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仕事は「まだできる」うちに切り上げること

朝、目が覚めて布団のなかで真っ先に仕事のことを考える。

目覚めてすぐに仕事のことが浮かぶのは健康的にいかがなものか……とも思うけれど、やりすぎを防ぐという意味で、頭がボンヤリしているうちに思い出した仕事を最優先と決め、その日やることを組み立てていくのだ。

フリーランスで自宅にこもっているせいか、「あれもやる」「これもできそう」と、仕事は際限なく増え続ける。

報酬が発生するばかりが仕事ではなく、洗濯物を干し、作り置きをし、皿を洗い、掃除機をかけ、家にいてやるべきことが尽きる時は、ない。

仕事の最低限を決めることで「まだできるのに」と、後ろめたさを感じる時もある。ここぞとばかりに、「ついでにできちゃうんじゃないか?」という細々とした仕事が、頭のなかにポンポンと思い浮かんでくる。

けれど、それで「もうできない」まで仕事を続けたとき、胸を張ってベストを尽くしたとは言えるかもしれないが、その晩は精魂尽き果て何もやる気が起きないのではないだろうか。

できれば休日と同じように、じっくり本を読む時間が欲しいし、晩酌も楽しみたい。仕事ばかりに時間を食いつぶされてしまうのは、自分が望む生き方とは違う、と思うのだ。

何事も“過ぎる”のはよくないと、さる有名な禅僧がいっていた。朝思い浮かべた優先事項を無事片付けたのなら、「まだできるのに」と気力が残っているうちに、その日の仕事は切り上げる。残された仕事を先延ばし、とは考えない。

そうやって自分のため、好きなことのために余力を残しておくこと。

仕事は無限でも、1日に使える気力は限られているのだから。

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