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百年の散歩に出かけるまでのこと

文通を公開したいって気持ちを、なんて言えばいいのかずいぶん悩みました。
公開文通の企画はふんわりと思い描いてはいましたが、企画として、人に読んでもらうかたちとしてどういったものが最適なのか考えきれていないまま、手紙のやり取りがはじまったからです。
出産直後の彼女が実家に帰っているときの心境をnoteで読んで、「菜月さんの精神と川沿いを散歩するような気持ちで話したい」という思いの勢いで文通という名の散歩にお誘いしました。

ここにいて、考えていること、感じていること、願っていること。
それらはまだかたちになっていないから、なくさないように自分の腕でしっかり抱えたり、あるいはどこかへ置いていってしまいたいなと思いながら、それぞれすごしているのだと思います。
そんな風にここで生きているあなたやわたしを、かたちにしたい。
「そのようにここにいるだけですばらしいんだよ」とわたしが面と向かって伝えられるひとの抱えているすばらしさを知ってもらうための企画でもあります。

言うまでもなく、交わした文通のすべてはわたしにとっての宝ものです。
夜通し話したことや、歩きながら話したことたちがわたしにとってずっとかけがえのないものであるのと何ら変わりなく、これらはわたしの糧になってゆくものでもあります。

菜月さんは、これまでわたしに話してくれたことやはじめて話すことも宛ててくれました。
ほんとうはそのことに値段をつけることなんてできないです。
できないけれど、すばらしさを守るためのひとつの方法として今後も有料記事として連載してゆきます。

どうかたくさんのひとに読んでもらえますように。


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