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詩、詩のようなもの

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自作の詩をまとめました。 詩と名乗るにはおこがましい、 文字を使って描いた絵のようなものです。
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#現代詩

かなしみ解放区

ここでなら いくらでも泣いてもいい ここでなら もう会えない人を 過ぎさった時を 思い出して…

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朝〜わすれもの〜

いつも私は 昨日にわすれものをしている やらなくてはいけなかったこと 誰かへの ありがとう…

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ちいさな花束

私が作れる花束は ほんとうにちいさいけれど あなたに贈りたいんだ 受け取ってくれますか?…

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めぐる

ときが めぐる 季節が めぐる 自然の色が 移り変わる 小さいものも 大きいものも 生…

62

象の逆立ち

シモーヌさんのこちらの続き。 ぼくたちが逆立ちする感覚っていうのはさ、 からだが固まった…

56

結う

髪をすく 黒々とつやめく あなたの髪を 私の両手には収まらないあふれる命 ずつしりと感じる重…

55

ひまわり

ひまわり 私の涙をかくして ずっと彼が好きだった 久しぶりに会ったあなた ノースリーブの黄色いワンピースがまぶしい 遅れてごめんね と すまなそうにした顔には かくしきれないしあわせがある 私たち いつも一緒に過ごしていたあの頃 あなたには何でも話せた でも 私の恋ごころ 打ち明けられないまま あなたから聞く彼の名前 あなたの瞳ゆらゆらと潤ませてるのは あのひとなんだね テーブルのひまわりに 見とれるふりをしてから おめでとう と言った ひまわり 私の恋が今終わ

スイッチバック

なんだか 列車があともどり むむむ もしや 先ほどみた景色 車掌さん 車掌さん わたしは後…

69

【詩】ゆめの入り口、それから、本物のゆめのさんの絵を見て思ったこと

時々 入り口がわからなくなる さっきまで ここにあったはずなのに 場所はあってるんだ かぎは…

58

いつかのきみみたいに#ブラックポエムフライデー

いつかのきみみたいに わたしのみみを 両手でおおう 聞こえるのは からだのなかを わたしの血…

48

風の精

あなたが 海をわたり 山たちを峰から裾へ やさしくなでおろす それから 森の木々たちを す…

65

《詩》ラッコさん 〜こばやしきたるさんへ

ラッコはうみのいきものです まいにち うみにうかんでいます ぷかぷかぷかり ぷかぷかぷかり …

60

知恵あるもの

一番おそいもの、よわいものが 計り知れない知恵を隠し持っている 私に見えているのは いつ…

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歩道の片隅より

咲きなされ ただ うつくしく 咲きなされ と 道行く人に呼びかける 歩道の隅から呼びかける わたしの声は小さくて みんなの耳には 届きませぬ そんなことには 構いもせずに 今日も わたしは呼びかける 咲きなされ  ただ うつくしく 咲きなされ と 振り返ったあなたと 目があった わたしはにっこり ほほえみかえす