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弱小剣道部あるある3選に共感の嵐が止まらない・・・

これでも剣道歴9年、二段を持つ黒帯あやさと。

自身の実力でいうと県下では中の上、上の下ぐらいいってたんじゃないかなーと勝手に思うているのですが、なんせ田舎の剣道部というアングラにもほどがあるコミュニティに所属していたため、部員は足りないわレベルは上がらないわで色々と熱血スポ根漫画とのギャップを肌でひしひしと感じていた現役時代。

当時のド田舎弱小剣道部のあるあるを思い出しながら書き連ねていこうという回でございます。

閉会式前に全員帰宅

弱小校あるあるなのですが、閉会式まで我々は会場に残りません。
むしろ残っている方が稀です。
団体、個人と1位から3位までの表彰がある者が一人でもいるといるとチームで閉会式まで残ることが大半なのですが、そんな奴がいるはずもなく、むしろいると不穏な空気すら漂わせるのが弱小校の特徴。
とにかく早く帰りたいので、他校の決勝戦なんて誰も興味がありません。
自分の出番が終わったらさっさとはけて、後は部員と喋るという時間を楽しみにしているため味方の応援すらしません。
特にやる気のない奴はDS持ってきてました。
それでもあやさとが絶好調の時にかなりの規模の大会で準優勝したことがあり、朝から始めて夕方まで残ることがあったのですが、残りの部員はほとんどすでに帰っていました。お前ら祝福しろ、俺を…。

次鋒は基本いない

剣道には5人制の団体戦があり、先鋒→次鋒→中堅→副将→大将という順番で戦っていくシステムなのです。
それぞれのポジションごとにそれなりの役割があり、戦略を立てて選手を当てはめていくのですが、それは部員がいればの話。

大抵の時期、5人も部員はいません。

でも、最低三人いればなんとか試合にはでられるのですが、人数が足りなければ初めに次鋒、次に副将と削がれていきます。
なんなら調子が悪いと副将もいません。
あやさとが中二の時は半年ぐらい3人で団体戦出てました。

片方がいないと不戦勝、なのでボクらは何もしてないのに最初の段階で2敗を背負って登場する形となります。
なので先鋒、中堅、大将が一敗でもするともう負けるというあまりに分が悪い強制縛りプレイ状態。
特にその頃は先鋒あやさと、大将にはあやさとと同じくらいの強さのキャプテンが大将をやってて、2人は有段者なので何とかなっていましたが、中堅は中学から剣道を始めた唯一の後輩が仕方なく担っていたため当然めったに勝てず、先鋒大将でなんとか勝てても歯がゆく終わるなんてことはザラにありました(のちにこの後輩は高校の全国大会で二本勝ちするまでになるのですが、それはまた別の話)。

特に一番手のあやさとには勝つことのみが求められ、実力が下の相手を仕留めきれずに引き分けで終わった時なんて、もう終わりでした。
そのときの保護者席の白けた雰囲気ったらないぜ…。

一度、3人で5人のチームに奇跡的に勝った時があったのですが、つまりそのチームは次鋒と副将の子は試合はせず防具つけて蹲踞(そんきょ)するだけで帰っていきました、可哀想。
強豪校おまえら、控えのやつら出ないんだったらこっちに派遣しろ!人だったらなんでもいいからよこせ!

余談ですが、隣のライバル剣道部はうちらと同じく5人部員がいなかったのですが、団体戦でうちに勝つためにその時だけ急造部員を集めて不戦勝をゲットしてましたからね。
開会式前の練習で蹲踞の練習してました。

だからこそ、春夏の1~3年生がそろう時期はまさに黄金期。
選りすぐり(笑)の5人がそろって団体戦で試合前の礼をした時なんて感動しましたからね。3人だとスッカスカで見るからに弱そうなんで。

強豪にはイイ感じで負けたい

普通に、強豪校には勝てません。
そりゃそうだろ、どうやったら勝てる!
実力も向こうの方が普通に上だし、そもそもこっちは5人足りないんだよ!
俺らが勝つとなると格上相手に三回奇跡を繰り返すという条件を満たすしか道がないという状態。
加えて、うちらも意識低いんで、あんまり勝とうという意欲がありません。

強豪との対戦あるあるですが、あいつらこぞって荒っぽい
あいつらの勝とうとする意志が暴走して、俺らをつき飛ばしたり防具の無い場所をフルスイングしてきたりと、もうやりたい放題。
勝つためという大義名分を手に入れた彼らは、その実力にモノをいわせて好き勝手やってきます。
向こうの鬼顧問の「ヤレエ!」という掛け声とともにバーサーカーとなってこっちに襲い掛かってくる始末。

だからもう、戦意なんてこっちにあってないようなもんです。
とにかく無事に試合を終わらせたい。
先生に怒られるので、さすがにわざと負けるなんてことはしませんが、良い感じに痛くならないような試合展開にして早く終わってくれと願いながら3分間戦います。
当然そんなカスみたいな精神状態で試合に臨んでいるので、勝てません。

やる気だせやと思うかもしれませんが、本っっっ当に怖いんです。
ウチの後輩も強豪校の大将と練習試合で当たることになって、迫真の顔で「変わってくれませんか」と試合拒否状態。
気持ちは痛いほどわかりましたが、こっちもやりたくなかったので、拒否しました。

個人戦だったとしても、デカくて強いやつとは本当に本当に対戦したくありませんでした。
偏見ですが、強豪校の奴ら少し人間の心失ってると思います。
相手の痛みとか、考えましょう。

まとめ

強豪校の方々、いかがだったでしょうか。
これが弱小校です。
大きな目標を定めて、部一丸となって日々修練に明け暮れているあなた方とは言うまでもなく次元が違います。
勝ちが欲しいなら差し上げるので、どうか怪我をさせず平和に終わらせるという紳士協定を結ぼうではありませんか。
我々は戦うことを好まない。一応戦うけど。
そういった非暴力、非服従のガンジースタイルを引き下げて今日もどこかの弱小校が戦っていることでしょう。
かつての弱小校出身として同士の冥福を祈ります。

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