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3%の希少種

タイトルは、1961年の段階でイギリスの女性警官は3%しかいなかったとの記載を見つけて付けました。
(アンドリュー・ローゼン著/川北稔訳『現代イギリス社会史1950-2000』p142)

ちょっとイギリスと関係ない話なんですが、私が新入社員時代に大変共感を寄せて、救いを得ていた人物のお話をさせてください。
紀元前の中国・楚の国の政治家で詩人の屈原なんですけど

300px-楚三闾大夫屈原

↑屈原(ウィキより)

新卒で企業に入ってすぐ、私は製造現場の人事担当をしていたんですが、当時「通常業務時間後に、人事主催で各職場の懇親会を実施する。」という「業務」が週に2・3回あったんですね。
これ、幹事なので私は強制参加で、お酒も一切飲まなかったんですが、名目上は「懇親会」なので残業代は出ないという、地獄のような悪しき慣習業務だったんですよね。
で、この業務にあたっているとき、心のよりどころにしていたのがこの屈原の「漁父の辞」っていう漢詩だったんです。
(既にこいつちょっと何言ってるかわからない状態にさせてしまってたらすみません)

その詩の中には、「多くの人は酔っているのに、私ひとりだけが醒めている」っていう一節が出てくるのです。
屈原は戦国時代を生きていて、自国が危機に瀕しているんではと憂いて「こんな調子乗ってたら、うちもすぐ侵略されちゃうんじゃね?」ってを周囲に説いているんですが、一向に聞き入れられずに結局左遷されてしまうんです。
その、自分は確かな危機感を感じているのに周りの人に全然伝わらねぇ!という孤独や焦燥、悔しさを表した比喩として「宴会やってて、周りがみんな泥酔してんのに自分だけ酔ってなくて、周囲の狂乱を眺めている感じ」って詠っているんだと思うんですが、それがもう、幹事をさせられている私の心に刺さりまくりまして笑。
これは業務形態としておかしいのでは…?と感じながらも、周囲の圧力に負けて、一人覚めた状態ですごす飲み会の時間を「私いま、マジ屈原…」と思いながらやり過ごしていたわけです。

屈原の祖国は戦争で大敗して、彼は後に入水自殺してしまうんですが、私がウッカリ入水しないで済んだのは、時空を超えて「こういう気持ちになるの、私だけじゃないんだな」と感じさせてくれた屈原のお陰なんじゃないかと思っています。

で、長々と萌え語りをしてしまいましたが(そう、私は古代中国史のオタでもある)何が言いたかったかというと、孤独とか悲しみとかの核の部分には、時代や国を超えて共通するものがあるんじゃないかなということでした。
今回描いたエピソードは、私自身が超男性職場で働いていた時に感じた難しさを漫画に乗せたものでもありました。
「ドアを開ける」という簡単なはずのことが、「女である」というだけでできなくなる悔しさ、情けなさ。

一方で、そんな私を助けてくれた方もたくさんいました。
憤怒によって「描かなければ!」という意思をもって作品を作ることもありますが、物語に希望を作ることで、私がもらった優しさについても表現できないだろうかということも、常に考えています。
1960年代のイギリスという、私とは全く異なる境遇のキャラクターのやり取りであっても、根底には共通する感情があるのではないかと感じて漫画を描いているのです。

この話を初めて掲載したときに、同じように男性優位の環境で戦っている読者の方から「すごく励まされました」とのお便りをいただきました。
物語に血が通っていることを実感できた、本当に嬉しい瞬間でした。
あ、あと「警部がかっこいい」というのもたくさん聞けてめっちゃ嬉しかったです笑。

今週のお便り

ああ、屈原のことが語れてよかった笑。
それでは恒例のお便りなんですが、実はつい昨日、めちゃくちゃ嬉しいお知らせが届きまして…まだ公には言うなと言われているんですが、嬉しすぎて我慢できないのでマガジン限定部分でご報告させてください。

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