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「不安」は持ってたらいけない物じゃないけど放おっておいたらいけないもの。

 随分前にネットのニュースで「倒れた女性をAEDを使って救助した男性が訴えられた」というニュースを見ました。女性はどうして助けてくれた男性を訴えたのでしょうか?命に関わる緊急時に咄嗟に動いて見ず知らずの他人を助けてくれる人はそう多くありません。そんなことをつらつらと考えた、私の妄想記録です。

きっと不安だったんじゃないかな?

 女性に限らず、男性でも他人に裸を見せる事に忌避感を持つ方は多くいらっしゃいます。命が助かり安心した彼女はこんなふうに思ったのでは無いでしょうか?「見知らぬ人の前で裸にされてしまって恥ずかしい」「野次馬に写真を撮られていたら?」「その写真がネットにアップされてしまったらどうしよう…。」「それが職場や知り合いに見つかったら嫌だ」昨今のインターネット・SNSでの情報の拡散力は目を見張る物がありますから、流れ出たものがたった1つだったとしても何千という人の元に広がってしまいます。それが自分の裸の写真だったら??……私だったらゾッとしちゃいますね。

「助けて貰った」事実と「裸を見られて不安」だった事実は別問題

 けれども命を助けてもらったのは事実。恩人に対して恩を仇で返すのはいかがなものかと思うところではあるが、それではどうして女性は男性を訴えるに至ったのか想像してみました。
 命が助かって日常に戻った彼女は抱えていた不安を周囲の人間に吐き出したことだろうと思います。「意識がないとはいえ、人前で裸にされるのは恥ずかしかった。」と。「確かに〜」「隠してくれたら良かったね」とかそんなふうに同意してもらえればいくらか気持ちも楽になった事だろうと思います。
 けれども吐き出した人返事の中にはこんな言葉もあったのでは無いでしょうか?「命が助かったんだからいいじゃないか。」「そのままだったら死んでいたのかもしれないのだから仕方ないよ。」なんて。
 人間って、不安な気持ちを否定されるともっともっと不安になります。そんな経験皆さんにもございませんか?
 そして私はこうも思いました。「そもそも何故この2つをワンセットで考えるのだろうか?」と。

不安はいつか攻撃性に変わる

 「不安な気持ちを収める方法」と言われて、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。努力?リフレッシュ?友達に相談?試しにGoogleの検索で「不安 解消」と打ち込んだところ、ヨガの紹介や事後啓発本、ネットの記事が沢山出てきました。それくらい沢山の人が不安を抱え続けることを嫌がっているという事がよくわかります。不安を抱え続けた先で昨今よく聞かれるのが「鬱」だったりしますよね。なんにもやる気が無くなって、ご飯も食べられないし眠ることもできない。とても問題になっています。
 そしてもう一つ「攻撃的になる」これも昨今よくネットの記事等で見かけます。不安という漠然とした物と対峙しようとした時、人は明確な「敵」を作ろうとします。だってその方が安心できるから。「こいつが居なくなれば不安じゃなくなる」「これが無くなれば安心できる」目標を明確にしないと不安ってどんどん大きくなってしまいます。
 そうして不安が爆発した彼女はこう思ってしまったのでは無いでしょうか?「私がこんなにも不安なのはあいつが人前で私の服を脱がせたからだ。」と。「あいつに助けてもらったんだから仕方がないって皆が言う。だから私が不安なのもあいつのせい。」あいつが悪い。だからあいつに責任を取ってもらう。そんなふうに。

「不安」は悪いことじゃない

 マイナスのイメージを持つのって、あんまりいい気持ちじゃありませんよね。モヤモヤイライラし続けるのって体調にも影響しますし何よりお肌が荒れます。(重要)
 ですが生きている限り何事にも不安は付き纏う物です。共存していくしか無いのなら認めてあげるのが1番良いのでは無いかと思います。不安がエネルギー元になる人も居ますしね。「そうだったんだね。」「不安だったんだね。」そう言ってもらえるだけで気持が凄く楽になります。
 皆さんも周りに不安そうな人が居たら、まずは受け止めてあげてみるのはいかがでしょう?その後にどうしたらいいのか考えてみると、意外とすんなりと物事って解決したりするものです。

最後に

 上記の内容は全部私の妄想なので、実際のところ女性がどんな状況で倒れて、どんなふうに男性が救助をして、どうして訴えるに至ったのかは全くわかりません。けれど「もしかしたら」を考えることが出来るのも人間の特権だと思っています。救助をしている男性ごと上着や持ち物で隠してあげられたら良かったな。周りの人に「撮らないで」って言ってあげられたかな。そんなふうに考えて、いつかそんな場面に立ち会ったときに誰かの「不安」を解消できる、そんな1人になれたらいいな。そう思ってこの記事を書きました。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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