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『キリエのうた』を見た

棘のようなものが刺さって抜けない。
それどころか、思い返す度、考える度に深く刺さっていくような不思議な感覚にずっと囚われている。

苦しいけれど、それがなんだか心地よかった。

いい感じの写真

すっかり時間が経ってしまった。
相変わらず筆が遅い。
映画の公開は10月13日でした。何故書いたのが今なのかというと、映画を見た後から仕事の繁忙期がピークを迎え……バタバタしている内に年が開けてしまったからでした。もう若干記憶が薄れてきているのが残念過ぎる。
やっぱり見た直後の勢いと、あの気持ちはその場でないと書き出せないと思う。
新鮮な内に書きたかったなと、ほんのり後悔している。
そんな中でも、最初の数行だけは……と書いていた私を褒めたい。偉すぎ。
当時の新鮮な感想(気持ち)はそこに集約されてると言っても過言では無いと思う。

とりあえず(という言い方はアレかもしれないが)私の視聴当時の気持ちを消化するために、何とか発掘したメモを頼りに書いていく。
後、見た人向けになると思うためあらすじは載せていない。あの愛の物語を上手く要約出来る気がしないので。ごめん。
それでも良いからと読む人へ。
この感想文のような散文に、ネタバレはあるかもしれない。だから一応注意しておいて欲しい。

以下感想。


大好きな彼女の歌

映画館のスクリーンで、大好きなアイナ・ジ・エンドさんの歌を一心に浴びることが出来たのは本当に嬉しい。三時間ほどもある長尺の映画ではあるが、歌に圧倒されていて全然気にならなかった。
そういえば、演技をする彼女を見たのは初めてだった。確かインタビューやらで、演技をするのはこの作品が初めてだと彼女も言っていた気がする。
でも、初めてと思えないくらいキリエという役は馴染んでいるように見えた。やはり当て書きだからだろうか。(当て書き云々が書いてあったのはパンフレットだった気がする。どこにあったか本当に残しておけばよかった)
そして、彼女が歌う度に私は涙が溢れた。
彼女の歌が昔から大好きで仕方なかったから。

キリエ(希)と路花と夏彦

キリエと路花(るか)は全て、彼女が演じていた。そのためか、所々時系列がこんがらがってしまった。
でも、同じ人が演じているからこそ夏彦(松村北斗さん)が路花を抱きしめて涙を流すシーンで、夏彦から路花を通して希へ懺悔をしている様に見えたのだろうと思った。

「全部無かったことにしたい」(意味的にはこういう事を言ってたって私のメモに書いてた)と言った夏彦。病院の跡を継がなきゃいけない立場でありながら、好意を向けてくれていた希と神社でキスをしたあの日から段々惹かれていって、遂には妊娠までさせてしまった。
両親に言える訳は無く、かといって子供をおろしてほしいとも言えず、どっちつかずな態度になったのも苦しむ原因だったと思うし、そうやって苦しんだ末に出た言葉だったと思う。
ただ、腹を括った時にはもう遅かったのかもしれない。
そんな別れ方をしたら、一生引きずって生きるに決まっている。
でも誰にも会えなくなるのではなくて良かった。
夏彦の傍に路花がいて良かった。
懺悔出来て良かったね。辛いけど、そう思った。

イッコと真緒里

真緒里は、ずっと孤独を感じている人だと思った。だから、女を売るという嫌がっていた生き方をしている。名前を捨ててまで。
イッコとしての彼女は、掴みどころの無い何にも囚われない自由な人だと感じたが、真緒里はまっすぐな愛が欲しかったのではないかと思う。
ただ、イッコとして生きても欲しかった愛を得られなかったのだろうとも思った。
そんな彼女と対比するように、優しい家族に囲まれて誰かに守られ愛されながら生きている路花。側から見ると震災で家族と死に別れて孤独に見えるけれど、実際は夏彦と真緒里を始め色んな人に愛されていた。

愛の物語

この部分は、筆が遅過ぎて上の感想からまた数ヶ月が経っている。
だから配信とかDVDとかで今度見返したら、また加筆しようと思った。新鮮な感想を書けなくて本当に悲しかったので。

すっかり時間は経ってしまったけれど、これだけはハッキリと覚えている。

この映画は、愛の物語だった。
出会えて本当に良かった。
この先も、この作品を忘れることはないだろうと思う。
出会わせてくれてありがとうございました。

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