見出し画像

エンパシー

子宮と卵巣を全摘してから貧血は治ったのに、年に一度くらい目が回り気持ち悪くなってとても立てない状況になることがある。半日休めばもとに戻ったのでまた貧血なのかなとか起立性低血圧なのかなとか、勝手に考えていた。

先日また強烈なめまいが寝返りをうっただけで起こった。すぐにおさまると何度も念じていくぶん和らいだ時にトイレへ行った。そのままベッドへは行かず居間に降りるとまた凄まじいめまいに襲われた。一緒に吐き気も催して、一気に不安が押し寄せた。
今までにないめまいと血の気が引いていく感じと血が通わないことで起きる痺れが増して怖くなり救急車を呼んだ。

結局私は良性発作性頭位めまい症という長い病名のめまいであることが分かった。
これは半規管の中に剥がれた耳石が入ってしまうことで起こるめまいだ。
はじめて聞く病名と今まで起こっためまいが、やっぱり貧血ではなかったことに合点がいって少し安心した。

でも病名がわかってもこの病気の根本解決はない。またいつ起こるか分からない恐怖とあの気持ち悪くなって吐き気を催す不安は消えない。

ただ通常はこのめまいは数分でおさまる。それなのに救急車を呼ぶほど悪化したのはたぶんきっと
私が嘔吐恐怖症もあるからだと、さっき思いついた。
私は子供の頃からよく吐いた。乗り物酔いも激しくバスが怖かった。
その時の周りの反応と吐いた自分の嫌悪感で嘔吐することに恐怖をすりこまれていた。ということに今気づいた。
だから吐き気を催したとき、無理やり我慢して気持ち悪さの堂々巡りをしてたんだ。

嘔吐恐怖症はパニック障害の一種だと書いてあった。嘔吐恐怖症の説明にこんなに共感する部分があることに、今までの苦しさの原因をはっきりくっきり鮮明に突きつけてくれて嬉しさを感じた。

嘔吐恐怖症の説明のなかに
死ぬことより嘔吐の方が怖いと思う人もいる
とあった。
私もそうだ。
吐き気がずっと続くと生きることをやめたくなる。このままだったら死にたいと強く思ってしまう。

この恐怖心はどこからやってきたのか…

きっと親やみんなが見てる前で嘔吐してしまったときの惨めさと不快と自己嫌悪と怒りの目と侮蔑の目に
恐怖心を抱いているんだろう。

ずっとずっと気づかなかった。

とにかく怖い。
誰かに共感してほしい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?