「伝わる」英語。

みなさま、こんにちは☆2016年に帰国し、2017年の春から英語を教えるお仕事をしています。早いもので5年目。アパレル業界に続く長さになってきました。英語を教えるお仕事をなぜしようと思ったか。当初の気持ちは変わらないままに、5年目を迎えていることと、さらに成果が出ているお言葉を他の先生から伝えてもらって嬉しい気持ちでいっぱいです。

高校生の時。国公立大学が第一志望だったため、二次試験では英語の記述式問題がありました。そのため、英語に関してはけっこうお勉強していた方です。また、小難しい単語もしっていたはず。なのに、2014年に単身で渡ったロンドンで全くといっていいほど、相手が何を言っているか分からなかったし、自分の言いたいことも伝えることが出来ずにとても苦労しました。あの受験勉強、何やったん?と、ただただ不満でしかありませんでした。

有難いことにそんな英語力でも、日本でのアパレルでの店長経験を買ってくれ、現地ブティックでのお仕事をゲット。まずは接客で使う定型フレーズを10文ほど覚え、それをひたすらリピートすることで最低限の接客は乗り越えられました。が、デザイナーズブランドのブティックだったので、マダムたちのお喋りに付き合いながら購入してもらうスタイル。マダムたちの要望はもちろん一人一人違うため、定型フレーズでは事足りませんでした。

そんな日常にあたふたしていた気が付いたのが、「相手に伝わる」かどうかで英語を話す大切さです。日本での受験勉強を思い出しても、常に「正解」を求められました。前置詞の位置や接続詞の使い方など。しかし、現地のマダムに私たちの服を購入してもらうには、「正解」なんて全く関係なかった。「伝わる」かどうか。ただそれだけが全てでした。

特に受験勉強育ちの方に多いのが、小難しい英単語の羅列で会話する頻度の多さ。相手がイギリス人であれば伝わるのですが、私が働いていたのは人種のるつぼと言われるイギリスの中心地、ロンドン。さらに、ロンドンの中でも観光スポットの一つのコベントガーデン。毎日来るお客様の国籍は、ヨーロッパ各地はもちろん、アジアや中東、南米など様々な国からお越しでした。

お客様自身が英語ネイティブではないので、小難しい英単語の羅列では、全く伝わらないんですよね。しかも、お客様が神様なのは他国でも同じ。私たちの服を購入してもらうことが目的なので、それを達成しない限りには意味がありません。

そこで働いてみて初めて、簡単な英語で確実に1回で伝えることの大切さを身をもって体験しました。特に「確実に」「1回で」は、すごくポイントだと思いました。

小難しい英単語を使う場合、相手が理解してくれるような同じ英語力であれば問題ないのですが、フランスやイタリアのマダムがそうとも限らない。そうすると、また違う言い回しで伝えないといけないんですね。それが1度の接客で1回くらいで相手も気にならないですが、毎回毎回だと相手もウンザリするのが目に見えます。

学生たちにも授業で必ず徹底してもらうのが、「伝わる」かどうかを基準に英語を使ってもらうこと。先生だけしか理解できないプレゼンテーションを披露し、クラスメイトがぽかーんとしていることほど意味がないものはないので、必ずその場にいる全員に伝わるかどうかでプレゼンテーションを作ってもらいます。

「伝わる」かどうかに関してはかなりスパルタにしているので、クラスの子一人でもぽかんとしていたら、他の言い回しを考えてもらうように伝えます。そうすると不思議なことに、単語力は下がるのではなく上がってくるし、表現力や瞬発力もついてきます。その成果が今回大いに出たらしく、他のクラスとの合同プレゼンテーション発表会では、他クラスの子たちのアンケートに、私のクラスの学生たちの英語力がめっちゃ上がってて凄いという声が多数あったそうです。陰で褒めてもらえるのとても嬉しい。そのアンケートの言葉たちを伝えたところ、学生たちもとても嬉しそうで、少し英語を使う自信がアップしたかなと思っています。

資格試験を取るのであれば、もちろんそれに伴った英単語を覚える必要があります。英検なんて前半は単語をどれだけ覚えているかで点数が変わってくるので、単語帳はマストアイテムです。

自分の目標が、試験合格なのか英語で会話するなのかで大きく気を付けることは変わってきます。私自身、大学受験を経て全く英語が使えなかったロンドン時代を過ごしたので、そのことを次の世代に引き継いでいきたいなと思っています。そんな思いで今日も授業だ!


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