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「サンタ」信じるVS信じない問題


「ファミコンが欲しいです。スーパマリオがいいです」
お祈りして眠りについても、あさ枕元には、枕より小さい包みが。
開けてみると『エルマーとりゅう』とか『おもしろ国語辞典』とか。
ああ、「サンタ」という人は両親なんだ。幼い私は知りました。


7歳の娘には今朝来ましたよ、サンタが。
文房具女子の娘は「消しゴムを作れるおもちゃ」とやらをお願いしたらしく、朝からお弁当作りに追われる母の横で、父子でキャッキャと消しゴムを作っていました。


娘曰く、学校の男子たちはサンタを信じていないとか。


こんな母なので、それもアリだと思っています。
煙突のある時代ではありません。マンションはセキュリティが厳しく、窓にもしっかり鍵がかかっている。そこにサンタが毎年プレゼントを仕込みに夜中侵入するのを不思議がる子供がいるのも当然です。

ましてや、この世はポチっとすれば24時間以内にピンポーンと届いてしまう夢の時代ですもの。


「サンタ」を信じても信じなくてもいい。私はそう思います。
そして、信じていない子と信じている子が、どうしてそう思うか話し合って欲しいなあと思うんです。


「お父さんとお母さんが話し合ってるのを聞いたから」
「Amazonの段ボールを見つけたから」
いいじゃないですか。


いろんな意見を出し合って、子供達がそれぞれ考えてくれたらいいなと思うのです。


サンタに限らず、なんでもそう思います。
授業も、みんなと同じことをすることが正しい、という教えではなくてもいいんじゃないかと思います。
もちろん、集団の中で決まりを守ることの大切さを教えることは大切です。
でも、「個」を大切に育てる教育もあっていい。
だから、いろんな考えの子供や大人にもみくちゃにされながら育って欲しいなあと思うんです。

うちのお母さんは「時間を守れ」と言うけれど、リコちゃんのお母さんは「ゆっくりでいいよ」と言う。


どっちがいい、悪いではなく、違う意見が存在すること、大人になるといろんな考え方を選択できるようになるんだな、と知ってもらえたらいい。
なぜなら私自身がそうとうに偏りがある母なので、娘にはできるだけいろんな考えの大人にまみれてもらいたいなと思うんです。


もちろん、犯罪に巻き込まれたり、悪い世界に足を踏み入れることになってはいけない。
でも、そうならない範囲で、たくさんの考えにまみれて自分の考えを選択することは大切なことだと思うんです。


そして、子供達のサンプルになる大人こそ、その模範となるように「違いを楽しむ」ことが大切だと。

例えば、S N Sでいやだなーと思う人の投稿は見ないように、その人をフォローから外しましょうとよく言われます。私も実際そうしています。でも、時々、なんでその人のことが嫌なのかなあ、と覗いてみます。そして、「あ、この考えは素晴らしいな」とか、「このリア充の写真、やっぱり無理〜」と感じる。そこで、自分がどういうことが好きだったり嫌いだったりするのかわかる。それが分かって「ではまたね」と閉じればいいのです。

「コイツとは馬が合わない」という人と接しなければいけない時は、どんなところが嫌なんだろう? とちょっと自分の心を観察してみる。そして、(コイツ嫌いだけど)こんな風に声かけてみたらどんな反応するんだろう? と楽しんでみる。それでもやっぱり嫌だと思えば最低限のやり取りでその場を立ち去ればいいし、もしかすると新しい発見があるかもしれない。

そんな「イヤ」を少し料理してみれば、「クスっと」笑えるようなことが生まれるかもしれない。もちろん生まれなくて「やっぱりイヤ」となるかもしれない。でもその「イヤ」を少し掘り下げたことによって、
「イヤ」は少し色付けされて「イヤー」になるかもしれない。

そんなことを楽しんでみると、それを見た子供たちも「大人って面白い」て思うかもしれないですよね。

何が言いたいかというと、みんなイロイロでいい。1億2千万いたら「1億2千万人の色」があっていい。それを楽しめるような風潮を大人が作っていかなければ、子供に「個」が育まれるはずがないのです。


「今朝は朝会なんだなから早く行きなさい!」と消しゴムから離れない娘に言うと
「分かってるよ💢」と怒鳴られた朝です。
心底腹が立ちます。でも、それでいい。早く行きなさい、時間を守れる子になりなさい、と思うのは母の強いエゴでもあり、サンタからのプレゼントが嬉しくて学校に行くのをすぐに忘れてしまうのは娘の健全な心です。どちらの考えがぶつかったままでもいい。実際、世の中ってそういうものですから。

「サンタ」信じるV S信じない問題。
私ですか? 信じてますよ。サンタはいます。ただ、望めばサンタがプレゼントを届けに来てくれるとは思っていません。望んだものを必ず手に入れられるサンタが、私の中にいると信じています。

お読みいただきありがとうございました。

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