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高校3年生の紙飛行機

ばさっ。紙飛行機が床に落ちる音がする。紙飛行機で遊ぶのなんて10年ぶりくらいだ。高校三年生になってもこんなにしょうもないことで笑える。そしてその時間がめちゃめちゃ楽しい。

きっかけは、、、なんだったっけ。共テ演習のテキストに余分な紙がいっぱいあって、なんでだかわからないけど紙飛行機を折った。自己流で。全く飛ばない。すぐ落下。そしたら前の席の人も折り始めた。それが本当によく飛ぶの。楽しくなって、私は2個目を折ったが、やっぱり飛ばない。また作ったけどそれもダメ。そんなことしてたら、隣の人も作り始めて。いろんな方向に飛ばすから、遠い席の人も飛ばし返してきた。

それがすっごい嬉しかった。私一人が勝手に始めた幼稚な遊びを、いろんな人が楽しんでる。一人の笑顔が連鎖していく。意味のないことで笑ってる。


私は最近自分に自信をなくしてた。気がつくと人と比べて落ち込んで、「自分は何もできない」「誰の役にも立てない」そんなふうに思うことが多かった。

でもそうじゃない。もちろん、私にできないことで、他の人にできることはたくさんあるだろう。だけど、その逆もあるんだ。今はまだ、それが何かははっきりとわからないけど、でも今日少しだけその「何か」がチラッと見えた気がする。



そして、やっぱり私は人の笑顔を見るのが好きだ。

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