マガジンのカバー画像

囲碁上達お役立ちノート

14
囲碁を楽しむにあたって上達などに役立ちそうなことを自分なりにまとめたnoteです。どなたかのお役に立てば幸いです。 具体的なオススメ本などは「囲碁本レビュー」のマガジンにまとめて… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

碁盤全体を見て打つこと

本日のオンラインレッスンで「画面から少し離れて碁盤を見てみよう」という話をしました。 感覚的には絵画を観るときと同じような感じ。 絵画って観る距離によって、見え方が違ってきますよね。 囲碁も同じことがいえます。 部分を集中して見ていると自分が有利な感じがするのに、碁盤全体で見たら逆だったなんてことはよくある話。 今日はそんな碁盤全体を見て打つことの大切さに関するお話です。 1.囲碁は碁盤全体を使って打つもの囲碁は、部分で失敗しても他で取り返せる可能性があるゲームです。

【初級~中級向け】「石の生き死に」に強くなる勉強法

石がすぐに死んでしまう。相手の石が全然殺せない。 石の生き死にに悩む方は多いと思います。 実際「石の生き死にのコツを教えてほしい」と言われることも少なくないです。 今回は、そんな「石の生き死に(死活)の勉強法」について綴ってみたいと思います。 1.死活のコツ自体はざっくり2つだけ実は石の生き死にのコツ自体は、ざっくり文章化すると下の2つしかなかったりします。 ① フトコロを広げる(狭める) ② 急所(眼を区切る場所)に打つ ある程度、手筋を知っているようなレベルにな

【初級者向け】「広いところ」ってどんなところ?

入門~初級向けの本によく書かれている「広いところから打ちましょう」という話。 でもこの「広いところ」って具体的にどんなところなんでしょう。 今回はそんな疑問点の解消を目指す、入門~初級の方向けの布石のお話です。 1.真ん中は「広いところ」ではない?いきなりですが、例題です。 下の画像は白番ですが、広いところはどこだと思いますか? 「広い」という言葉を額面通りに受け取ると、一番広そうなのは中央です。 実際、盤面は違いますが、レッスンのときに似たような場面で同じ質問をしたら

打ち碁の暗記度でチェックできるもの

皆さん、自分の打った碁を覚えていますか? ネット碁を中心に打たれている方は、あまり意識したことがないかもしれませんね。ネット碁サイトのほうで、自動で記録してくれることが大半ですし。 私は昔、打ち碁を覚えているのが大の苦手でした。棋譜をつけるように父に言われて書いていたけど、100手くらい覚えていれば相当良いほうみたいなレベルだった記憶があります(苦笑) 打ち碁を覚えているかどうか。これは並び返して検討するのに必要なだけでなく、もう一つ重要な要素があります。 今回はそんな

実戦は力なり

コロナウイルスによる休校中のストレスをぶつけるように、毎日おびただしい局数のネット碁を打っている生徒がいます。対局時間を見ると、ホント朝から夜まで打っているんですよ。 しかも偉いのが、かなり負け越していようが打っているところ。「それだけ負けたら打ちたくないだろうな」という感じでも打ち続けてるのが凄いです。 そんな教室生を見て思い出すのが、高校時代の自分の勉強方法。 高校時代は学校から帰ってくると、とにかくネット碁を打っていました。 囲碁の時間を多くとれるように、自分の成績

囲碁教室の宿題が難しい場合の対処法

対局で負けが込むのは当然辛いですが、問題を解いていて全然解けないのも凹みますよね。 特に通っている教室の宿題など解かざるを得ないものだと、自分でペースを調整しにくいので、しんどくなる一方だったり……。 先生に「難しいです」とか「わかりません」とハッキリ伝えることができれば一番いいのですが、言うのが恥ずかしかったり、教室の規模的に難しい場合もあります。 そこで今回は、解かなきゃいけない課題が解けない(間違ってばっかり)のときの対処法について、自分なりに考えたことを綴ってみま

詰碁の本、どう選ぶ?

詰碁の勉強、と一口に言っても、その目的は一つではありません。 今回は勉強の目的に合わせた詰碁の本の選び方について、私なりのアドバイスを綴りたいと思います。 1.詰碁の目的は?詰碁というと、読みを鍛えるイメージが強いと思います。 それはその通りなのですが、個人的には大きく分けて三つ。 ① 死活の筋を学ぶ ② 読みを鍛える ③ 芸術的に楽しむ ①は基礎作りの段階にある初級~中級くらいの方向け。形や筋を覚えて反応できるようにする感じです。 ただし上級以上は要らない勉強かといえ

【級位者向け】勝手読みを減らす工夫

詰碁や手筋を解いているときに、ついついやってしまう勝手読み。答えのページをめくって「こんな初歩的な応手に気づかなかったのかー!」と思ったことのある方は数えきれないはず。 問題演習での勝手読み率は、そのまま実戦にも反映されるので、何とか減らしたいところ。 今回は、勝手読みを少しでも減らすための工夫のお話です。 1.一手ごとに問題の手番の認識を変えて考える例えば黒先白死の問題。これを解くとき、皆さんはどう考えるでしょうか? 普通にいけば、黒が白を取ることばかり考えますよね

【初級~中級向け】読みを鍛えるにはどうしたらいい?

この前、級位の教室生に「どうしたら先生みたいに読めるようになりますか?」と聞かれました。 世の中にたくさんいる強い人たちと比べると、私はそれほど読めないのですが、私なりの考えを綴ってみたいと思います。 1.読みの実態「読み」というと、一手ずつ盤面に石をイメージして先を考えていく感じを思い浮かべるかもしれませんが、実際は少し違います。 もちろんそうやって読むこともあるのですが、実際は下のような感じが多いです。 ① 盤面の形を見る ② 自分の中にある知識や経験から同じo

勉強したら勝てなくなったときの対処法

ついこの間まではそこそこ勝ててたのに、勉強したら勝てなくなった。こんなことありますよね。 私も大会前に勉強量を増やして、本番でボロボロになったりすると悲しくなります。もう「勉強しないほうが強いんじゃないの?」って思いたくなるくらい。(悪い見本です。笑) しかし、この勉強量と結果の齟齬をどう捉えるかが、上達を目指す上では大事なことです。今回は、そんなスランプに関することを綴っていきます。 1.弱くなっているわけではない?ある程度勝てていたのに、急に勝てなくなった。こういう

【脱初級を目指す方向け】囲碁は効率を求めるゲーム

囲碁ってどんなゲームだと思いますか? 「囲碁=陣地取りゲーム」で間違いはないのですが、強くなるためには囲碁というゲームの本質を意識する必要があると個人的には思っています。 今回は初級者(二桁級)で伸び悩んでいる方向けに、自分が思う囲碁の本質について綴ってみました。 1.囲碁は効率を求めるゲーム結論から行くと、囲碁とは「効率を求めるゲーム」だと思っています。 囲碁は交互に進めていくゲームです。手番が平等に訪れるルールの中で有利に事を進めるためには、相手よりも効率の良いこ

【上級編】整地のコツ

もっと早く整地をしたい。カッコ良く整地できるようになりたい。 そんな方向けのコツや整地のマナーについてまとめました。 整地の基本は「初級編」に、定番の整地型は「中級編」にまとめています。整地のやりかた自体に不安のある方は、そちらをご覧ください。 1.整地の幅を広げる石交換例えば黒地を整地中に「あの白石が黒だったら数えやすいのになぁ…」など思うことはありませんか? 整地に完全に慣れたら、境界線などに交じる反対色の石を同色の石へ交換する技を覚えると、整地の幅が広がります。

【中級編】整地のコツ

整地のしかたはわかる。でも数えやすい陣地に整えられない……。 今回はそんな方向けの整地のコツを綴ります。 整地のしかた(石の動かし方)がわからない、自信がないという方は「初級編」を、逆にこのステップは簡単そうという方は「上級編」をご覧ください。 1.数えやすい陣地とは数えやすい陣地とは、簡単にいえば足し算がしやすい数字になっている陣地です。 囲碁では最終的に互いに整地した各所の陣地の合計を出し、それを伝え合って勝敗を確認します。 計算がしやすい陣地になっていれば確認作

【初級編】整地のコツ

皆さん、整地は得意ですか? ネット碁やアプリが普及している今は、対面対局の機会がなければ整地が必要ないことも増えてきました。(お読みになっている方の中には、そもそも「整地って何ぞや?」という初心者の方もいらっしゃるかもしれません) そこで個人的に思う整地のコツを段階別に3つに分けて綴りました! 今回は石の動かし方について書いていますが、それは大丈夫という方は「中級編」をご覧ください! 整地に完全に慣れている方は「上級編」がオススメです。 1.整地の目的初心者の方向けに整