今週のおたより:漫画は判断の連続だ
こんにちは~~竹内です。今週も!元気!!!
が、本日中にカラーリングのアシスタントさんに連載の線画をお送りしたくて焦っていますw
毎回時間が足りなくて焦ってるってことは、そもそもの作業時間の目算が間違っているんだろうなw(浅はか)
締切り前のワッショイワッショイ感はあるものの、引き続き毎日健康に集中して作業できています。
今回はキャラクターが外出しているシーンが多いので、初めての場所をデザインしていくのが楽しいです!
アシスタントさんには、こちらですべての色味を指定して、ベースカラーを塗る作業をお願いしているんですが、この「決める」という作業が実は鬼門でして…傷んでくると途端にできなくなるんですよね。
漫画の制作において、ストーリーを考えるとかネームを切るとかいう部分は「頭を使って考える仕事」としてイメージできるかと思うのですが、私にとっては絵を描くことも「判断」の連続なんですよね。
構図は決まっていたとしても、下絵のどこに線を置くとか、どの太さの線でペン入れするとか、すべてが一瞬一瞬の判断の積み重ねなんだなぁということをいつも考えています。
なので、疲れがたまってくるとこの判断が出来なくなってきて、どんどん作業が遅れていってしまうんだな…
実は、連載の2エピソード目(分割掲載5~8話の部分)のカラーリングをやっているときに、全く色が決められなくなってしまったことがあったんです。
元々カラー作業が得意ではないので、なるべく色数を絞って設計するようにしているのですが、例えば2色だけ!と決めても、その色の組み合わせの「ヨシ!」となるポイントが分からない。
当時ロンドンで制作していたのですが、ものすごく焦って、部屋でひとり頭を抱えたことを覚えています。
今思うと、その時は連載が始まったばかりでペースが掴めていないうえ、別の案件が立て込んで週に4本締め切りがあるみたいな極限状態だったため、疲れて「判断」が出来なくなっていたんだと思うんです。
絵を描くとか色を塗るっているのは、「センス」のようなもので感覚的に行われているように見えるかもしれないけど、ひとつひとつが決断の連続で、それまで積み重ねてきた、見たものとか手の動きみたいなものから、経験値として引き出されているものなんだなということを日々痛感します。
うつ病になったとき、自分の食べたいものが分からず毎日ただ同じものを食べていたことがあるんですが、「ウツの人は判断が出来なくなる」と聞いて、めちゃくちゃワカル――――!となったのを思い出しましたw
判断するって言うのは、すごく負荷のかかることなんだよねぇ。
そんなわけで本日も、今の原稿に対してベストな判断が出来るようとにかくすこやか第一で制作しております。
ていうか今描いてる7話、漫画家仲間の力も借りてかなり面白く出来たと思うので、早くお届けしたいです!!
そんな感じで今週もやって参ります~~!!
続きは毎月恒例・今月の本と映画です。一か月たつの早いね~~~!!!
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