2023.12月。
師走の世間がそわそわする季節に都内へ出かけることが多く、
見所のありすぎる東京建築を楽しめました。
2024年が明けて一週間たった今だからこそ振り返ってみようと思います。

①世田谷美術館

「世田谷美術館」:大きいガラス面の窓から樹木の木漏れ日が心地よく、未来感のある幾何学の建物と妙にマッチしていていました。

砧公園の銀杏が見事に色づき、親子連れやペットのお散歩とやらで平和な空気が漂うなか、『倉俣史朗のデザイン-記憶の中の小宇宙』を鑑賞。
アクリル、ガラス素材や形状が独創的な家具を手掛けているものの、そこには必ず機能性が備わっており、実際に目にした人や使用する立場の人のことを第一に考えられた作品はとても親しみが感じられました。

②目黒雅叙園

「百段階段」とは通称で、ホテル雅叙園東京の前身である目黒雅叙園3号館にあたり、1935(昭和10)年に建てられた当館で現存する唯一の木造建築です。食事を愉しみ、晴れやかな宴が行われた7部屋を、99段の長い階段廊下が繋いでいます。階段は厚さ約5cmのケヤキ板を使用。階段で結ばれた各部屋はそれぞれ趣向が異なり、各部屋の天井や欄間には、当時屈指の著名な画家達が創り上げた美の世界が描かれています。

“昭和の竜宮城”と呼ばれた当時の目黒雅叙園の建物の特徴は、装飾の破格な豪華さにあります。最近の研究によると、その豪華な装飾は桃山風、更には日光東照宮の系列、あるいは歌舞伎などに見られる江戸文化に属するものとも言え、なかでも「百段階段」はその装飾の美しさから見ても、伝統的な美意識の最高到達点を示すものとされています。2009(平成21)年3月、東京都の有形文化財に指定されました。

ホテル雅叙園公式HPより引用

ここへ訪れるのは2回目ですが、毎回展覧会ごとに各部屋の世界観を活かした展示がされています。融合しながらも、やはり見惚れてしまうのは当時の芸術家たちが作り上げた美の世界です。美術館なのではガラス張り必須な装飾もここでは間近に目にすることが出来ます。

最初のお部屋からずば抜けて装飾美。
絵画なのか、彫刻なのか、境界線が無いに等しい空間。
まさかの天井に扇形の構造物が!
「あらま」と声が出てしまいました。

そしてもう一カ所訪れるべき場所は、
ホテル雅叙園の中にある「お手洗い」です…!
ぜひ実際に足を運んでみてほしいです。

③日本民藝館

言わずと知れた民藝の本拠地。
この日は年に一回の公募展『日本民藝館展』が開催されていました。
全国から出品された現代の作り手の品々が展示・販売されている貴重な機会となっています。(一目ぼれした小鹿田焼のお皿は売約済みでした泣)

この正面玄関、好きな景色です。

国内外の世界中、時代も名工も関係なく陳列された品々を私たちにそっと語り掛けてくる、そんな親しみも感じられる私にとって安心できる場所です。

③紀尾井ホール

クリスマスの日にクラシックを聴きに行って参りました。
曲目は…ジブリ!アットホームな雰囲気のコンサートで、木材のあたたかみを存分に感じるホールで心豊かな時間を過ごせました。

(2回席)ステージからこの距離感、演者さんから丸見えです

ちなみに、紀尾井ホールの目の前は「ホテルニューオータニ」。
ホテルの庭園は誰でも無料で入ることができます。
予想を裏切る豊かな自然が広がっており、こだわりの石や灯篭などもあり季節によっても楽しめる癒しのスポットとなっていました。

威厳あるラグジュアリー老舗ホテル
車の音もなく、自然の音を感じられます。

美術館や買い物をしに行くだけの目的ではなく、建築を目的にして、
まだまだ知らない東京建築の魅力をこれからも探訪していきたいです。

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