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経済政策と人命


こんにちは!アヤナです〜

先日、花を買ったので鉢に植える作業をしました。
お気に入りは花はこれ!柄がかわいいですよね〜〜^^

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今日のタイトル重いなあ。笑【 経済政策と人命 】

さて今日は自分が読んだ本を紹介します。

今の世界経済にぴったりな本を読みました。
『経済政策で人は死ぬか? -公衆衛生学から見た不況対策-』

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これは医学と公衆衛生学を学んだ学者2人が、
経済政策が国民の命に関わるのかどうかを過去のデータから研究し結論づけている本です!


この本を簡単に要約しようと思います!

特に不況時、どのような経済政策が適切なのか?
主な経済政策は2種類ある、

「財政緊縮策」か、「財政刺激策」か。

そもそも経済政策を行うことは、経済成長や財政赤字のみならず、
国民の制止にも関わるものである。

そして、この学者2人は、


不況時、「財政緊縮策」を行うと人の命を奪うことになり、結局国の支出は増す一方で不況から脱することもできなければ、余計に経済が悪化する。


と結論づけている。

ここでいう「財政緊縮策」とは、健康保険、失業者支援、住宅補助への政府支出の削減を意味しています!
「財政刺激策」とは、社会的弱者のための予算を確保し配分。社会保障を分厚くすることを指しています。

この2人は、なぜそう結論づけたのか?
それは過去、不況における各国の経済政策が、どういう状況をもたらしたのかが表された統計に答えが書いてあったからです。

「財政緊縮策」か、「財政刺激策」か。

この選択は過去様々な状況下で自然実験がされてきたようです。

・世界恐慌時の世界各国
・ソ連崩壊後の旧東欧諸国
・通貨危機後の東南アジア諸国
・サブプライム問題からの世界不況時

主に上記の状況下において。
不況になると、失業者が増えて、自殺者が増えて、うつ病増えて、、って想像しそうだけど、その因果関係は間違っている。
不況の際でも、例えばスウェーデンやアイスランド、デンマークなどは失業しや、自殺者は増えなかった。その時に、国民の健康状態が良くなったくらいである。
重要なのは、不況の際に無謀な経済政策を行うことが危険であるということだ。


・「財政緊縮策」を選んだ国に、何が起きたのか?
 →医療保障制度を削減するとどうなるか?
 →失業者が増えるとどうなるか?
 →家を失うとどうなるか?

・「財政刺激策」を選んだ国の経済回復への道
 →サブプライム問題時の不況の影響を受けたアイスランドの政策
 →「財政刺激策」の模範、ニューディール政策とは

など、自然実験が起きた様々な国の経済政策、それによって引き起こされた悲劇、一方では景気の回復について書かれています。

賢明な判断をすれば、人命も救えるし、経済も回復させることができる。
しかし一歩間違えれば、人命を奪い、さらに一人一人の力が衰えた国は経済回復もすることができず悪化することになります。

専門用語も出てきますが、分かりやすく書かれているので問題なく読めると思います!!


この本から学んだこと/考えたことは大きく3つ

①人の命の救う政策に市場原理は入れてはならい。

社会的弱者の救済に、市場原理の仕組み、競争の観点を含むと結局淘汰されるのは社会的弱者であるということ。
この本だと特に医療保険制度について書かれていました。アメリカの!

アメリカは日本でいう国民皆保険がないので、希望者が民間で保険に入ることになります。保険会社が儲けようとすると、医療を必要としている人が支払い能力がないために、医療を受けられなくなる。民営化するとそのような状況になります。人命がかかっているマーケットに市場原理を入れても誰も幸せなならないんですね。そう考えると日本の医療保険制度って最低限守られているから安心だな〜と思いました。

②政治、経済政策も ' 経営 ' だということ。

ちょっと①と真逆なこと言ってるだろと思うけど、そういうことではなくて。やはり国も赤字を黒字にしていかなきゃいけない。
財政刺激策をとることで、社会保障を分厚くし、一時期資金的に負担がかかるけれども、最低限の健康、住居、雇用を守ることで結果的には1人1人の生産能力が担保されGDPの向上につながるということ。目先の数字ばっかり目を言って財政緊縮策を取るというの短期的で経営的思考ではないな〜と思いました。

③日本の経済政策はどうなのか?

日本は長らくデフレ状態。そんな中消費税が増税。これはまさに財政緊縮策になりますが、結局この消費税に苦しめられるのは貧困層の人たちです。
この増税という選択は今後の日本社会に何をもたらすのか?

世界経済が衰える最中、日本が必要とするけ経済政策は何か?
この辺りはまだ知識不足ですがひとりの有権者として大事な視点だと思いました。


ぜひ時間があれば読んでみてください!

終わり