『窓ぎわのトットちゃん』

黒柳徹子さんはもちろん、存じ上げていた。

徹子の部屋はもちろんのこと、

タマネギ頭で時にその中から飴ちゃんを差し出したりするサービス精神。

早口でまくしたてるような特急列車のようなそぶりを見せたかと思えば、

興味をなくして適当に相槌を打っていたりする。

かと思えば、パンダへの愛を溢れんばかりに表現する。

なんていうか、感受性の溢れた年齢不詳なチャーミングな魔女。

そんな風に捉えていたのだけれど、

読んでみた。

黒柳徹子さんの『窓ぎわのトットちゃん』を。

驚いた。

驚歎した。

度肝を抜いた。

爽やかで

風通しが良くて

自由で

清々しくて

悪びれずに

でもお行儀が良くて。


なんていうか、あぁ徹子さんってすごい!

徹子さんって大好きだ!そう思った。

歴代のベストセラーのこの御本を、勉強不足でまだ読んでいなかっただけなのだけれど、「今だったんだ」と思った。今だからこそ、徹子さんの素晴らしさを瑞々しさを拗ねた目ではなく、称賛させて頂ける。少し前までの私は、どこか人生や、自分自身拗ねていたから。

トットちゃんシリーズで『トットチャンネル』(今読み途中。)『トットの欠落帖』を読み、『トットてれび』というドラマを見たので、言葉がよりリアルに想像できた。ドラマを見たことで想像を補えたけれど、徹子さんの言葉の力、叙述が素晴らしいので、ドラマは本当にそのままだと思った。(脚本の中園ミホさんの徹子さんへの愛もあってこそなのだろうと、ウルウルしました。)

日本で一番売れた本だというのも、自然に納得すると共に、『徹子の部屋』が長寿番組なのも納得。徹子さんのこと、タマネギ頭の魔女さんなんて恐れ多くて今後は思えないと言いつつも、ついつい口に出したくなっちゃう気軽さが、徹子さんの最大の魅力なのかなぁと思います。


↓『窓ぎわのトットちゃん』

http://www.amazon.co.jp/dp/4062932121


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