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日常のおいしさ

夜の散歩が気持ちいい。きりっと冷たい空気、寒い日の雨上がり特有のにおい。こんばんもまたギーを混ぜたホットミルクを飲もう、と想像するだけで嬉しくなってくる。
溶けたギーと牛乳が混ざった、あのコクの深い、あたたかいのみものの美味しさ!寒い日の特権だと思う。

昨晩、アメリカから帰国して高松に戻ってきて、いつのまにか秋を通り越して冬のような空気になっていてびっくりした。スキー場を思い出すような、冷たくて湿度のある夜の空気!!

つい1日前は乾燥した砂漠のなかにいたのに、今は瀬戸大橋を渡って海に囲まれた街に戻ってきた…と思うと、そのギャップの大きさにワクワクしてくる。暗くて瀬戸大橋からの景色は見えないが、脳内で水蒸気まじりの空と海の淡くて青いグラデーションを想像する。

つい昨日まではアメリカを旅行していた日本人の気持ちだったけど、今度は瀬戸内に旅をしにきたアメリカ人の気持ちになる。暗くて見えない窓の外の瀬戸内の美しさを想像してワクワクする。

高松からバスに乗り、自宅の近くに着くと何か安心する。大好きなあそこのカレー屋さん、とか、あそこのカフェのあのお姉さんのほっこり感、とか、あそこのカフェの絶品ケーキ、とか色々な人やら何やらが思い浮かぶ。あの子は/あの人は元気かな、と思い浮かぶ顔がある街に戻ってくるというのは、とても良い。とてもとても素敵だ。

いつの間にか高松がホームになっていた、と気づくと同時に、アメリカから遊びに来た外国人目線で見るこの街は本当に素敵で、ここで暮らして遊んで働くという日常が過ごせるというのが、とてつもない贅沢のように感じられる。

海外に住んで、働いて、カフェでお茶して、とか素敵だなーという妄想をするが、今もうすでに私の望んでいたそういう暮らしはある意味叶っていた!!ともいえる。香川での仕事が決まった2年前はまさに、そういう気持ちでワクワクしていた。いつのまにか非日常だった高松が日常になり、日々のあれこれに埋没する中ですっかり忘れていた高揚感を久しぶりに思い出した。

高松で!!!!働く!!!!わお!!!
っていう高揚を改めて感じながら、高松に降り立ち直した気分。
高松での「日常」のおいしさを味わい尽くしたい。

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