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百人一首を自分なりにアレンジしてみた。

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百人一首から得たイメージを、時には現代風に、時にはなにかを擬人化して、ときには、ときには…… いろいろな方面から百人一首を楽しもうというマガジンです。
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#小説

『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.17 在原業平朝臣

ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは 在原業平朝臣(第十七番)…

綾乃
4年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.16 中納言行平

たち別れ いなばの山の峰に生ふる  まつとし聞かば 今帰り来む 中納言行平(第十六番) …

綾乃
4年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.15 光孝天皇

君がため 春の野に出でて 若菜摘む 我が衣手に 雪は降りつつ 光孝天皇 (第十五番) (…

綾乃
4年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.14 河原左大臣

陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし われならなくに 河原左大臣(第十四番) …

綾乃
4年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.12 僧正遍昭

天つ風 雲のかよひぢ 吹きとぢよ 乙女の姿 しばしとどめむ 僧正遍昭(第十二番) (現代語…

綾乃
4年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.11 参議篁

わたの原 八十島かけて漕ぎ出でぬと 人には告げよ 海人の釣り舟 参議篁(第十一番) (現…

綾乃
5年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.10 蝉丸

 これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関 蝉丸(第十番) (現代語訳)   これがあの、京から出て行く人も帰る人も、知り合いも知らな  い他人も、皆ここで別れ、そしてここで出会うと言う有名な逢坂  の関なのだなあ。 ***** 小さな呑み屋が好きだ。 普段知っている街でも、ふらふらと歩いていると、「おっ」というところに行き着く。 そういうところは、こう言っては失礼だが、決して小綺麗でもなく、どこもかしこもベタついている感じがして、とにかく狭い。

『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.9 小野小町

花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに 小野小町(第九番)…

綾乃
5年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.8 喜撰法師

  わが庵は 都のたつみ しかぞすむ 世をうぢ山と 人はいふなり 喜撰法師(第八番) (…

綾乃
5年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.7 安倍仲麻呂

天の原 ふりさけ見れば 春日なる      三笠の山に 出(い)でし月かも 安倍仲麻呂(…

綾乃
5年前

『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.6 中納言家持

かささぎの 渡せる橋に おく霜の  白きを見れば 夜ぞ更けにける 中納言家持(第六番) …

綾乃
5年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.5 猿丸太夫

奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋は悲しき 猿丸太夫(第五番) (現代語訳)…

綾乃
5年前

『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』NO.4 山部赤人

田子の浦に うち出(い)でてみれば 白妙(しろたへ)の     富士の高嶺(たかね)に雪…

綾乃
5年前
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『百人一首を自分なりにアレンジしてみた。』No.3 柿本人麻呂

あしびきの 山鳥(やまどり)の尾の しだり尾の  長々し夜を ひとりかも寝む   柿本人麻呂(第三番) (現代語訳) 山鳥の尾の、長く長く垂れ下がった尾っぽのように長い夜を  (想い人にも逢えないで)独りさびしく寝ることだろうか。 *****  「ケーンケーン」  山の奥深く。  どこかで鳥の鳴き声がした。  「お、キジか」  猟師風の男が両手で持っていた猟銃をぎゅっと握りしめる。  「メスでも探しているのか?悪いな、俺も女に会えないまま今夜を過ごすつもりはないんだ