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お喋り苦手でもできたこと

先日、初めて「ラジオ収録」というものをした。

と言っても、姉がずっと続けている「stand.fm」通称スタエフ内で、姉とただおしゃべりしている様子を録った、というだけだ。

パン作りで試行錯誤を重ねる姉が、パンを作りながらラジオ録ってみたら面白そうだから、一緒にやらない?と誘ってくれたのだった。わたしはパン指南役として呼ばれたというわけだ。

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喋ることは全く得意じゃないので自分で音声配信をしようとは露とも思わなかったけれど、こういった会話形式だったり、相手が質問してくれる形なら、案外と楽しく喋れるものだな、という発見があった。

そもそも小さな頃から、体は活発だけど口はおとなしいタイプだった。人前で話すなんてとんでもなく、いつも通信簿には「答えがわかっている時は授業中にもっと手を上げて発言しましょう」と書かれていた。

それなのになぜか、学級委員的なものに推薦されてしまうことが多々あって、その度に断ったり、渋々引き受けてその期間辛いなぁと思いながら過ごす子供だった。

なんというか、頭のなかではフルスピードで思考回路が動いているけれど、話すために音(声)にしようとすると、途端に回路が遮断される感じ。

一方、筆談(チャットやメールなど)は自分でもびっくりするくらい回路のスピードが加速されて、ものすごくお喋りになる。そういうタイプの人間なのだろう。

とにかく、ずっと喋ることには苦手意識があった。

でも実は、その苦手意識が少し克服できたと思えた経験が過去にあった。それは、料理教室で講師の仕事をしたこと。

料理教室講師は、当然ながら生徒さんの前で喋る。それが仕事だ。しかしこのトークというのは、結構準備ができるのだ。

料理の説明の中には食材自体のこと、どこで手に入るのか、その料理の季節や国のこと、アレンジ方法、なども含まれているから、意外と話せることはたくさんある。試作の時の失敗談なんかもいい。

もちろん、生徒さんとの会話の中で生まれる内容もあるので臨機応変に対応するが、準備できる部分がある、というのはお喋り下手にとってかなり心強い。

講師として4年経った頃には、ほとんど緊張もなく人前で話すことができるようになっていた。人は慣れる。それに、得意分野、好きなジャンルのことは、意外と喋れるものなのかもしれない。

講師の仕事を退職してからもうすぐ10年。人前で話すことはなくなってしまったから、また振り出しに戻ってしまっただろうか。雑談は相変わらず苦手だけれど、久々に講師としてお話しする機会があったら嬉しいな。

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