【短歌】early Autumn

また眠り過ぎてしまった　気温では夏の数値を示す昼過ぎ

やわらかな日射しなれどもじんわりと汗が流れて半袖を着る

サンダルの金具に爪を引っかけてクリアブルーのペディキュア欠けて

足元は黒いスニーカー　丸出しの腕を撫ぜるはひやり秋風

信号の向かいから来る少女らは五部袖ニット、ミニスカート、ブーツ

氷旗揺らめく下の看板に踊るカボチャとオバケ、黒猫

《last Summer》《early Autumn》境目のわからぬままに歩き続ける

#短歌 #tanka  #キクチアヤコ短歌展