★余談2「ブルーピリオド」に刺激を受ける

マンガ対象2020に選ばれた本作、今後ますます人気作品になりそうである。主人公が高校2年生の時点で急に絵を描く喜びに目覚め、藝大を目指して頑張るという話。「作品を生み出す」「芸術を創り出す」人であれば、この主人公の喜びと苦しみに、激しく共感するだろう。

私もそれを志す者として、良い意味でグサッと心に響いたセリフを、そのときの気持ちをずっと忘れないためにも、記しておきたい。

【1巻より】

「あなたが青く見えるなら、りんごもうさぎの体も、青くていいんだよ」
「『好きなことは趣味でいい』これは、大人の発想だと思いますよ----好きなことに人生の一番大きなウェイトを置くのって、普通のことじゃないでしょうか-----好きなことをする努力家はね、最強なんですよ!」
「人は神と自分を比べることはできないから。----悔しいと思うなら、まだ戦えるね!」
「多分コイツは天才だ。そして俺は、やっぱりただの人だ。特別じゃない。天才にはなれない。やった分だけしか上手くならない。だったら、天才と見分けがつかなくなるまでやればいい。それだけだ」

【2巻より】

「まずは自分が何を好きかを知ること。そこから始めましょ」

【3巻より】

「好きなことをやるって、いつでも楽しいって意味じゃないよ」

【4巻より】

「1位の絵じゃなくて、矢口の「最高の絵」を目指さなくちゃね」
「矢口に足りてないのは、「自分勝手力」よ。----違う言い方をするなら、「楽しんじゃう力」?」
「好きで楽しんで情熱を込めて作ったものってね、それを見た人も楽しくなっちゃうものなんですよ」
「でも楽しむってさ、すげーホンキな気持ちじゃん。楽しんで作って、それ否定されたら、立てなくなりそうで怖いんだよ・・・!」
「話術で本音を隠すんじゃくなて、本音を技術で武装したらいいんじゃないか?」
「俺が描く絵は、俺が好きな絵にしよう・・・!」
「同時に存在するんだよ。絶対受かりたいって気持ちとさ、全員殺したいっていう気持ちとさ、----合格なんてどうでもいいから、この絵を描かせてくださいって気持ちが」

【5巻より】

「溺れているときに息苦しさとか海の暗さは、溺れた人同士でしか共有できへんやん。その人と話したかったら、八虎も飛び込むしかないんやで」

【6巻より】

「自分にとっての「ありのまま」も、みんなにとっての「ありのまま」だと思い込んでたんだ。----この絵は、俺の目を通して見た、俺の絵(せかい)なんだ」
「後悔はないですよ。反省は死ぬほどあるけど」

【7巻より】

「えげつない集中力・・・!いや、そんなレベルじゃない。これはもはや、殺気・・・!」
「これ、絵画でやる意味ある?----油絵の具で、平面で、手仕事で、このテーマをやる必要性とか、考えたことある?」
「ちょっとだけ落ちて安心したんだよね。維持する努力を続けてたら、報われるって幻想がぶっ壊れて」
「人のことなんか気にすんななんて言えないけど-----ほんとはなんだってやっていいはずなんだよね。自分の人生、自分のものなんだから」



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