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正しい英語の発音ってあるのかしら。

みなさま、こんにちは☆今日は本業の英語について。レッスン中に生徒さんからよく聞かれる「今の発音あってますか?」の質問。私のレッスンでは、発音矯正がないのです。よっぽど間違っていたら訂正しますよ。でもね、2年間ロンドンに住んでみて、「正しいは英語の発音ってあるのかしら」と疑問に思うこと多かったのです。今日はそんなお話。


正しい英語の発音

そもそも正しい英語の発音ってあるのか。もちろんあります。発音間違い堂々の一位が、「workとwalk」!この間違いは、大学生にとどまらず大人まで。基本的にみなさん「work」のお話をしたいんです。日々のお仕事やアルバイトなど。でも多くの方が「walk」の発音になっているので、聞いているこちらとしては「どれだけ歩いたか」のお話を聞かされている状況。

日本語は、ひらがなが存在しているので文字に一つの決まった発音がある言語なんですね。でも英語はそうではない。アルファベットはあるけれども、別で発音記号が存在するくらいに見た目と発音が違います。ここが第二言語として英語を習得したい日本人からは理解しがたく難しいところ。頭悩ませますよね。

全ての英単語に正しい発音があるので、本当は英単語を覚えるときに発音記号を覚えるか、発音を叩き込むことをしたいところ。でも日本の教育現場では「読む」「書く」にフォーカスしているので、ここが上手く作用していない。残念なところです。

そんなこんなで、正しい発音があるのか?の問いに対しては「あります」が回答です。特に「o」と「a」の発音が、ごちゃ混ぜになっている方が多いようです。


訛りがない=正しい英語?

「ロンドンに住んでいました」と言うと、必ず聞かれるのが「イギリス英語なのですか?」と。その際に毎回「いえ、ジャパニーズ・イングリッシュです」と答えます。そうすると毎回、不満そうな顔をされますがイギリス英語じゃないので嘘は付けません。もちろん、イギリスに住んでいたので、イギリス人には話し方で住んでいたことがバレます。アメリカ人にも言われます。実際に私もイギリス英語の方が断然聞き取りやすく、アメリカ人と話すのは慣れるまで苦手だったりします。

多くの日本人は、英語が「アメリカ英語」と「イギリス英語」の二種類だと思っているように感じます。その他のオーストラリアやニュージーランド、カナダの英語は訛っている、本物でないと。日本でも関東の方が話す日本語が標準語と言われるくらいです。私が住んでいる大阪も関西弁を使うので、関東の人からすると訛っているでしょう。日本のように小さな国でも地域によって訛りがあるので、世界で使われている英語にも訛りがあるのは当然です。

訛りがあると思っている事には何も問題がないのですが、「訛りがない=正しい」と思っていることが危険です。きっとみなさんの中にも「アメリカ英語とイギリス英語は正しい。それ以外は訛っていて正しくない」と、こんな考えをお持ちの方はいるのではないでしょうか?

先ほど、「英単語には正しい発音があります」と書きましたが、冒頭で述べたように私のレッスンでは発音矯正をしません。よっぽど話が変わってしまう「work」や「walk」の発音違いは訂正しますが、「th」や「l」と「r」の違いなどは基本的にスルーです。なんなら、終始カタカナ英語で話す方に関してもスルーです。訂正しません。

その理由は。英語は世界共通語として使われているから。これに限ります。


世界で使われている下手くそな英語たち

私は人種のるつぼと言われているロンドンに住んでいました。もちろん、英語が第一言語の国だったので毎日英語を使いました。ですが、そこで飛び交っている英語は、必ずしもイギリス人が話しているとは限りませんでした。お近くの国から来たフランス人、イタリア人やスペイン人。中国人やロシア人などなど。彼らが話しているのは英語です。ですが、誰もが「正しい発音の英語」を話していたとは限りません。彼らの出身国それぞれの訛りがありました。よっぽど幼少期から英語に慣れ親しんでいた人以外はみんな訛っていました。

では、正しい発音ではない英語を話している彼らは、英語を使いこなせていないのでしょうか?それは違います。相手にきちんと伝わっているので英語を使いこなせています。

英語は他社とのコミュニケーションを図るためのツールにしかすぎません。決して正しい発音でなくても、「相手に伝わる」という役目を終えた瞬間、「使いこなせた」と判断できるのです。

私がレッスンで発音矯正をしない理由はここにあります。私が「理解できる」と判断できた場合、発音は一切矯正しません。英語で会話するにあたって、英単語のみで完結することは絶対にありえません。必ず文章になっていますし、前後の話の流れがあります。またシチュエーションからも相手が何を話したいかを判断することは可能でしょう。

例えば、「What did you do yesterday?」と聞かれ、「一日中仕事で疲れた」と言いたかったとします。「I worked yesterday all day and I was so tired.」と言いたかったのに、発音を間違えて「I walked yesterday all day and I was so tired.」と言ったとします。もちろん、聞いてる側は「ん?」となりますね。どんだけ歩いたん?と。私も正直、いつもレッスン中になります。ですが、その後の話を聞いてみると「I finished my all tasks and now my client is happy.」的なことを言われたら、「散歩」の話ではなく「仕事」の話だと分かります。もしそこで、「あれ?散歩の話してたんじゃないの?だってwalkって言ったよね?結局何の話?」みたいに、発音間違いを指摘するような人がいたら、関わらない方がいいです。仲良くなる必要もありません。きっとやばいです、その人。

私が当時フラットシェアをしていたスペイン人フラットメイトとのお話。仕事終わりに家に帰ると彼女がキッチンでご飯を作っていました。そんな彼女と雑談をしていたところ、話の流れで「メニー キュータマー?」と聞かれたんです。「ん?キュータマー?」ってなるじゃないですか。「メニー」はおそらく「many」でしょう。じゃあたくさんのキュータマーについて聞かれていることになります。頭フル回転です。そこでピンと来たのが、彼女はスペイン人。日本人的に言うと、アルファベットをローマ字読みする言語の人たちです。そこに、私が仕事終わりだったという状況を踏まえると「customer?」となるわけです。彼女は自分の発音間違いに気付き、お互いに笑い合いました。というお話なのですが、発音には問題はありましたが、二人で会話できたとなるとハッピーエンドです。ノープロブレムです。なんなら楽しい思い出です。


発音なんか気にせずどんどん話そう

英語は今や世界共通語として使われています。他の言語とは違って特殊です。英語話者それぞれが訛りを持っていますし、正しい発音をしていません。

英語はあくまでも他者とのコミュニケーションを円滑にするツールでしかありません。もちろん正しい発音を使いこなせた方が、より円滑でしょう。ですが、大事なポイントは、自分が正しい英語の発音ができているからって、相手も同じように全て正しい発音ではないということ。先ほどのスペイン人との会話が良い例です。

正しい発音に捉われず、まずはどんどん話してみましょう。下手な英語、上等です。伝わればこっちのもんです。ぜひ正しさにばかりこだわらずに、エンジョイしてください☆

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