独断と偏見で語る2024年春アニメ
みなさんお久しぶりです。さくらひじりです。
2023秋、2024冬は失踪してしまいましたが、2024春はちゃんとやっていきましょう。書く時間と気力を確保できるクールは続けていきたい。
完全に僕自身の主観的な感想になっているので、ネガティブな感想や、納得のいかないこともあるかと思いますが、一個人の意見としてご理解いただけると幸いです。
また、感想なのでネタバレもあるため、各自目次から読みたいアニメへ飛んでいただけると良いかと思います。
以下、各アニメの評価となります。
S
・響け!ユーフォニアム 3
天下の響けなので、そりゃ覇権だろうという雰囲気はあったと思うが、予想外の展開のおかげで予想通りの覇権でも全く違う嬉しさがあった。何を言いたいかというと12話が非常に良かった。信じるべきは花田先生。愛着があるのはガルクラなんですが、クオリティの高さではこっちだと思う。実力主義なので、今期は響けが1位です。(手を挙げる高坂麗奈)
ちなみに知り合いにアニメランキングを教えろ!って言われて提出したのではガルクラにしてます。(滝先生)
まず黒江真由というキャラクターの造形が非常に美しかったと思う。真由の音楽をみんなで楽しむという姿勢は完全に気持ち悪いほどの実力主義を謳う北宇治に対するアンチテーゼとして際立っていた。3年生で転校生という属性だからこそ久美子や高坂に意見できる良い立場で、これ以上の3期における反乱分子はないと言い張れるだろう。
では実際響け特有のギスギスが面白いかというと、滝センが終始無能だったり、高坂麗奈が瀧センの狂信者と化したり、そもそも黒江がソリを吹きたくないなら吹かせなくて良いのに北宇治の実力主義がキモい、などあまり肯定はしたくない内容だったのだが、12話がそれらを全て覆したくなるほどに良かった。(滝センが無能だったのは擁護できないが、というかストーリー展開の為の傀儡すぎる)
まず、あれだけ面倒な人物に描かれていた黒江真由だが、北宇治のことを考えたら完全に部外者の自分が吹くべきではないと思いながらも、いざ楽器を吹くと真剣に吹かずにはいられないという、良い意味での面倒臭さが出ていたと思う。この文脈の一つで音楽に対する真摯さが伝わってくる。また、それでもソリオーディションに参加してほしいという久美子や黒江の音楽を肯定してくれる釜谷つばめによって彼女が肯定してもらえるのも辛い過去との対比として映ります。
肝心のオーディションシーンも良くできていたと思う。自分はすでにTwitterの方でネタバレをうっすら見ていたので、誰が選ばれるのかも知っていたし、記憶が曖昧だった番号も聞いてるうちにどっちがどっちだったかも思い出してきたので、明らかに偏見が入ってしまったことは否めない。それを踏まえた上でも、完全に個人の主観だと、演奏技術がありかつトランペットを引き立てているのは1なんだけど、ユーフォの主張が強くて好きなのは2、選ぶなら2かな〜と思った。つまり、どっちが選ばれてもおかしくないポテンシャルだったと自分は思う、先生が迷うのも納得だということ。
演奏はもちろん、一番良かったのはあれだけ久美子とソリソリと言い続けていた高坂に、真由の方に手を挙げさせたこと。北宇治の実力主義の倫理観、友達同士でソリを吹きたいという感情論は両立し得ないものだと思い、終始矛盾に気持ち悪く感じていたので、そこで最終的に北宇治の実力主義、という結末に帰着したのは一期の内容を踏まえた上でも一貫性があり恐れ入った。別に久美子が上手くなって黒江を倒すでも全然話はまとまると思うが、個人的にはあの高坂に実力主義的に黒江を選ばせた、というのが感情論を蔑ろにしていて一貫性があり素晴らしい。
あと褒めるべきは天下の唐澤美帆さんによるReCodaでしょう。
とはよく言ったこと。響けは良くも悪くも吹奏楽の過酷さがかなり出ていると思うのだが、これらの集大成としてのワンフレーズにこれ以上のものはないと思わせてくれる。アイカツスターズ!のスタートライン!やSTARDOM ! もそうで、一言で全てを物語る、というのが彼女は上手すぎる。最後の曲に相応わしい最高のクオリティです。個人的には、2番サビの悔しさに溢れながらも前向きな歌詞が久美子を3期の久美子を象徴しているようで好き。
すごすぎん?
A+
・ガールズバンドクライ
ダイヤモンドダストとの対立、対比を軸に、如何にしてやりたい音楽を貫くか、といった方向性をテーマに、各キャラの過去から現在までを描き抜いた非常に優れた作品だったと思います。
まず、一番最初に語るべきは井芹仁菜というキャラクターだと思います。どこまでもズケズケと突っ込んでいく正論モンスターなキャラクター性が非常に話題になっていましたが、この仁菜の、如何に自分の納得がいかない理不尽に抗っていいくか、作風に言えば中指小指をを立てていくか、という姿勢が非常に気持ちよく映った。こういうのって数歩間違うとスカッとジャパンに近くなってしまうような気もしますが、花田先生の塩梅というかコントロールが上手いのではと考えている。他作で例えるのならば、よりもいの小淵沢報瀬です。
こうした桃香さんのファンだった仁菜と、音楽性の違いよりダイダスをやめた桃香さんとの、憧れの人の音楽を証明したい、自分の音楽を好きだと言ってくれる人がいる、この関係性が非常に素晴らしかったに尽きる。なので、自分がガルクラで一番好きな話はと言われると、間違いなく8話。桃香さんは大人なので、ダイダスの売れるための音楽のやり方そのものを否定する訳ではなく肯定してるけど、本心ではやっぱり違うので、仁菜と共に宣戦布告をすることには、二人の関係性、桃香さんにとっての仁菜の存在の大きさが出ています。最終話の運命の華の歌詞が、桃香さんが仁菜によって肯定されたことに対する感謝をただただ綴った物になっていて非常に好み。メジャーデビューが大胆すぎる告白なのはそりゃ大衆ウケはしないだろうというのも、5人で鍋を囲った時に思い浮かんだのがこれなのも面白いです。
他に明確に好きな話数を上げるとすれば11話だと思う。フェスという一大舞台に向けた各キャラの音楽に向けた想いを描くとともに裏では4話でナアナアになっていた昴とおばあちゃんの話に蹴りをつける。後者を描くにあたり昴の役者という属性を嘘の象徴として用いるのにはセンスを感じる。音楽の理由として、自分でいられるというのはもちろん、ライブシーンの2番ですばるに合わせて過去に演じたドラマを出したのも対比が効きすぎている。もちろんライブを見て微笑むおばあちゃんも良いです。
世間では評判の悪そうな最終話だが、個人的には全然悪くないと思っている。とはいえ、全肯定は難しいとも思っており、それはヒナと仁菜の話。流石にそれは最終話でやる話ではない、メジャーかインディーズかの対立の決着もあるので、というかそっちがメインだと思うので、完全に詰め詰めで駆け足気味になってしまい、最後のライブが割を食ってしまうのは勿体無い。良いところは、そのインディーズかメジャーかの選択で、桃香さんはずっとやりたい音楽、自分がやりたいことを貫くという姿勢を取っていたので、アイドル紛いのバンドもやらないし、当然ダイダスに頭を下げることもしない。諸々の柵になってしまう事務所を辞め、例え売れるための道ではないとしても自由度の高いインディーズでやっていくという、暗さもありながらも前向きな選択には強く納得がいった。
ところで現実ではチッタが埋まるどころかチケットが取れないのではというレベルで盛り上がっている。流石にチッタで運命の華を聴き、ニナモモで到達したいんだけど…果たしてどうなることやら。外れました。
A
・ワンルーム、日当たり普通、天使つき。
ワンルーム天使様こと天使つき。ゴリゴリのラブコメというよりか、日常にラブと加えたテイストになっていて、出てくるキャラクターも皆んな可愛く非常に心地よいアニメだった。無駄なシリアスもなく、日常、萌えアニメとしてのポテンシャルもかなりあったと思う。男の悪い主張もなく、萌えキャラを描く姿勢もちゃんとあり、完全に僕好みです。
とわちゃん以外あり得ない(堤さんはギリギリ許す)という立場からすると、遠野ひかるさんのふわふわしたお声の演技は本当に合っていたと思う。ほわんちゃんとかマチタンもそうだが、あのタイプの声質には絶対に屈服してしまう。
とわちゃんとのストーリーは恋愛ではなく二人の日常に振っている感じだったが、地球の知らない物を知るときのリアクションが微笑ましく、非常に萌えだった。というので二人でデートする出かける回はお気に入りだし、最終話のAパートでヒロイン全員出しながら、Bは二人で締めるという倫理観の高さも伺えます。
他だと、堤さんの片想いキャラにはラブコメならではの萌えがあって可愛かった。U149で的場梨沙も演じる集貝はなさんはこういうツンとした感じの?演技が合っていると思います。
のえるは友達になる回も萌えキャラだけでの日常系の美しさ、加えて友人から恋への派生?にもなっていてかなりレベルが高かったと思う。ED映像のありふれた女子高生の日常感も倫理観が非常に高いですよね。
・リンカイ!
女子競輪選手の生き様を描くアニメとして、非常にクオリティの高いものを見せてくれたと思う。作画が明らかに話の面白さについていけてなかったけど俺ップみたいな逆よりは全然良いです。
個人的には、全然序盤のクマちゃんの話からそもそも競輪選手になることにおける過酷さや厳しさが伝わってきて結構面白いと思っていたのが、プロ編に入ってからの伊東平塚クマちゃん以外のメインの掘り下げが、3キャラそれぞれのストーリーがはっきりしていて非常にレベルが高かったと思う。難癖つけるとしたら、泉の話はネットの悪意の倫理観が低く少し苦手だったくらい。
一番好きだったのは8話の弥彦回で、いわゆるレースでは一位が絶対というのがセオリーではあるが、マークに回ることや、3着以内に入るという異なる視点を与えてくれると共に、競輪のギャンブル性を応援してくれるファンへの貢献という表現の仕方が非常にポジティブで美しく感じた。とはいえ一位を諦めたわけでないわけで、9話の意地でも一位を目指す内容と相反するようで一貫性のある縦軸の綺麗さもあった。10話も高松さんと観音寺さんの対比も相まって非常に残酷だが味のある回だった。
こうして、各キャラのエピソードで視聴者へルーキーファイナルへの熱を持たせつつ、いわゆるリツイートキャンペーンを車券っぽくアレンジしたのはこのアニメならではの最高の試みだったと思う。
3枚買えるのが特に良い。メタ的にも平塚or伊東を1位2位に置くのが丸いのだが、3枚分もあるので、残りの1枚くらいで自我を出して好きなキャラを1位に賭ける余裕もある。これって完全に作中で語られている、好きな選手に対する応援に該当すると思うし良い倫理観をしている。
結果が気になりすぎるので最終話はリアタイ視聴したのが、レースシーンのモチベが凄かったので功を制した企画だったと思う。狙ったのかわからないが、前橋さんだけあまり作中で目立っていなかったためダークホース感があり、なかなか良いセンスをしていた。実際3着取ってるし、いや〜悔しい❗️
・変人のサラダボウル
巷でも言われていたようだが、非常にちょうどいいアニメだった。2話くらいの段階で変サラはささピー感があるから微妙って言っちゃったのを謝ります。僕のアニメのセンスがありませんでした。
サラ自身の萌えほのぼの心温まる家族絡みの良い話を兼ね備えたサラ回、ギリギリアウトなギャグで攻めるリヴィア回、どちらも非常に楽しかった。個人的にはリヴィア回の極悪宗教、パチンコのような題材が好きなので、かなりギャグのノリが合っていたと思う。最後の捕まるオチもしかるべき、因果応報。
確かに作画が怪しい時もあったし、転売回や虐めを摘発する回のようにエピソードに当たり外れもあったけど、それでも安定感のある日常アニメであることは違いなく、今期に必要不可欠なちょうどよさだったと思います。
・無職転生Ⅱ~異世界行ったら本気出す~
学園編は全然つまらなくはないけど、無職転生にしては悪い意味で落ち着いていると思っていたので、やっぱり今回のような動的な戦闘シーンや転移を起因としたストーリー展開の方が話として盛り上がると思う。そういう意味では1クール目よりだいぶ面白かった。
全人類言っているだろうけど、パウロの死は衝撃的すぎた。これもTwitterでネタバレはしてしまっていたとはいえ、実際に見ると思ったよりもあっさりと死んでいて、残酷度合いには驚いた。そこまでの犠牲のもと助け出した母親も記憶なし、そこまでしなくてもいいじゃんね。
こうしたルディを励ます存在としてのロキシーとの恋愛の発展も納得だし、多妻性を築き上げるというのも父親のパウロと同じ末路を辿っていてかなりお洒落だと思う。だが、いくらシルフィが良いとは言っても二人の妻を迎え入れるというのには個人の倫理観が邪魔をしてしまう。ノルンの言っていることが正しく聞こえてしまい…いや、正しいんだよな。ここをもっとすんなり受け入れることができたらA+に置いていたと思います。
・となりの妖怪さん
まったりほのぼのときどきふしぎ、という謳い文句にあった妖怪と人間の共存スローライフでいい雰囲気のアニメである反面、あまりにスローテンポすぎて眠くなる…と思っていた。のだが、後半に進むにつれて、話も結構動き出し、ラストスパートなんかはもうほのぼのなんかじゃないだろwというレベルの緊張感のある話でだいぶ面白かった。最後の時空がどうこう?みたいな話がよくわからなかったのでAに留めてしまっているけど全然A+でも良い。
基本的に妖怪、人間のカップリングで話を進めていく流れで、特にむーちゃんと次郎の関係性が優れていた。印象的なのは手紙の話で、大蛇の時からもわかるよう、一人で抱え込むタイプの次郎に対し、抱え込むから忘れてほしいと言いながらも、本心では覚えていてほしい、むーちゃんと先祖で同じことを言うのには血の繋がりによる一貫性を感じ、驚かされた。
また、後半の緊張感のある内容の中、マーさんの話も感動的に締めてくれたと思う。父親の想いを成仏させるだけでなく、記憶をなくしていたマーさんのことを父親と同一視で終わらせず、新たな生として扱う姿勢には高い倫理観を感じた。確かに父親だけ成仏して残すわけにもいかないし新たな自我も芽生えたのだからこうするのも良いと思う。
土曜2時のテレ朝()というと、ろうきんだのにせにどだの俺だのポーションだの三癖くらいあるアニメが並んでいるけど、突然かなり落ち着いた良いアニメがやってきた印象。でもリアタイだと時間が深すぎて寝落ちしそうです。
・時光代理人 -LINK CLICK- II
一期の衝撃的な引きから3年後、ついに続編。常に何が起こるかわからず先の読めない展開の連続で終始良い意味で緊張感のあるサスペンスだった。なかなかエグいDV家族の話を描く際に、可愛らしい動物を使って童話っぽく描いた9話なんかは手法としての面白さもあった。
だが、悪く言ってしまうと、サスペンスとしてのポテンシャルは非常に高く、アクションにおける作画のクオリティも高いのだが、そっちにリソースを割いてしまい、一期の方向性とは少し変わってしまったように感じる。もちろん二期の、先の読めないハラハラ感、臨場感のあるアクションバトルどちらも良いのだが、一期の数話でまとめた良い感じの感動エピソードがなくなってしまったのは少し物足りない。一期で自分たちが時光に感じていたポテンシャルはここもあったと思うので、サスペンス全振りでなくこっちも少し欲しかった。この出力はとなりの妖怪さんの方が強かったです。
とはいえもちろん3期は嬉しい。述べた一期のような方向性とは少し違そうだが、死を回避するように振る舞うというのはタイムリープの王道でやっぱり良い。例の如く3期がいつなのかはわかりませんが楽しみではあります。
・烏は主を選ばない
いわゆる後宮モノのアニメをここまでちゃんと見ているのはこれが初めて。後宮の烏は身内が褒めていた記憶があるのでいつか見たい。薬屋は逃げました。
僕個人の主観として、細かな設定や会話ベースで進むアニメがどうしてもアニメという媒体にあっていないように感じてしまい(自分がついていけなくなってしまうので)、あまり得意ではなく、取りこぼしも多いだろうけど、それでも衝撃的な展開が続く、かなり面白いアニメだったと思う。白珠の話なんか、利己的に入内を鑑みるけど、それとは別に好きな人が…というのは確かに納得感のある展開に感じた。同時に釘宮の狂気じみた演技は鳥肌が立った。LV2チートとかいう萌え萌えアニメもあったクールだから尚更。今期MVP女性声優でしょう。
演技でいうと本泉莉奈のあせびのサイコパス感もすごかった(語彙力)。個人的に本泉といえばやくもなので、そもそも羊宮・上田麗奈タイプの声を出せたんだというギャップもあったのだが、それに加えて表現力まであるのかと。あせびのゆるふわな声質であの全く心がこもっていないような演技をされると一気に緊張感が生まれる。声優の演技によってアニメのクオリティが高まるのは非常に素晴らしいと考えています。(手のひら返し)(声豚)
・ダンジョン飯
1クール目の最初のほうはなかなか癖の強いキャラに適合できず、喧嘩している時とかかなり苦しかった記憶があるけど、ファリンのシリアスあたりから緊張感も生まれだいぶ面白くなってきている。はじめのうちはただダンジョン攻略して飯食っているだけにしか見えずあまり面白さを見いだせていなかったのだが、シリアスのおかげで飯パートの緩さが良い緩急になっていたと思う。睡眠と食事はないがしろにしないというライオスの思想が語られていたけど、緩急という意味ではこれもだいぶ近しく思えた(険しくなると食事を削りがちなので)。
こういうちゃんと面白く先が気になるアニメの続きが決まりかつ高級なリソースが割かれることは本当に良いことなので、この勢いで続けてほしい限り。どうやら原作的には折り返しらしい。
A-
・ヴァンパイア男子寮
設定がイケメンパラダイスすぎる。イケメンパラダイスなんて5億年ぶりに口にした。
なかよし70周年記念作品、ということで当然、少女漫画色がかなり強く、少し演出には苦手意識があった。具体的には、イケメンを煌びやかに映す描き方が過剰に感じてしまったということ。イケメンなのはいいんだけどそれを際立たてすぎていてちょって引いてしまう。こんなことを男キモオタクが言ってもどうしようもないので、自分の土俵ではないというだけです。後ルカくんのオタク設定のミスマッチ感は結構あった。
内容の方も、本当のホモカプがいたり、蛇が噛み付いて女とバレたり、イチカナの偽物が出てきてトロッコ問題が起きたりとどれも奇抜な展開ではあったけど話の面白さに繋がっていた。特に、ルカくんとレンくんの恋愛バトルは、運命の人の正体がミトと気づかない方、ミトの真実を知っている方という対立になっているのは上手い。ルカがトロッコ問題を誤ってしまうせいで、ミトが衝撃的な感じになったことで、方向性が一気にレン側に傾き、恋愛バトルとしても大いに盛り上がっていたと思います。
・ゆるキャン△ SEASON 3
3期にもなれば目新しさや爆発的なインパクトは無くなってしまうものの、それでもゆるキャンならではの安定感は明確にあった。
個人的には特段このアニメに愛着がないのと、野クルメンバーでのやり取りが好きなので、最初の方は主になでしことしまりんの2人にフォーカスされた内容で結構退屈に感じていた。その辺りの話が終わってからは徐々に感覚を取り戻してきて、最終話の花見キャンプは集大成に相応しかった。
もう正直飽きが回ってる感もあるし、キャンプというより旅番組やんという時もあるけど、土日とか適当にテレビで旅番組を見てる時もあるくらいの自分からすればそんなに気にならないので、ゆったりとした作りでキャンプなり旅行なりしてくれれば良いと思います。さっきも書いたけど安心して楽しめる、くつろげる感覚はかなり良いです。
・怪異と乙女と神隠し
乙ちゃんのような高レベルの萌えあり、団地妻というエロもあり、怪異を題材としたほどほどに良い感じの短めのストーリーあり、一応大筋のストーリーもありで、かなりバランスの良いアニメだったと思う。特別に面白いという訳ではなかったが、全然つまらない訳でもない、本当にいい感じの立ち位置。
どうやら最後の話がアニオリというのは納得。最後に爆速で乙ちゃんと化野くんの話を片付けていたし、数個の怪異を解決してすぐ帰還は物足りなさもある。だが、アニメを締めるという意味では全然頷けるし最後の乙ちゃんのメッセージも良かったのでは。
個人的には、怪異を扱うアニメではあるが、別にホラーに振らず、怪異が原因で生まれた事件、人間関係などに焦点を絞っていたのは、ストーリーにリソースを割いている気がして好みだった。自分自身がホラーに詳しくないのもあるが、やっぱりただ怖いだけだとあまり面白くはないと思うので、怖さそのものよりもストーリーの方が見たいんだよな。
・バーテンダー 神のグラス
これも安定感のある非常に良いアニメだった。面白い、というよりやはり、良い、という形容詞がピンと来る。
自分はこの手の職業などを題材に扱うアニメは職業に対するリスペクトが大事だと考えており、例に出すと声優ラジオのスキャンダルみたいな話は題材として不適切だと思う、声優の仕事の素晴らしさを見たいと思っているのに、悪く言うと落ち度から招いた事態を描かれてしまい良くないところを汲み取ってしまうから。対してこれは、自分にとって、ただ酒を提供しているくらいしか知識のないバーテンダーがどのようなことをしているか、ということを真摯に描いていたと思う。笹倉さんがお客さんの話を聞くだけでなく、身体的な様子までも汲み取り最適な酒を提供するのにはバーテンダーの凄さを実感。
こんなアニメを見てると流石にバーに行きたくなってしまうので、日比谷でやっていた企画は非常にセンスがあったと思う。
あまりに混雑しすぎていて、落ち着いた雰囲気はなかったことだけが心残りだが、それでも実際にバーテンダーの方がシャカシャカお酒を作ってくれてそれを飲むという経験が手軽にできた。ちなみにお値段も破格みたいだ。
・Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ
釘宮理恵様の萌え萌えOPが素晴らしすぎる❗️❗️がピークかと思いきや、後半でそれ以上の面白さを見出せたのがかなり良かった。なんなら、フェンリースよりバリロッサの方が良いキャラしてたまであると思う。言いすぎか?
というのも、作中の大きなテーマである、人間と魔族の共存において、彼女とござるさんの関係の進展が深みをもたらしていたと思う。10話では、一緒に住むことになりながらも、やはり魔族に対して敵対意識はあるわけで、それでも少しでも和解へと歩み寄ろうという姿勢が現れていたのが良かったと思う。この際に、フェンリースとは上手くやれていることが和解への説得力へと繋がるのも良いセンス。
今思えば、スローライフ系はのんびり農家、スライム300など少なからず見てはいて、どれも異種族共存要素はあると思いますが、この文脈にここまで真摯に向き合ったのはこれが初めてなのでかなり良かったと思います。
B+
・HIGHSPEED Étoile
1話2話でよくわからないレースを見せられた時はどうしたものかと思ったけれど、なんだかんだ伸び続けて良い位置に落ち着いてくれた。初動はB-〜Cだと思っていたので。
実際レースはある程度話をこなす内にキャラもわかるようになり、かつ全体を俯瞰したものではなくカメラワークも細かくなった記憶があり、非常に見れる物になっていったと思う。特に悠然の回はレースを楽しむというテーマ性がはっきりしていて王道ながら良い話で面白かった。凛は出オチだったけどw
主人公の凛だが、なんかヘンテコなキャラだと思うところが多々あり、癖になる面白さは確かにあったので、凛で持っていると思うところもある。この凛が伸びるわけだが。
特に「HIGHSPEED Étoile」というタイトルの回収は見事だった思う。凛が車に乗っている時にくるみ割り人形が流れていたことがあったが、これは凛がかつてバレエに勤しんでいたことを示唆しており、11話ではバレエの才に恵まれなかったことも語られている。そんな凛がレースの世界で才能を開花するというサクセスストーリーだと理解すると共に、「HIGHSPEED Étoile」が凛のことを指しているとわかった時の脳汁はすごかった。エトワールはフランス語で星を意味し、パリ・オペラ座バレエ団では最高位に与えられる称号。つまりは凛がレースの世界で返り咲いたという意味なんだよな…。そう考えるとめっちゃいい話じゃないですか?シャイニーカラーズ(ボソッ)の100倍良いタイトル回収です。
・にじよん あにめーしょん2
虹は大筋のストーリーラインがない分、にじよんのように日常寄りの話がしやすく(最近だと蓮の方がこっちは頑張っている印象にあるが)、かつ個人に重きを置いているからかキャラも見やすい印象にあるので、このようなショートアニメとしても気軽に触れられて良かった。これは一期同様。ただ、一期の方が栞子回やランジュ回のようにアニメの文脈を踏襲した感慨深くなれるエピソードは多かったと思うとともに、特別輝くエピソードはなかったような気もする。最終話以外。嘘、侑とミアテの話は良かった。
最終話は高咲侑がスクールアイドルと言えるようになるという、二期の一つの主題ともいえる内容を扱っていた。侑がスクールアイドルということは、つまり、パフォーマンスの形態は違えど同好会のみんなと同等の立場になるということで、侑がスクールアイドルを応援する立場からライバル関係へと昇華するという変化まで触れられていた。サブタイの「仲間でライバル」とはまさにこのこと。虹の本質そのものです。天晴れ。
ところでにじよんもなんか良い感じの雰囲気で終わってしまったんだけど、そういえば劇場3部作でアニメ自体も終わるんだよな…。引き伸ばしが凄そうだけど、少しずつ寂しくなってきます。とりあえずポケモンカードから始めます。
・この素晴らしい世界に祝福を!3
このすばも3期ともなれば安定したポテンシャルもあり、いつも通りの醜い笑いを提供してくれた感じもある。アイリス編のアイリス萌え、ダクネス編のいい話、どちらもあってバランスが良かった。
ただ、今期で言えば変サラが割と同じようなラインのアニメだったのが完全に対抗馬になってしまった感も否めない。個人的にはこのすばの2期や爆焔の途中であったようなアクシズ教徒のエピソードがギリギリアウトレベルで好きなので、主にこういうノリだったリヴィア回に取って代わられてしまい、正直そこまで記憶に残っていない。別のクールだったら正直もう少し上に置けた感があります。
・デート・アライブ V
これ5期まで続いているのすごいと思う。4期の時もそう言ってた。
5期はかなり丁寧にずっと澪の話をしていた印象にあるが、流石に精霊たちが澪によって殺されていくあたりの絶望感はなかなかだった。ただ、展開としては凄いけどどう収集をつけるのかと思っていたら狂三の能力でタイムリープに持っていくのも上手い。そこからいわゆるいつものデアラに持っていくのもシリアス続きの5期だったので安心感もあったと思う。そこからまた色々あったわけですが。
4期はどうやら駆け足気味とかの話も聞くけど、ようやくまともな制作会社に巡り合えた感があって面白い。3期が一番酷いってどうなんだ。
・狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOFL
古の名作のリメイク、といったところ。キャストも変えてないらしく、小清水亜美さんが2024年現在でもなおホロとして萌えを供給してくださるのには素晴らしいと言わざるを得ない。釘宮もそうだけどべテラン声優が大いにポテンシャルを発揮する良いクールだと思う。もちろん遠野や妃菜喜が活躍しているのも良いです。
正直内容はそこまでピンときていない、というか商談そのものにあまり興味を見出せないのもあるが、どうしても淡々と会話ベースで話が進むのでアニメという媒体に合わないと思ってしまう。この手のアニメを見ると毎度の如くこうなってしまうので本当に合わない。
古の名作枠なのに、絶妙に作画がチープなのは悲しいのでそこはなんとか頑張って欲しいところです。
B
・Unnamed Memory
密かに楽しみにしていたコンテンツ
ティナーシャが萌えで非常に素晴らしかった。流石は天下の種崎敦美さんといったところ。基本的には敬語口調なのに、ツッコミの時は敬語が抜ける時が特に萌えだ。実俺のシャル超えた。ただ、ティナーシャが萌えということが一番の感想になってしまった、ということになる。これは少し残念。
というのも、原作があるのだが、アニメ化に向けたストーリーの再構築があまり良くなかったと思われる。おそらくツギハギに原作の内容をくっ付けているからか、話の縦軸が非常にわかりづらかった。今やっている話が終わったら突然時間が飛んでまた別の話をやり始めるような感覚。しかもこの作品の1番の見どころはオスカーとティナーシャのイチャイチャなやり取りだと思うのだが、話がツギハギなので、二人の関係も突然進展することも。前の話数ではティナーシャが結構ガチ目にオスカーを拒絶してたのに、次の話ではなんか良い感じになっているのでシンプルに理解が追いつきにくい。
タイムリープ物?であることが発覚し、二期(分割2クール目)も発表されて続きが気になるのは良いのだが、しかし述べた通りあまりストーリーの再構築が上手くいっていないので、より直接的に言うとENGIなので、二期も話に付いていけるか結構怪しい。うーん、絶対原作読んだ方がいいんだけど、種崎敦美様のお声も聞きたいしなあ。
・夜のクラゲは泳げない
子持ちアイドルという話題選び、ラブホテルでのやり取り、単話では上手くまとめるけど最終的にどこに向かっているのかよくわからない、など絶妙に自分の好みと噛み合わず、もったいなさを感じていながらも、まひると花音の百合は良いと思っていたのだが、9話でそれも難しくなってしまった…。まひるは突然JELEEを蔑ろにしすぎだし、花音は母親のこととなると異様にヒステリックになりすぎだし…。10話の木村ちゃんが絶唱しているのを見てからの、まひるのヨシ!はなんなんだ。良い感じになってたけど結構よくわからなかった。
また、自分の好みと合わないというと、インターネットの描き方が終始悪意まみれのインターネットになってしまっていたのが好きな要素ではなかった。見ろバカ(後半実は良いキャラ感を出そうとしてたけどいくら何でも無理がある)、コメント欄、インターネットではないがキウィの元クラスメイトといういい加減な悪意を話の展開の材料にしていた。友崎くんのタマちゃんの話もそうで、適当な悪意を展開に使っていて、そもそも見ていて気持ち良くはないし、一切魅力のない相手側をスカッとする一方通行な展開になってしまうのでどうしても面白く感じづらい。悪く言うと良くないなろう系みたいだった。巷ではガルクラと対立煽りをされることが多かったけど、声優ラジオの方が近いと思う、インターネットの悪意、淫○媚び、イトミク、もう十分でしょう。
最終話も貯めていた渋谷のイベントを爆速で終わらせたことはどうなんだとは思うけど、その後のJELEEのやり取りは良かったと思う。視聴者としてずっとJELEEの話を見てきたわけなので、彼女らが楽しそうにしている姿を見れるのは嬉しいし、確かに最終話でそっちに重きを置くのは正しいと思います。
後、pixivのアカウントを作ってたのには驚いた。喫茶リコリコの公式TwitterやRISEのブログもそうだが、アニメ外の戦略として流行っているのはそうなんだけど、pixivという手札で来るのには流石に驚いた。内容に合っていてかなりセンスがあると思います。
・魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?
良いアニメだったのだろうが、個人的にキャラクターに萌えきれず、かといってシリアスが面白かったかというとそうでもないので、結果的に微妙なリアクションになってしまった。イチカナも彩沙も結構好きだと思ってるんだけどなあ。天使つきもとわちゃんに異様にハマらなかったらだいたいこのくらいに落ち着いたかも。
というのがだいたい11話までの感想なんだけど、最終話が思いの外楽しく視聴できたと思う。もうちょっと男の主張がないと嬉しいんだけど、萌えキャラがワイワイやっているのは後半のシリアスが辛かったのもあって心に響いた。今から序盤を見返せばもう少し楽しめるかもしれません。ハイスピードエトワールもそうです。
元NMB48の山本彩さんがEDタイアップを飾っているのには本当に驚いた。畑が全く違うと思っていたので。48在籍時代に知り合いに誘われて接近に参加したのを思い出して懐かしかった。
・ささやくように恋を唄う(10話まで)
本当は完結してから書こうと思っていたのだが、延期先が未定なのでもう知らん。割と好きなアニメだっただけに悲しい。
6話くらいまでは最近の百合アニメにしては珍しく、かなり恋愛に寄せた原義的な百合でかなり手応えを感じていたので、こんなことになってしまい本当に悲しい。悲しいしか言ってない。
実は一目惚れという文脈にはあまりピンと来ていなくて、最初のうちは動機として浅く感じていたとはいえ、見ているうちに6話のライブに向けて段々と興味を持てるようになっていった。何より小松未可子さん演じる水口が非常に良い味を出していて、やはりヨリには好きな人と幸せになって欲しい、でも自分はヨリが好きという同時に叶えられない感情を抱えるキャラの振る舞いには深みが出ると思う。
ただローレライの話になってからは放送が飛び飛びになり始めたのもあり、結構よくわかっていない。結局ボーカルの子は水口のことが好きってことなんだろうけど、バンドに入れてもらったけど勝手にキレて出ていったんだよな…。
普段はあまりこういうことは思わないんだけど、ローレライの曲がどうもあまり好みに感じない。音楽ミリしらだけど、最近こういう声の出し方が流行っているのか?
・神は遊戯に飢えている
よくわからない後出し隠しルール付のゲームを神様として遊ぶだけという、なんとも変なアニメだったと思う。こういう細かいルール理解の要求されるゲームはどうしてもアニメには向かないと思ってしまうのだが、それでも遊戯王パロディの速攻魔法の応酬は勢いで見れたし、ポーカーのところなんか結構納得した。ポーカーミリしらなので、中途半端に守りに寄せて負けるのは同情するんだよな。
最初は全く面白くないと思っていた10年前くらいのラノベにありそうなコテコテすぎる胸弄りも後半は逆に好きになってきた。パール・ダイアモンドちゃんも雑に萌えで良いですよね。最後のゲームもトンチキすぎて消しゴムのボス、臭いを消すのに水着になる、なんでもありのラスボスですごかった。そういう意味では思いの外楽しめたのは良かった。アニメは楽しんだもん勝ちですからね。
・転生家族、鑑定スキルで成り上がる
人材のポテンシャルを見抜く鑑定スキルを活かして、優秀な人材を集めていく序盤を見ていて、これって、現国の序盤と似ているな??と鋭い感が働いたところ、領地が云々みたいな話も出てきてやっぱり現国だった。高級現国です。
高級なので作画や音楽がかなりちゃんとしており、クオリティが高く見えるが、正直、ぶつぶつ喋っているだけにしか見えない場面もあり、内容は先の通り、現国に近いのであまり面白くない…と思ってしまう。
でも、ミレーユが出てから話が盛り上がってきた感もあり、ミレーユはだらしないキャラクターだが実は結構ちゃんとしているという良い側面もあるので魅力的に映る。ただ加入で終わるのは良くないよな?って思ってたら二期が決まった。わかりました。
・ブルーアーカイブ The Animation
天下のブルーアーカイブはどのような内容になっているのか、と非常に楽しみにしていたところ、結構思っていたのと違う…感が強い。ブルアカというと、可愛い女の子が武器を持っている戦っているイメージがあった(アサルトリリィや刀使ノ巫女のような)ので、話の内容がラーメン屋を爆破して揉めたり、借金取りに法外の金額を要求されてバトルしたりと、正直結構拍子抜けだった。勝手にそう思ったのが悪いのはそれはそうなのだが、それを抜きにしてもあまり面白いといえる内容ではなかったと思う。知り合いのブルジによると、これが流行ったのはエデン条約編かららしく、アニメ化範囲はやっぱり微妙らしい。そうだよな。
とはいえ、後半のホシノ周りの関係性はわからないことが多すぎてなんともいえないものの、良さそう!と思ったところもあるので、ギリギリBに置いている。ホシノとユメ先輩の回想から当時と今でのキャラクターの変化、生徒会のメンバーに出会えた今があるということ、この辺りはよく感じた。
個人的にはロリ寄りの萌えキャラクターを摂取するだけなら少し弱いんだけど、キャラクターの関係性を楽しむタイプのストーリーになっているのなら結構ゲームの方も興味がある。気が向いたらやっているかもしれません。声優も好きだし。
どうやら今盛り上がってるんですか?
・転生したら第七王子だったので、気ままに魔力を極めます
萌えキャラがいないというわけではないがそこまで刺さらず、かつ戦闘シーンが多めだが戦闘作画にだけリソースを割かれても…と最初のうちは思っていたが、後半は戦闘シーンの間延びが酷すぎて完全に参ってしまった。例を出すなら完全にアニメのワンピース。それは勘弁してください。
極論、ロイドくんが無双してジェイドを倒すだけだし、暗殺ギルドの方々に対してもそこまで感情移入ができているわけではないので、話としても長々とやるほどモチベもない、はっきり言うとどうでも良いので、いくらなんでも6話、1クールの半分は尺を使いすぎだろう。戦いだけでなくエピソードに重きを置くとしても2話くらいがちょうどいいと思う。
・魔法科高校の劣等生 第3シーズン
3期は魔法科の悪いところが結構出ていたと思う。この作品は長々とした説明が多いため、アニメよりも書籍向けだとずっと思っているが、3期はそれがより顕著に出ていた気がする。
まだ動きがあるアニメなので(現国などとは違って)絵として見る分には何をやってるのかがわかるのだが、より高次元の内容として、九島家が云々のような話はやっぱり難しい。ニコニコが死んでるのでコメント欄の解説もない。
なので、どうしても九校戦で達也がパラサイドールに対して無双、次の話もかたき討ちをしているようにしか見えず、単調に感じてしまい、正直十分に楽しめむことが出来なかった。
B-
・終末トレインはどこへいく?
池袋や西武線といった絶妙な駅や路線を攻めるあたり良いセンスをしていると感じていたけれど、それがピークで内容の方はあんまり面白くなってくれなかった…。
というのも、このアニメのメインは奇抜にアレンジされた西武線の駅、静留と葉香の喧嘩そして和解の二つだと思うが、どちらに付いてもストーリー的な面白さを見出せなかったからだと思う。
後者に関しては、喧嘩の原因となる静留の言い分があまりにも酷すぎ、静留の非が明確であるが故に身が入らず結構どうでも良く感じてしまっていたが、最後に謝ってなんとか和解へと事が運んでくれたので無難に及第点には至ってくれたと思う。
どちらかといえば前者の方がキツくて、西武池袋線の駅を奇抜にされて、最初のうちは目新しく見えるものの、どうしても飽きが回ってきてしまうし、段々ノリにも着いていけなくなっていった。というか、奇抜なだけで世界観のどこに面白さを見出せば良いのかがわからなかった、というのが正しい。これについて、マジデスになりつつあるというあまりにラインを超えた悪口を目にしてしまったのだが、これが結構否定が出来ない。あえて性格悪くいうと、誰もが知っている西武線の駅を奇抜にしたら面白いだろう!というユーモアを感じてしまう。確かにマジデスもそんな感じだった。
どちらかといえばキャラクター寄りの内容の方が好みなので、もう少し全体的にキャラ魅力があって葉香との話が面白くなってくれたら嬉しかったと思う。
これはただの個人的な愚痴なのだが、実は少し西武池袋線には縁があるので、馴染みのある江古田や所沢がどうなるのかというのは結構楽しみにしていたのだが、どちらも飛ばされてしまった。まあ江古田とかいう各停しか止まらない駅は尺もあるし飛ばされて仕方ないんだけど、西武線でトップクラスにデカい駅の所沢を飛ばすのには驚いた。
・THE NEW GATE
いかにもSAOをパクったような設定、fateをパクったようなビジュアル、謎の時間経過設定の時点でトンチキアニメ臭はプンプンしていた。
案の定話自体はただ主人公が冒険するだけ?過去に冒険したキャラに合うだけ?のような感じだったので全然面白くなかった。8話で感動よりのエピソードが出力されたのには驚いた。こういうこともするアニメだったのかって。
何より裏番組のささ恋でやらかしまくっている横浜アニメーションの時点で察しは付くが、最終話付近の作画があまりに持っていなかった。もう、主人公の顔とか明らかにおかしかった。最初に貼った物以外にもいくらでもあります。妙に速歩きに見てたり、鳥みたいな化け物の挙動がシュールだったり、バトルを熱くするためか突然OPが流れたり変なところを挙げ出したらキリがない。正直これで逆に面白さが出てたところはあるので、ささ恋みたいなアニメを横浜アニメーションが作るのはもう勘弁してほしいですが、こういうのは全然許せます。本当か?
・出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手生きることにした
アニメの出来損ない。作画を二段階くらい上げて出直してきてほしい。嘘、おそらく作画が良くなっても多分内容が追いついてこないのでいいです。ちなみに作画崩壊の面白さもニューゲートに負けているので、クソアニメ界でも出来損ない。
好き勝手にしているのだろうがイマイチ何を考えているのかわからない主人公、取るに足りない萌えキャラやストーリー、低クオリティの作画、どれをとっても褒められたものではないと思う。ただ、それが逆に面白くなっていたと言えばそうかもしれないくらい。本当?アンリエットの話し方がデアラのマナみたいでおもろかった。
・Re:Monster
ゴブリンに転生した主人公の日常を日記感覚で描いていたわけだが、だからといってこの設定に面白さを覚えることなく、何事もなく終わっていった印象。デンデン❕の一発屋。
倫理観の低さは結構気になった。冷静に性的な目的のために男は殺すが女はいい感じに生かしたり、腰を振りまくるゴブ爺だったりはいくらアニメをエロで見ている我々から見てもライン越えだったと思う。おちこぼれフルーツタルトよりも怒られるべきアニメだろう。偽サラ・ダ・オディンちゃんは萌えだった。
・声優ラジオのウラオモテ
声優という題材には色々言いたくなってしまうので、果たして熱くベタ褒めしたくなるか、一生ブツブツ呟くことになるかのどちらかだろうと思っていたら、余裕で後者だった。端的にいうと、ウラオモテにおける裏の描き方があまり良くなかったと思う。後半のアフレコパートはそういう意味では悪くはなかった。(面白かったとは言ってない)
第一、これは声優(ラジオ?)のアニメというより、いわゆる喧嘩百合を見せたいアニメなのだと解釈しているのだが、喧嘩百合は喧嘩する双方のキャラに魅力がないと、ただくだらない喧嘩を見ているだけになってしまい成立しないと思っている。というわけで当然敬語を使えないギャルと根暗の喧嘩を見せられたところで虚無としか言えない。
序盤は、声優のスキャンダルなどの、声優のウラを描くうえで何故この内容を引っ張ってくるのか?としか言いようのないテーマで、本当にくだらなかった。そもそも女性声優のスキャンダルをフィクションで描いたところで何が面白いん?という話なのだが、いわゆるインターネットの悪意も前面に出ていて結構最悪。でも正直、トンチキ商店街は意味が分からなすぎて大爆笑してしまった。本当はこんな意味不明な声優アニメとは到底思えない展開は悪く言わないといけないんだけど、流石にありえない出力すぎるので逆にすごい。このアニメで唯一面白かった。これは独り言だけど。
後半は真面目な声優アニメっぽい展開になり、イトミクのキャラが挫折を経験する流れはいい感じではあるのだが、結局面白くなったかというとそんなことはなかった。演技に対する挫折自体はしかるべき展開だと思うが、挫折に対する答えが、先輩に対して委縮している、だけだとどうしても浅く感じてしまう。個人的にはキャラクターの解釈などの議論ぐらいまで踏み込んでほしかったと思うのだが、イトミクは憑依型の演技という設定だし理屈どうこうには帰着しないだろうしそんなもんなのかなあ。
とはいえ、過去回想は純粋に声優を目指す女の子という感じがして結構好み。敬語の使えない生意気なギャルなんかじゃなくて、このキャラのまま、純粋な高校生になっていればそれなりの面白さはあったと思うんだけどなあ。やっぱりウラオモテ設定の敗北を感じます。
・月が導く異世界道中 第二幕
前田佳織里さんがEDテーマを務めるということで、爆速で1期から追いかけた。計3クール分視聴したわけだが、何が面白いのか未だわかってない。
基本的に主人公一行が異世界で冒険しようが、商いを営もうが、教師になろうが正直どうでも良いというか好きにしてくれてよくて、包み隠さずに言えば興味を持てず、虚無にしか映らなかった。
ただ、正直興味を抱かないだけなら全然良くて、時折不快へと傾くことがあった。主に主人公のハイテンションなギャグのノリがスベっているように感じてしまい苦手で(これはそもそも花江くんのそういう演技が苦手なんだと思う、政宗もそうだったし)、特に戦闘中におけるイキリが本当にキツかった。17歳のガキが生意気に上からの口調で敵キャラや女神と話しているのが本当に見てて痛々しい。自分が男キャラが悪目立ちするアニメが苦手なのは別にいいとして、冷静にガキがイキってるのを見せられて何が楽しいんだ?という気持ちにしかならない。そんななので、主人公が商人ギルドの偉い人に詰められている時が気持ち良かったという話を知り合いにしたら、お前主人公嫌いすぎだろwと笑われた。そのとおりです。
何故3期が決まったのか本当にわからないのだが、流石にもう見たくないので、僕が好きそうな女性声優を人質に取るのだけはどうか勘弁してください。
C
・アイドルマスター シャイニーカラーズ
はっきり言ってありとあらゆるアイドルアニメの中でもダントツに酷かった。ミリオンの時点で嫌な予感はしていたけど、それとは比べものにならないレベルに酷かったと思う。でもこれアイカツの人なんだよな、最近どうした……。
具体的には、常に0.75倍で見ているかのようなスローテンポな会話劇、浅すぎるユニット紹介回、キャラクターの掘り下げやメンバー間のギスギスなどの盛り上がるエピソードが無いなど、多分もっとある。特に、キャラクターの掘り下げや、メンバー間におけるトラブルは、アイドルアニメにおいて盛り上がるポイントに当たるのがセオリーであるにも関わらず、こうした面白さを全排除した結果、ただただヒーリングミュージックを垂れ流しながらAパートだけで終わりそうな内容を24分に引き伸ばした虚無が生まれてしまった。試しに倍速にして遊んでいたら、1.25倍速が一番ちょうど良かった。こんなんだから当然ストーリーが付随しておらず、気合い入れたであろうライブシーンにも全く身が入らない。挙げ句の果てにはEDがオフボーカル。ユニット回で挿入歌のオフボはあまりにもシュールで面白すぎるし、ユニット回以外でもこれだと流石に手抜きだろうと強く言いたくもなってしまう。
良かったこととしては、シャニマスは声優しか知らなかったので、声優とアニメキャラを多少合致させられたことくらいばい。
全くもって存在感もないため意識すらしていなかったが、どうやらプロデューサーの髪型が毎回違うという工夫があるとかなんとか。最後までこれが本当か嘘かわからなかった。
終わりに
せっかくなので、みんながしてそうでしていないアニメコインの振り返りをしようと思います。僕がベットしたアニメは以下の通り。
ハイスピとリンカイを軸に東映で期待できそうなガルクラ、安パイの続編にじよん、時光のように賭けている。
で、実際に回収がどうだったかというと大体下の通りだろう。
ギャンブル性の高い終末トレインは個人的にはハマらなかったので回収できず、声優ラジオも全然期待しておらず化けたらラッキー程度の賭け方だったので×で妥当。ガルクラはかなり手ごたえの良いアニメだったが別に倍率は高くなさそう。ハイスピとリンカイに関しては我ながらよくやったと思う。リンカイはプラオレ枠(良いも悪いも含む)だと思っていたけどそれ以上の伸びがかなりあった。まさか代謝レベルのヘビーな話が飛んでくるとは。ハイスピも序盤は最下層レベルで酷かったので、実は面白い?やっぱおもんなくね?と彷徨いながらも、最後にあれほど綺麗なタイトル回収を見せてくれるとは思わなかった。失敗したのは天使つき、変サラあたりにも賭ければ良かったということ。との、妃菜喜が出るんだから賭け得なのに。反省を生かして夏はマケインと逃げ若にしっかりベットしています。実際、どちらも非常にやれているので好調です。
夏アニメは前評判通りなのかそうではないのかなんともいえない。正直なところ、微妙に感じるアニメ(B~B+)が多いのは前評判通りでイマイチな気もするけど、先に述べた逃げ若やマケイン、他だと、にごリリやATRIも結構楽しんで見ているので、全然辛いというわけではなさそう。
時間とモチベがあれば夏の感想も書きたいと思っています。
今回はここまでです。
おまけ
①i☆Ris the Movie Full Energy !! : A
劇場版i☆Ris、発表された時はどういうことか本当に意味がわからなかった。ゲテモノ枠すぎる。
キラッとプリ☆チャンでお馴染み、博士池畠監督、福田裕子脚本ということで、プリティシリーズのノリ、テンポ感。i☆Risを知っている人、まあこれをわざわざ映画館に見に来る奴ならわかるでしょう!という本人ネタやパロディが満載で、ギャグのレベルは流石と言わんばかり、かなり高かったと思う。プリのトチ狂ったギャグが好きな僕自身として、そうそうこれなんだよな…という感覚で見れたのは本当に嬉しい。
これは仕方ないんだけど、5人を均等に扱う必要があるから、同じような展開を×5しなければならないのは少し冗長だと思う。
本筋の方もシンプルかつポジティブで、少し内容が薄いとは思うけど、別に不快に感じるものではなく見やすかった。こういうところもプリの後半っぽい。
個人的にはやっぱり、作品全体を通してi☆Risに対するリスペクトが常にあったと感じられるのが一番良くて(声優ラジオ聞いてるか?)、何にでもなれる世界にいながらも、結局はi☆Risを選ぶという結論は今までの彼女らを肯定する作りになっていてシンプルながら良かったと思う。また、i☆Risをやっていく中で辛かった所なども描かれていて、これは彼女らを深めに追っている人なら感動できるのではないか。
Twitterで見かけた、i☆Risを知らない人でも楽しめるは流石に嘘だと思ってしまうが、少しでも彼女ら本人にも知見があり、プリパラやプリチャンのノリが好きだった人なら割と楽しんで帰っていける内容になっていたと思います。
②トラペジウム : B+
公開直後、まあまあ口の強いツイートもあり、割と賛否両論な印象を受けていた。周りは否が多かったが、Twitterを漁ると賛もありそうに見える、だいたいそんな感じ。興味のある声優さんが出演していたので見に行かない訳にはいかなかった。
見た感想としては、前評判ほど全然見れない内容ではなかったが、では良かったかといえば難しいところで、どちらかといえば否の立場かもしれない。
賛否両論の主犯ともいえる東について。意地でもアイドルになりたいというモチベーションがはっきりしており、明らかに打算的すぎる狡猾な振る舞いが良くなかったというのも事実で、ボランティア、西南北全てを自身の野望のための踏み台とし、流石にこれでは良いキャラクターには映らない。
ただ、アイドルになりたいという信念そのものは非常にはっきりしており、実際オーディションを受け続けたという下積みもあるため、なんとか報われてほしい、アイドルとして大成して欲しいという感情もあった。この小さな設定があることで東に対してプラスの感情も出てくるので良い設定だと思う。
上とは関係ない話だと、腑抜けた行為をした北にキレ散らかしたのは面白かった(倫理観ゼロの感想)。だって正しいし。地下だったらクビですからね。(割と北の声優モクで見にきていたので少し複雑な気持ちにはなった。)
ストーリー展開について、結局はアイドルに一切興味のない可愛い女の子を無理矢理アイドルに巻き込んでいるわけで、西、北のような残念な事態が起き、東西南北が崩壊へと向かうのは然るべきで納得がいった。また、そこから東が自身の狡猾な振る舞いを反省し改心する、というのも失敗からの成長という意味で正しい展開だったと思う。
東西南北の崩壊からの和解については、今までの四人のアイドルとしての物語の美化、というやりたいことは理解できるが、正直なところ、あんなことになった四人が和解できることに都合よく感じられてしまった。あれだけのことが起きたら、もう会えないとかそういうレベルだと思うので、いくら西や北にとっての東が良い友人に写っていたとはいえ、美化するには無理があると考えてしまう。西や北に話しかけられるところが東の良いところだということも理解できるのだが…
気になったことはもう一つあり、それは最終的に東が反省をしてどのように変わっていった、どのようなアイドルとしての良さを見出したのかということが描かれていないこと。確かに狡いやり方はせず、真っ向からオーディションを受け合格するという変化は語られたが、では東のどこがアイドルの良さとして評価されたのか、がなかったので、報われる展開に説得力は欠いており、これも少々都合良く感じてしまった。下心があったとはいえ、友人のいなかった西や北に話しかけられるところが東のアイドルとしての良さ僕は思うので、ファン絡みなどでこういう文脈があると嬉しかったと思う。
東がサイコパス、クソ!と短絡的に否定はできないが(一度は然るべき末路を辿っているので)、かといって、じゃあ面白かったか?かと言われると、腑に落ちなかったところもあり少し首を傾げてしまいます。
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