裁判傍聴 2012年 心斎橋無差別殺人事件 ⑤ 検察 論告弁論及び求刑 ・遺族弁護士の主張

(傍聴の内容を忠実に再現しておりますので、生々しい描写があります。)

2015年 6月18日
検察 論告弁論及び求刑

被告人、礒飛京三にいかなる刑罰を課すべきか、検察側で結論を出しました。

結論 求刑 死刑に処すが相当

犯行罪質と結果
犯行態様
遺族の被害感情
社会への影響

全てが悪質で残虐である。

無関係で落ち度のない二人の尊い命を奪っている。
肉体的苦痛はもちろん、精神的苦痛 恐怖 無理矢理人生を終えさせられる絶望
それらは計り知れない。

南野さんを18ヶ所
佐々木さんを8ヶ所
まさに滅多刺し

包丁は刃先が折れ刃こぼれするほどの力が加わったことから強い殺意が窺える。

数ある殺人事件の中でも卑劣で執拗 残虐性が高い。

検察側でも本当にこの人に死刑という極刑を求刑してよいものか。
誠に慎重に議論を重ねました。

被告人礒飛京三を見つめ、「最大限汲むべき事情」は以下の通りです。

・反省や謝罪を述べたこと
・覚醒剤使用による精神障害や味覚障害による苛立ち
・彼の、思い通りにならない生い立ち

これらを最大限に考慮しても、死刑回避の理由にはなりません。

裁判員の皆さん

皆さんの中には、目の前にいる人間を処すわけなので、死刑が相当だとそう思っていても 宣告をためらわれる方もおられるかもしれない。

私達もなんとか死刑以外の求刑ができないものか議論しました。
しかし汲むべき事情を最大限に考慮しても、死刑以外の選択は無かったことはこれまでの裁判と被害遺族の意見陳述の通りです。

どうか、勇気を出して票を投じてほしいと思います。以上。

遺族弁護士の主張 被告人礒飛京三と法廷へ

裁判が始まってから、被告人は責任を軽くするための言動が取ってつけたように増えた。

開廷時、閉廷時にご遺族に頭を下げているがこれらは全て演技。

事件前に雇用を断られた荻野目さんに

「最後にもう一度言っておく。

雇ってくれていれば今回の事件は起こらなかったから。」
と手紙を送っている。

荻野目さんは、何度もあなたを救ってくれた建築業の親方ですよね。
『うちでは雇えないけど、派遣の仕事を紹介するから。』
と言ってくれた荻野目さんを、意にそぐわないからと逆恨み。

あなたの最後の砦でしたね。
その荻野目さんに酷い手紙を送りましたね。
それでも反省を主張するのですね。
以上

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