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知れば知るほどかっこいい…!最強雀士 赤木しげるの魅力

今回は「アカギ」の主人公 赤木しげるの魅力をご紹介します。

赤木しげるとは?

赤木しげるは並外れた度胸と強運の持ち主で、麻雀・ギャンブルの天才です。 才知・直感・運気・精神力などその全てが常軌を逸しており「悪魔」とも比喩されます。
元々は「天」の登場人物の一人でしたが、突き抜けたかっこよさと読者ファンの多さから、公式スピンオフとして「アカギ」が執筆されました。

「天」では伝説の雀士として登場し、「アカギ」では少年~青年期にかけて伝説の雀士として登り詰めていく様子が描かれています。
※もしも赤木しげるが「天」に登場していなかったら、「天」はあそこまでバチバチの麻雀漫画にはなりませんでした。

福本信行先生も赤木しげるを「永遠の憧れ」と言っています。
先生の出身地である横須賀に赤木しげるの墓も作られ、毎年赤木の命日には先生も同席する「命日パーティー」が開催されます。

福本漫画を代表するキャラクターの一人にして、その中でもカリスマ的な人気を誇ります。
多くの福本作品の主人公が“秀才”や“覚醒型”に近い人間なのに対し、アカギはそこから逸脱した天賦の才と狂気を内包する異端児でもあります。

手段を選ばず華麗に勝つかっこよさ

赤木がメインに登場しはじめる「天」の東西戦 赤木の初戦上がり牌

トリプル役満を西のツモ上がり

この時、別卓でヤクザが人を刺すという一悶着があり、赤木はその隙に卓上の牌を探ってこの役を作り上げていました。同卓の敵が気付いた頃には、ただ卓がめちゃくちゃになっていただけでした

人が1人死ぬか死なないかという局面、東西戦に参加しているのは日本中から集められた麻雀のプロ、そんな中で堂々とすり替えをする赤木はおよそ非人間的で並の度胸ではありません。

アカギ アニメ1話

ちなみに13歳で初めて麻雀を打った時から堂々とすり替えしています。

雀荘に警察が来て、チンピラたちの目が離れている間に卓から引き抜いて大三元を作りました。さらにその後の麻雀で警察を立ち会わせることで、このロン上がりを相手に飲ませました。
(この時の赤木は麻雀のルールをほんの少しかじっただけで、感覚でやってのけました

警察が来てざわめく雀荘で、13歳の少年ができる発想とは思えません。

赤木はイカサマをせずとも麻雀強いのですが、
危険を省みずに確実に相手をひねりつぶしに行く勝負の天才です。

徹底的に自分を貫く潔さ

赤木の告別式

赤木は重度のアルツハイマーにかかり「赤木しげるとしての自分」が消える前に命を絶つことを決意。告別式を行います。
かつて闘った東西戦のメンバーを呼び、言葉を交わす最後の時間を過ごしました。

しかし、全員に自殺すること引き止められます。
赤木はメンバーたちの説得に感謝しつつも自分の意思を伝え、
決意を曲げませんでした。

赤木にとって、勝負が人生の全てでした。
金や名声、権力など大抵の人間が欲するものには目もくれず、
女や酒、友人や家族すら休憩事だと言い切ります。

勝算とか、安全とか危険とか、そんな一般的な勝ち負けではなく、あくまでも、赤木しげるとして勝ち、負けることにこだわり続けた。

アルツハイマーで自分が自分でなくなるなら
その前に尊厳死を選ぶほどの人なのです。

勝負に対する真摯な姿勢

赤木しげるの透明な天才性、死ぬことさえ恐れぬ無欲さはここからきています。そんな赤木の生き様と矜恃が天とアカギ全編で描かれています。

成功はいらない

赤木とヤクザの組頭 原田との対談

お前は成功を積みすぎた・・・。お前、今・・・満足に動けねえだろ・・・?
積みすぎた金や権力は、人を自由にしない。
大物らしく振る舞うことを、装うことを要求してくる。
そんな生き方、窮屈でありのままの自分がどこにもない。

まともな人生なんていらない

赤木とひろゆきの対談
ひろゆきにとっては9年ぶりの再会。ひろゆきは赤木や天とともに東西戦に参戦し、身を削りあうような闘いに身を投じていました。

東西戦後の9年間、ひろゆきは流されるままになんとなく毎日を過ごしていました。東西戦で自分の才能の限界を感じ、勝負すること自体を諦めていたのです
そんなひろきを目にした赤木は、「まともな人生」に合わせなくていい、そんなもん捨てろと言います

正しい人生なんて元々ありはしない
失敗しても負けてもいいじゃないか・・・!
熱い三流なら・・・上等よ・・・!

築き上げた成功に囲まれる原田
一方、全てを諦め冷めきったひろゆき

赤木はこのふたりに共通のメッセージを伝えます

分かりやすい、世間一般的な成功
それは「人生そのもの」じゃない、ただの飾り
常識や価値観、積み上げてきたものにとらわれることなく
自分の心に沿って生きろ

等身大で、懸命に生きることが人生だ
じゃなきゃ、自分の本心との板挟みで苦しくなってしまう

その後、赤木は自ら命を絶つことで人生に決着をつけます。
53歳で早期アルツハイマーという早すぎる終わり。

無念

しかし、赤木は無念を愛していたと死に際にいいます

理不尽や不本意、酷い仕打ち
赤木はそれすらも人生だと受け止め、自分らしく生きてきました。
病で自分がなくなってしまう前に、自分を保つために自ら死を選ぶほど・・・

赤木ほど、確固たる自分を持つ人は中々いないと思います。そして、ここまで作中で取り上げられるキャラクターもいないと思います。

赤木しげるは麻雀打ってる姿がかっこいい、それだけではないんです。
天とアカギを通して、赤木しげるは生きること、人生とは何かをその人生でもって示しているのです。

赤木しげるの見どころ

アカギ 13歳頃 1巻

チキンラン帰りにずぶ濡れで入った雀荘で、初めて麻雀を打って借金返済をかけて闘う南郷さんを助けます。プロの代打ち 矢木を相手に全く臆さず、赤木しげるの成長や機転もかいまみえます。

アニメ1話も綺麗にまとまっているので、ぜひ見てみてください。
儚い声で「死ねば助かるのに・・・」のセリフの破壊力すごいです。

アカギ 19歳頃 登場時 4巻

19歳の赤木しげるは、玩具工場で働きながら
夜中に辻斬りをしています。「フワ・・・」と飛んだり、
パァニッ・・・!パァニッ・・・!と独特の効果音で発砲しています。
また、この頃のアカギは玩具工場時代の同僚の治がイカサマ麻雀でタカられていた所を救い出したりする。

天の初登場時(2~3巻)

※アカギ時代とはまるで別人なので、先にアカギを読んだ人には衝撃的かもしれません。
 アカギの青年期時代より驚くほどマイルドになって登場(何があった?)天の赤木さんは常に飄々として掴み所のないマイペースな性格
 深夜3時にふぐが食べたいと駄々をこねてふぐさしを作らせ、一口食べて残りは組員の正木君にあげてテロ…テロ…と泣かせてしまうほど。
「この世で一番美味いもんを知ってるか?」と聞いて望んだ答えが返ってこないと拗ねる赤木さんはかわいい。

 天との闘いでは、「俺は勝てない・・・」と青筋を立てて絶望していまます。そして初めて敗北します。

 天が必死にメンバーを探している時にちゃっかり金光&鷲尾と一緒にハワイにも行ってます。赤木さんはゴルフを楽しんだようです。
赤木「いやー、難しいなゴルフは」
海外旅行に行くにあたりパスポートは必要なので、一応家(というか戸籍)はちゃんとある模様。
ちなみにこの際、井川ひろゆきにハワイまでストーカーされた。

天の東西戦(4~6巻)

西日本の最強(僧我)vs東日本の最強(赤木)が描かれており、出し惜しみなし、初めからクライマックスな仕様になっています。日本中から集めた一流の雀士たちが凌ぎを削る卓上の戦い、機略縦横する至高の闘牌を見ることができます

神算鬼謀・・・!

特に赤木さんが大活躍なのでオススメです

赤木しげるの名言

【13歳】
「死ねば助かるのに………」
「倍プッシュだ……!」
「オレがまだ子供の頃・・・虫をひねり殺したことがある・・・
・・・今・・・そんな気分だよ・・・」
「面白い… 狂気の沙汰ほど面白い…!」(元は市川の台詞で、アカギは挑発として真似した)

【19歳】
「寝ぼけるな・・・続行だ・・・ケチな点棒拾う気なし・・・!」

もともと損得で勝負事などしていない・・・・・・
ただ勝った負けたをして・・・・・・
その結果・・・・・・
無意味に人が死んだり不具になったりする・・・・・・
そっちのほうが望ましい・・・・・・
その方が・・・・・
バクチの本質であるところの・・・・・・
理不尽な死・・・・・・
その淵に近づける・・・!
醍醐味だ・・・・・・

「不合理こそ博打‥‥ それが博打の本質 博打の快感‥‥ 不合理に身をゆだねてこそギャンブル……」
「仮に……この国… (中略) それこそ この世界中の全ての国々を支配するような……そんな怪物……!
 権力者が現れたとしても ねじ曲げられねえんだっ………! 自分が死ぬことと…… バクチの出た目はよ……!」
「…きたぜ ぬるりと…」

【53歳】
「オレのアンコはそこにある…」
「とんだ勘違いだ…… 責任をとる道は身投げのような行為の中にはない
 責任をとる道は…… ずーっと地味で真っ当な道」
「信じると捨てるは同じこと……」
「いいじゃないか…! 三流で…! 熱い三流なら 上等よ…!」
「たぶん… 愛していた… 無念を…! だから… いいんだこれで…!」
「飛散しろっ 赤木しげる…!」

アカギの二つ名

アカギ

・ピカロ
 漫画の3巻の第23話「悪漢」 の最後のコマで
 『赤木の本質 それは まぎれもなく悪…! それも 最上級 最高峰の資質 悪漢(ピカロ)…!』と解説されています。

 ピカロとは16世紀のスペインに勢力を拡大した「ピカレスク小説(悪漢小説)」の主人公であるピカロが由来と言われています。悪漢、悪事を働くワルモノ、悪者の中の悪者。悪者が憧れる悪者、ワルモノにとっての英雄、ダークヒーローです。

天 

・神域の男
・転ばずの赤木
・100年に一人の天才
・鬼神

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