夏目漱石を許さない

夏目漱石のことを何も知らないが
絶対に許さないと決めた

「吾輩は猫である」


杉田智和氏が読んでくれていたので聞いてみた

久しぶりに実家に帰る高速バスの中
イヤホンをして目を閉じて聞き入っていた

実家には三匹の猫がいる
猫が好きで好きで好きで好きで好きで好きで
崇め倒して猫の下僕として生きている

「吾輩は猫である」は
猫と読書の好きなものから愛される作品では無かったのか

てっきりそう思い込んでいた

許せない
どうして猫にあんな最後を迎えさせたのか

傍観して批評する物の終わり方として云々とか
アホっぽくて可愛らしいとか抜かす奴らは黙っていろ

そもそも理由などどうでもいい

許せぬ


安易に猫好きが好む作品だと評価した自分を

猫の待つ家までの道中に聞いてしまったことを

夏目漱石が生きているなら殺害予告をしたい

お前を酔わせて側溝や海に落として殺してやる


許せない


こんなに読んだことを後悔した作品は初めてだ


たしかどこかに
猫や犬が可哀想な目にあっている作品を羅列して
その地雷を踏まないようにと作られたリストがあったような

調べておけばよかった

許せない

夏目漱石、お前が死ね

死んでいるのが悔やまれる

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