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医学生、研究室に通ってみよう ②研究室の選び方

こんにちは、あやたかです。
※このnoteはブログからのお引っ越し記事です。

私は学部2年のときから研究室に所属し、3年夏にオランダに留学して基礎研究を行っていました。

医学部には卒論がなく、そもそもゼミや研究室に配属されるというシステムもありません。(配属はあるっちゃありますが他の学部とはやや異なります、これについては後述)

この記事では、そんな医学部生活の中でどのように研究室に所属し、オランダ留学につなげたのかについてご紹介します。

※一般的に学生が研究室に行くとなると

①学部生(低学年)が個人的に行く
②高学年で、ゼミやラボに振り分けられて通う
③大学院生が希望する研究室に通う


等のバリエーションが考えられますが、このnoteで扱うのは①です。

また、このnoteは2部作です。研究室に所属するまでの手順やアポの取り方は以下のnoteを参照してください。

このノートでは、研究室探しのポイントと心得について書きます。


(4)研究室探しのポイント

本気で研究したいか、ちょっと研究をかじってみたいか、など、研究室所属のモチベーションによってポイントは若干異なってきます。

ここでは、「研究やってみようかな〜どんな感じかな〜」というフワッフワのテンションだった私がチェックしたポイントについて紹介します。

以下、私が重視した順です。順に紹介します。

① 学部生に求めるレベル
② PI, 研究室の雰囲気
③ 海外とのコネクションがあるか
④ 研究室における学部生のスペース
⑤ 研究室の実績


① 学部生に求めるレベル
当然のことですが、一口に研究者と言っても、色々な先生がいます。熱血な先生もいれば放任主義が強めの先生も。

「毎日x時からx時はここに来て実験を手伝ってね」
「授業で忙しいと思うから実験は夜中になっちゃうね」
(まじであった)
「部活とか試験が忙しくない時においで〜いつでもいいよ〜」

などなど、学生に求めるコミットのレベルは様々です。

また、院生か学部生かで対応が大きく分かれる場合もあるので、自分を指導してくれそうな先生(大体はアポの時に応対してくれた先生)に

「この研究室に所属している学部生の先輩はどのくらいのペースで来られていますか?」
「所属している学生は、来る日数や実験、勉強会の参加など何かマストの課題がありますか?」

などなどぶっちゃけて聞いてみるのが一番のおすすめです。

話しているときは優しそうでも実はブラックだった、というパターンもたまにあるので、そのラボに通っている・いた人を捕まえて話を聞くのもかなり有効です。

「先生の研究のお手伝いではなく、自分で研究テーマを持ってゴリゴリ進めていきたい!その辺りも見定めたい!」という人もいるかもしれませんが、初めのうちは実験手技や基本知識の習得が必要なため、先生のお手伝いからスタートすることが多いです。
研究室を決める時点で学生の裁量を気にしている人もいましたが、私は「それは研究室に入ってからの努力次第だな」と思ったのであまり重視しませんでした。


② PI, 研究室の雰囲気
PIとはPrincipal investigatorの略で、研究室を主催している人のことです。日本の医学部の場合は教授がPIであることがほとんどです。

研究室の雰囲気はかなりPIの人柄に依存している気がします。個人主義が強めで寡黙な先生方が集まっているところもあれば、みんなでワイワイ旅行に行くような研究室もあります。仲が良かったり微妙だったり、発言権がみんなにあったり偏っていたり…。

「研究室の皆さんで食事に行かれたりしますか?」
「普段の雰囲気はどんな感じですか?」

といった感じでそれとなく聞いてみるといいかもしれません。


③ 海外とのコネクションがあるか
私は絶対に海外の研究室へ留学したかったので、この点は重要でした。
実際には、留学や共同研究などで海外に知り合いがいる先生はたくさんいるため、

「海外にコネクションがあるか、かつ、繋いでくれそうか

という点が重要です。

私は研究室配属の期間に、指導教員の共同研究者のラボに留学しました。指導教員の先生は本当にハートフルな方で、留学先での住居や奨学金など、様々な場面で相談に乗ってくださいました。

あの研究室に入って良かった、と思う最大の理由はそんな指導教員の先生に出会えたことです。


④研究室における学部生のスペース
研究室によっては、ラボ内に自分のデスクやロッカーを与えられる場合があります。

私はあまり気にしませんでしたが、自分用のスペースが絶対に欲しい!という先輩もいました。自習室代わりに使いたい人には特に重要かもしれません。

私の研究室にはあまりスペースがなかったので自分のデスクは与えられませんでしたが、あまり使われていない机に論文や文房具を置いて若干私物化して使っていました。


⑤研究室の実績
私はあまり気にしていませんでしたが、研究者志望の人や「やるからには一流の環境で!」という人には重要かもしれません。

低学年のうちは何が「すごい」研究で何がそうでないのか分かりにくいかもしれませんが、授業中や訪問時に先生方が自分の研究を紹介・自慢する時に耳を傾けてみたり、研究者志望の先輩方に聞いてみると分かることが多いです。

たまに研究内容がニュースや記事になっている場合もありますが、メディア受けするものが必ずしも学術的に高い評価を獲得しているわけではないので、あくまで参考資料の1つに過ぎない、と私は考えています。


(5)さいごに

かなり長々と色々書きましたが、低学年で所属する研究室に求められるのは

「研究・研究室がどんなものか体験できること」
「(尊敬している先生の下で、)頑張ってみようと思える環境であること」

だと考えています。(本気で研究者志望の人はもっと他のポイントを見ていると思います!)

学生の特権は大人の懐を借りて色々と体験できることなので、
「合わなかったら違うところに行こう」
というくらいの軽い気持ちで考えてみていいはずです。

皆さんが素敵な研究室や先生方に出会えますように!

お高いプリン購入費に使います。