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Dr.ゆうすけに聞く!ひとりで悩みを抱えない「技術」

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「それ、自慢ですか?」

「竹内さんは周りに頼れる人が居ていいですね。自分にはそんな人は居ません。自慢ですか?」

友人や恩師、それからゆうすけ先生みたいな素敵な相手に私が助けられたというエピソードを描くと、必ずと言っていいほどこういった声が届きます。
例えば、この漫画を描いたとき。

これは、私が大学の卒論発表直前に熱を出してしまった際に、恩師の言葉に救われたというエピソードでした。
先生が「体調を崩すことを悪いことだと思わなくていい。」と言ってくださったことで、長年体が弱いことを「申し訳ない」と感じていた私は、大いに救われたのです。

この漫画をツイッターに挙げた時にも、たくさんの反応を頂きました。
そのほとんどが、私と同じように体が弱いことをコンプレックスに感じている人からの「先生の考え方を知って、気持ちが楽になった」という好意的なものでした。

漫画を描く時には、「私と同じように悩んでいる人の救いになるといいな~」という気持ちが大いにあるので、こういった反応はとっても嬉しいものなのですが、中にはこの漫画を読んで気分を害された方もいるようで…

「ほんとにこんないい人いるの?フィクションじゃないの?」
「私の周りにはこういう人いない…自分は人に恵まれているっていう自慢?」

こういうコメントが、引用RTなど私に見える形で送られてくることが、よくあります。

作品に対してどんな感情を抱くのも受け手の自由だし、そこは作者がコントロールできない部分です。
なにより「犬が好き!」といえば「じゃあ猫は嫌いなんですかッッ⁉」と怒られるのが修羅の国・ツイッターランド…!(あ、どっちも好きです)
私の意図しない方向で、漫画によって不機嫌になる人が出てしまうことは、もはや致し方ないことなのだろう…(合掌)と、私は半ば諦めていました。

けれども、こうしたネガティブな声は、ず~っと気になっていました。
なぜなら私にとってこの負の気持ちは、わかる~!!以外の何物でもなかったからです。

「私にだけ、楽しいことは一生起こらない」という確信

今でこそそれなりにヘルシーに日々過ごしていますが、一年前の私は完全に闇の中にいました。
こちらに詳しく描きましたが、それはもうベッドから起きられず、部屋のカーテンが開けられないレベルで…。

最も闇が深かった時期は、誰にも相談することができず、ひとりで毎日ただひたすらに本を読んで過ごしていました。(サマセット・モームを読んでいたよ!ほぼ全集を読んだよ笑!)

その時に抱いていた感覚が、「自分は誰とも分かり合えなくて、一生楽しいことが起きない」という確信だったのです。そう確信なのよ!
世の中には「状況は変わるよ!」とか「苦しい時期は続かない!」みたいな言説が溢れていますが、闇の一番深いところににいると、そういった言葉を一切受け入れることができなくなるんですよね~。
悩みの渦中にいる人を「なんでも否定的にとらえるアンタが悪い」って責める人がいるけど、底の底まで沈んでしまうと、前向きに考えることが不可能になるんです。
「世の中にはいい人もいて、元気になる人もいるのかもしれないけど、それは自分には起きない」という確信を持ってしまうのです。
こういうのを絶望というのかもしれません。

「こんないい人、自分は出会えねぇよ…」と感じる人たちは、当時の私のように、未来への希望どころか、現状が変化することさえ期待できない心境なのではないだろうか…。
渦中にいる辛さを知っているからこそ、こういった反応が、私は気になって仕方なかったのです。

3割バッターって、打率超よくない⁉

だから、ゆうすけ先生から「3割はよき相談相手」って話を聞いたとき、そ、それめちゃくちゃ希望じゃ~~ん⁉と思ったのです。

「きっとあなたもいつか、分かり合える相手と巡り合える…☆」って言われるより「10人いたら3人は合うよ」って言われる方が確実じゃない⁉数字強い~!←文系

もちろん単に「10人中3人は無条件にエンジェル」というわけではなく、同じような環境で同じような価値観の人が10人居た場合は、相談しても全員が否定的でガッデム…なんてことは大いに起こりうると思うのですが、「確率的には自分にもちゃんと、相談し、分かり合える相手がいる」というのはめちゃくちゃ希望になるな~!と思ったのです。

相談するのも技術、人と分かり合い・助け合うのも技術。
人間関係や性格みたいなものは、己のコントロールの外にあるものだと思いがちですが(もちろんそういった部分もありますが)、「技術」を磨けばよりよい環境が得られるワンチャンあるのだよ~!という事実を、今悩みの底にいる人にも知ってほしい!と思い、このメモを描きました。
余計なお節介かもしれないんだけどね。

人間は、同じ状態でいるということが出来ないのだそうです。
闇の底にいるときは、この状態が永遠に続くのだろう…という確信があるんですが、それって不可能なんだって。
良くも悪くも、変化って訪れてしまうものなのだそう。
そう知っておくと、絶望から逃れる気休めになるかもしれません。

ず~っとヘルシーでハッピーな状態で居続けるっていうのは不可能だから、支え・支えられる関係を作っていけたらいいなと思ってます。
私もまだまだ練習中です。

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