rayjun

BUCK-TICK愛が止まらない新参者です。ふと創作を晒したくなり始めました。

rayjun

BUCK-TICK愛が止まらない新参者です。ふと創作を晒したくなり始めました。

最近の記事

藤の理

狭い夢の中   赤い影を背負い逝く者よ 血の跡を引きずりながら 怯え来るがよい 深い愛の底   白き宵に背き走る者よ その闇で足掻き進み 明けを待つがよい 遠い夜の端   青い風を纏い駆ける者よ その眼(まな)に光湛え 昇りつめてゆけ 全ての彩りを 拐(さら)い 儚さを装い  あらゆる魔を祓う 淡藤色の吐息   甘美なる毒  それは清廉 全ての醜悪を 浄め 愚かさに寄り添い あらゆる魔を殺(あや)む 薄藤色の息吹  美麗なる毒  それは狂気 命の尊厳を 称え

    • 自慰

      肴は眉目麗しく美味 夜の褥(しとね)  瞼閉じて浮かぶ影絵は 叶わぬ願い 縛られ悶える黒衣の雄唄姫を 淫靡に想い描く その気高い生身に触れ指這わせることなど  出来ないのだから  せめて 独りでに蠢く心のまま 密かに昇りつめたい 濡れそぼる鱗に欲望乱反射する我ら、 禁忌を知る者也。

      • 祈り

        触れえぬ人よ   絡み付く視線を撥ね付けて 触れえぬ人よ  絡み付く欲望を振り払い 触れ得ぬ人よ  鳴り響く嬌声を鎮め 貴方は 輝き続ける。 触れ得ぬ人よ 我らが貴方の癒えない孤独をわかることなど 決して出来ない。貴方だけの  大切な痛み。 触れ得ぬ人よ 貴方がおわします、その場所と 貴方をあたためることが出来る光が 汚されることなど 決して許さない。 私は誓い、そして祈る。 触れ得ぬ人よ 御側に寄れずとも愛し続けます。 神よ… 美しき触れ得ぬ人をどうか、お守りく

        • 閃光烈車

          否応なく 連れ去られる?恐怖にも似た想い  夢の天幕は幻の夜に消え PARADEを待ちわびただけの日々は遠く  風の時代 神々は 魂をさらいに来る、 激しく吹く風よりも速く 光よりも目映く。 もう二度と 戻ることできない  恐怖にも似た鼓動  暗がりを照らし 歪みを蹴散らしながら 決して軋むことのない車輪の音が 背筋に迫り来る  もう二度と 手放せないと、握りしめた夢の切れ端 決して錆び付くことの無い車輪の音が  「我らと共に」と、魂をいざなう

          流砂

          貴方が踏み行くこの地に吹くは 貴方を讃え煌めく 砂粒  王は行く  果てなき旅路 足跡は やがてかき消されても 忘れえぬ残像  風に流れゆく姿   麗しく  貴方が踏み行くこの地を這うは 貴方を運んでいく 流砂  王は行く  果てなき旅路 歌声は やがてかき消されても 忘れえぬ囁き  夜に霞みゆく姿  美しく  崇拝者は  跪き祈る 煌めく闇を持つ王の 永遠の栄華を 崇拝者は  跪き誓う 陰り行く世に光射す王に 永遠の愛を 王が行く  果てなき旅路 朝に照らされ

          BUCK-TICK 魅世物小屋が暮れてから ライヴレポート

          去る7月17日に行われたBUCK-TICKの配信ライヴのレポートを、ほぼ全曲、熱に浮かされるまま勢いで書きました。お目汚し失礼します。 ~第一幕~ 古びた電飾が瞬きをしながら、今宵の宴の演目を告げると、小屋の幕が開いた。  火吹き男、蛇女や双頭の美女。緊縛調教、動物の芸がメリーゴーランドのように回り、蝋燭を持つ怪しげな紳士に奥へ奥へと誘われた先に… 無数の電球とシャンデリアが吊るされた真っ赤な舞台が現れた。  ヤガミのドラムから始まったのは、唄。 昭和歌謡のビッグバン

          BUCK-TICK 魅世物小屋が暮れてから ライヴレポート

          Fish Tank

          ただれる日常   慈しむ 不幸せが 鋭く一条   射しこんで  全てを  歪めた匣に沈めて  眺めるしかない ここしか知らないの  愛していると言い聞かせ  水面揺らす指先を見上げ ただれた日常  撫でまわす 不幸せが   鋭く一条  影落とし  全てが   歪んだ鏡の現し世  愛するしかない ここしか知らないの  逃げ出すことなど許されず  水面よぎる  エナメルの光 追う けがれた日常  舞い泳ぐ 不幸せが    鈍色の鱗  乱反射  全ては   歪んだ硝子の内

          Fish Tank

          消えたくはない、消されたい 貴方に 醜いものに  一瞥をください 生きているだけで不潔  垂らすな近寄るな 遠くで美を纏う貴方に 一瞥すら  望むことも罪と言われるなら甘美 消えたくはない 消されたい 貴方に 醜いものに 刹那をください 遠くで美を纏う貴方に 一瞥すら されること叶わず はしたない雫 生きているだけで不潔  溢れて近寄れず 遠くで美を纏う貴方に 一瞬さえ 触れること叶わず こぼれてく雫 醜いものに 一瞥をください その眼の端 かすめた

          フリル

          透けてるのは  捨てたつもりの夢 風にひるがえる  君の可憐な姿 そっと指先で触れたら 俺は君に蹴られたのさ 思い出したくないなんて 言わないで頼むよ 輝いていたんだ、誰よりも 俺の目には誰よりも いまだってほら 誰よりも 白く柔らかな花のように今も だからそう、だから… 揺蕩うのは   消したつもりの夢 風にひるがえる  君の儚い姿 そっと指先でなぞって 俺は君に踏まれたのさ 思い出したくないなんて 言わないで頼むよ 輝いていたんだ、誰よりも 俺の目に

          フリル

          陰獣

          秘肉をなぞっていく 貴方を穢れさせたい 汚い私を もっと歪ませて 醜く飛び散る私で、残酷さに輝きをあげる そして もっと苦しめばいい 秘肉を突き刺してく 貴方を穢れさせたら 汚い私は  もっと淀んでいく 卑しく蠢く私で、残酷さに輝きをあげる そして もっと狂えばいい 秘蜜を舐め尽くしてく 貴方を溺れさせたい 汚い私が もっと溢れていく 蔑み微笑む貴方の  残酷さは輝きを増して 優しさに濁らないで 冷徹な光を放ち 自らの煌めきで 悶え焼け死ねばいい

          知らぬわ散りゆく花びらなど お前が背を向け起こした風   戻りてその身を切りつける ぬめる傷 腐乱する断崖に爪を立て 今さら何を乞う お前は堕ちていく 無明の膿へ まばゆい散りゆく花びらよ と お前が淫靡に流した欲   燻りその身は焼け爛れ 朽ちる塔 腐乱する城壁に爪を立て 今さら何を乞う お前の尊厳は 崩れゆき 虚無 すがる腕 嗚咽する喉元に牙を立て 今さら何になる 私は穢れなき 唯一の尊厳 お前は堕ちていく 無明の膿へ… 私は穢れなき   無限の闇へ… 傲