【脳は寿命をしっている】

ある脳科学者の言葉

脳は、
自分らしく
生きるための情報を

いつも、
そっと拾い集めて
　

必要になる
その日まで

　
記憶の宮殿に
ストックして
くれているのかも、
と思う。

10年前
紅白出場を
目標にしている
ミュージシャンに
出会った

都内の居酒屋で
叶えたいことや
故郷のこと
近況などを
いろいろ話した

【頑張らないけど、あきらめない】

その人の
信条だ

当時のわたしは、
素直に賛同できなかった

がむしゃらに
頑張ってこそ
人を感動させ、

限界を超えられると
信じて
突き進んでいたから。

自分のすむ
小さな離島を
世界に知ってもらう

　

島の人たちの
期待に応えるべく
東奔西走の日々

国内外から
映画、ドラマ、CMを
誘致して
知名度をあげることに
躍起になっていた

様々な作品を
世に送り出し、
素晴らしい出会いも
山のようにあった

一方で
虚しさも
募ってゆく

これが本当に
自分のやりたかった
ことだろうか

島に
直接的
間接的経済効果を
もたらし、

今まで見向きもされなかった
年代層の人たちや
海外からの来島者も増えた
※多方面の努力の賜

数字を出して
評価をもらう
その繰り返し

いつしか
自分を見失って
苦しくなった
　

私は
じぶんの人生を
生きているだろうか

例の
ミュージシャンは

今も
紅白出場を
目標に掲げながら

楽しそうに
音楽活動を
続けている
　

CDを発売したり、
憧れの人と共演したり、
カラオケにも曲が入り
　
全国各地のイベントにも
呼ばれるようになった

【頑張らないけど、あきらめない】

身体から
力みを取り去ってくれる
魔法の言葉
　

自分が掲げた目標に対して
今やるべきこと、
やれることのヒントは、
全部自分の中にある

そう信じて
今もトコトコ
自分の道を
進み続けている

きっと
それは、

寿命を知っている脳が、
最善の答えを
必要なタイミングで
もたらしてくれるから
かもしれない

今は、わたしも
ほどよく
身体から
力みが抜け
　

一日一日
ほんわかと
しあわせを感じながら
生きている

自分らしく生きるために
結びをおこしてくれる
羅針盤が
私にも備わっているから

もうひとつ
お気に入りの
言葉がある

海外ドラマのセリフより

【世を去るとき、神は
『アインシュタインのように生きたか』
と尋ねはしない。
「きみ自身を生きたか？」と聞くだろう】