30代を迎えるにあたって

来週には、私は30歳になる。
毎年1歳ずつしか歳をとらないけど、十の位の数字が変わると、何となく歳をとったなという感じがする。

30歳を迎える前に、20代を振り返りたい。

●学部時代

サークルを中心にバイトとたまに勉強に勤しむ毎日。

初日の専門の授業でたまたま席が近くなったという縁でできた学部の友達は、これまで真面目と言われてきた私の生き方とは正反対で、真面目なことを言ってる自分がアホらしくて。これまで知らなかった世界を教えてくれたし、どんな話でも聞いてくれた。何だかんだ4年で一緒に卒業して、適当でもどうにかなることを教えてくれた。やっぱり適当なので、卒業してからはあまり会うことないけど、たまーにラインが動き出すのが自分達らしい。


サークルは吹奏楽。弓道と悩み、先に吹奏楽に行ってしまったのが運の尽きだった。自分の演奏技術はそこそこだったので、いろんな人に迷惑をかけた。後輩にも気を遣わせた。本番で大きなミスをすることはなかったけど、それまでの練習では常にヒヤヒヤさせた。その一方で、部長をさせてもらった。先輩にも後輩にも偉そうなこと言ってきた。みんなの前で何回泣いたかもわからない。しょーもない話もたくさんした。
まだまだ若かったから、多数決以外の解決方法を見出せなくて、少数派には嫌な思いもさせたんだろうなと思う。自分が少数派になったこともあったけど、それを受け入れようと努力した。こうしておけば良かったと後悔することはないけど、こうもできたなと思うことは今でもある。
こんな自分に任せてくれた同期、慕ってくれた後輩達、可愛がってくださった先輩方はいつになっても大切な人たちです。

学費は奨学金、サークルや遊ぶお金はもちろん、携帯代や定期も自分のお金から。生活のために、働くことは欠かせなかった。
接客業を中心に、バイトは4つほどした。学生の間にバイトをして社会について知るのは大事だと思う。ミスしてしまったとき、「自分が悪いって考えすぎ」と、初めてのバイト先の店長に指摘された。こういう風に見てくれてる大人がいるんだと初めて知って嬉しかった。

●大学院時代

資格取得のため大学院に進学。本を読む(文字を読む)とか、自分の言いたいことを文章にまとめるとかが、子どもの頃から好きじゃなかったこともあって、文字でのインプットやアウトプットばかりの勉強は正直しんどかった。
実習でも、迷惑をかけちゃいけない、失敗しちゃいけないという思いが先行して、全然積極的になれなかった。
否応なしに自分のことを知る機会にはなった。怒られることはないけど、いろんな自分と向き合わされた。私はいろんなことをとっさに誤魔化そうとしてしまう。対人援助職として、自分のそう言った姿に気づいておくことは必要な作業だと思う。
ここでも仲間との出会いはありがたかった。今でも仕事のことで悩んだら話を聞いてくれる。まだまだ若手なので仕事で困ったことを相談できる相手がいるのはありがたい。

●就職、そして現在

就職先はほんっっっとうに居心地がいいところ。だからこそ、ずっとここにいるわけにはいかないと思った。環境に甘えてしまって、自分が成長できないと思ったので、5年働いたら職場を変えようと考えていた。働きながら資格を取得し、掛け持ちで仕事をするようになった。

高校生の時に興味を持ち、今の仕事は、しんどいこともあるけどやりがいも感じている。だけど、働くにつれて、これは自分のしたいことなんだろうかと考えるようになった。

自分なりに決めた期限が徐々に近づいてきた4年目の冬、次につながる働き方をしたいと、今後の働き方について考えた。

学部のゼミ選びの時から思っていた、なぜ対象を決めなければならないのかという疑問。なぜ大人から子どもまでという先生がいないのか、なぜ領域があるのか。最終的に、地域にはいろんな人や機関があり、その全てが臨床の対象だと言った、地域福祉の実践をする先生の元で勉強した。
やっぱりこの頃の考えが捨てきれない。

・自分らしくいられるような居場所となる、コミュニティカフェを開く
・様々な資源とつなぐ案内所のような、なんでも相談ができる場を作る
・すでに問題を抱えている人(機関)だけでなく、誰しもが問題を抱える可能性があることを踏まえて、予防的な関わりをすることに焦点を当てたアプローチをする

そのために、今の知識だけでは不十分だと思い、社会福祉士の資格を取得しようと決意し、29歳となる今年の春、通信の学校に入学し、現在に至る。

●恋愛など

学生の頃から約7年付き合った相手がいる。
お互いに初めての付き合う相手で、恋に恋してる感じだったのかも。一緒にいてて楽しいけど、将来を誓い合ってるわけでもなかったので、年齢を重ねるにつれて付き合い続けることは難しくて、別れることになった。

自分の周りは結婚、出産ラッシュを迎えている。結婚に関しては、いつかご縁があればと考えているけど、出産に関しては、今を生きている人たちの支援で精一杯で、想像がつかない。

羨ましくなることもあるけど、周囲も急かさないので、自分のペースでやっていきたい。

●30代に向けて

大学院時代の恩師は、30歳までに何となく自分の生き方を決めてたらいい、それまではモラトリアムでいいとおっしゃった。
気がつけばその通りになった。
当初思い描いてた5年で職場を変えるのは、学生である今難しいかもと思っているけど、それも今後実習などに行って何か変わるかもしれない。
順調にいけば、再来年の冬に国家試験を受けることになる。
まずは社会福祉士取得に向けて頑張っていきたい。そのあとは、自分の考えていることがどうしたら実現できるのか、いつまでに実現するのか、具体的にしていく作業になるかと思う。

あとは、人との出会いをやっぱり大切にしたい。人間関係は人間にしかない特権。負担になることも大いにあるけど、その時は距離を取ればいい。自分が自然でいられる関係性を大事にしたい。
本音を話せる人は多くなくていいとは思うけど、1人もいないと、力を抜ける場所がない。

自分を追い込みすぎず、我慢しすぎず、手抜きしすぎず、謙虚さを忘れず、過ごそうと思う。


あやめ

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