案内の先は

別居後は夫からの反省や謝罪のLINEや手紙が届いたが一切無視した
精神的に返答する気力は残ってなかった


今の夫はモラハラサイクルのハネムーン期というやつらしい

別居して距離を取って
冷静に夫の行動を見ると
モラハラの典型的な行動である


私は実家に帰ってからは
数日間ゆっくり心を休めていた

母の食事はとても美味しいと感じられたり
父が選ぶテレビ番組が面白いと思えたり
何気ない事が私には涙が出るほど幸せに感じられた


気持ちが落ち着いてきた頃
女性電話相談で教えてもらった
ある場所に電話予約を取った


予約当日
父にどこに行くのか聞かれたが
場所を教える事は出来ない
例え家族であっても教えてはいけない約束なのだ

事前に指定されたビル
エレベーターの扉が開くと
目印のピンク色の携帯電話を首から下げた女性が待っていた

挨拶を済ませると
スマホの電源を切る様に指示された
GPSで場所が特定されない為だ

建物を移動し
とある事務所の奥の個室に通される
アンケート用紙を記入すると
女性が2人個室に入ってきた

案内されたココは
配偶者暴力相談支援センター
配偶者からのDV被害から守る施設だ
逃げて来る人も多い為
場所は分からないようにされている

私は別居に至るまでの辛かった事や
今後の生活についての不安を相談した

片方の女性は優しく「あなたは悪くないよ」と繰り返し言っていた
もう一方の女性は紙にとにかく情報を書き込みながら相槌をうっていた

相談の結果
幸い私は既に別居出来ているし
実家に頼る事も出来ている
仕事は別居前の会社の別支店に行く事が決まっていた

やるべき事は 離婚 だけであった

相談員さんは弁護士相談やひとり親になる人向けのパンフレットを持たせて送り出してくれた


誰が聞いてもこれは離婚すべき状況なんだな

何となくそうなんだろうと感じてはいたが
行動にも移してしまったが

私はどこに案内されていたのか
ようやく気付いた


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