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紙媒体が減る問題

出版不況といわれ始めて久しく、WEBが台頭しているのも当たり前。私もいろいろと考えているところではあるのですが、ふと紙媒体がこれ以上なくなると困るのはこれだなと思ったことがありました。

紙もWEBも、何かを伝える手段であって、どちらであっても伝わればいいのです。

何を伝えるかというところが重要であって、次にそれを「どうわかりやすく伝えるか」という加工があって、たくさんの人がスムーズに理解することができます。

紙でもWEBでも記者やライターが書けば、スムーズに読めるのですが、紙媒体の、一見で全体が見えるスペースにわかりやすくまとめる紙の編集技術は特殊技能です。

紙媒体がなくなっていくと、その業界を志す人もいなくなります。紙の編集技術は継承されず、今の現役の代で途絶えてしまうかもしれません。

伝える手段はWEBに代わってもいいけれども、一見で全体をわかりやすく伝える技術はなくなると困ります。

本一冊分、見開き2ページ、という区切りがあるから読みやすい。

それが無尽蔵にリンクが広がるWEBからしか情報しか手に入らなくなると、私のように気が散りやすい人間は非常に困るのです。

電子版でもいいから紙レイアウトで読みたい。しかし紙の「電子版」は「紙版」があるから存在するのであって、「紙版」がなくなったら紙レイアウトの「電子版」はなくなってしまうのではないかと思います。

WEBページだとスペースが無限なのであれこれ見せられてしまうので、時間がもったいない。たいがいいらないものは読み飛ばしていますが、それでも紙よりはだいぶ頭に入る効率が良くないです。

紙媒体がなくなってこうなると困ります。

だから情報誌の紙レイアウトを作る技術を伝えたい。でもそれをこれから学びたい人はあまりいないだろう。

そんなジレンマがある昨今です。

原田あやめ

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