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忘れた記憶の上書きをする

濃い記憶が、どんどん更新されていってしまって、
いつかどんどん薄くなって思い出すこともなくなるだろうかと
少し恐くなる。

前に進むしかなくって、行きたい場所があって、
いままで何度も何度も、頭に思い返して、何度も思い出したその記憶が
鬱陶しいくらい、かなしみとやるせなさと、その記憶と今を思い返して、
過去以上の今、過去に誇れる今を生きられているのかなっていつも問うていた。

今。全部いろんなことが交差して、やりたいこともわかったり試行錯誤で。
散々傷付いてきたからか傷付かずにいられる方法を覚えつつある感じもある。
わざと忙しくしたり、少し距離を置いたり、期待しないとか、
不器用でどうしようもなくて、痛いくらい恥ずかしいくらい夢中で、
どうしようもなかったあのころが懐かしい。

いま。いまである。
いま、ここにある音楽。ここにある足や手。
ここの空間、ひと、音。

いまを思う。
忘れるよりも、封じているのかも。
嫌なくらいだったあの人に、また会うことはできるだろうか。

思い返した時には、もうどうでも良すぎるくらいになっているのか。
せめて、かわいいとか会えてよかったとか言ってもらいたい。
会えてよかったって言いたい。
わたしは好きな人の幸せを祈るのかもしれない。
前に進むためにも。
好きって言う気持ちをくれてありがとうとおもう。

いまを生きるしかないのかもしれない。
あなたがいない今。あなたを思う今。
期待してしまう夜、思い出す日、時、一秒。

それさえも味わうことができたら、
でもやっぱり欲張っちゃいそうになる夜もある。

あなたがいない毎日に馴れたはずの時、思い出すことがあった。
連絡が来た。あなたがいない毎日を悲しく思ってしまった。
また会えたらな、おそらく私史上一番素敵な私で。

そんな私で記憶に残りたい。そんなことを考えている。

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