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企業経営事例:A to Z(ワイナリー)のコミットメント

“Leave places better than you found them.”
「自分が生まれてきた時よりも良い世界を残そう」

これを経営方針として掲げている会社があります。ワイン産業で初めてB Corp認証を取得した A to Z です!
この記事では、 A to Z がどのような考え方で経営を実践しているのか整理したいと思います。

【A to Z のコミットメント】

We try to do no harm and benefit all with our wine, our practices, and our profits.
(私たちは、私たちのワイン・実践・利益を通じて、害を及ぼさず、利益をもたらすよう努めています。)

We understand we are dependent on one another and accept responsibility for each other and future generations.
(私たちはお互いにつながっていることを理解しており、お互いに、そして将来世代に対しての責任があると考えています。)

We believe in a shared and durable prosperity that will result from an inclusive economy.
(私たちは、ともに分かち合われる永続的な繁栄というものがあり、それはだれも取り残さない経済によってもたらされると信じています。)

We believe that everyone is entitled to live with dignity, to be treated with respect, to support themselves and their families, and to make a contribution to their communities.
(私たちは、だれもが尊厳を持って生き、敬意をもって扱われ、自分自身そして家族を支え、地域社会に貢献する権利があると信じています。)

We believe in shared leadership and true collaboration because we are stronger and better together.
(私たちは、分かち合われたリーダーシップと真のコラボレーションというものを信じています。私たちは一緒に力を合わせることで、より強くより良くなれるのです。)

We believe in continuous improvement and in living and demonstrating our values.
(私たちは、継続的な改善と私たちの価値観を実践することの価値を信じています。)

いかがでしたか?
このコミットメントを読んでみて、どのような印象を持ちましたか?

「お互いに」「ともに」「一緒に」というニュアンスの言葉が多く出てきましたね。
1社でできることは限られていても、その輪が広がり皆で力を合わせたとき、ポジティブな変化が大きなうねりとなるという考え方がベースにあるのだと思います。

これは、B Corp のムーブメントでも大切にされている考え方です。
B Corp のムーブメントに参画している企業さんたちは、「どうやったら相手より優位に立てるか」ではなく「どのようにみんなの力を合わせたらインパクトを増幅できるか」ということを考える傾向が強く、それゆえ B Corp認証企業同士での連携がたくさん生まれてきているのだと思います。

【A to Z の紹介動画】

価値観が伝わってくるとても素敵な動画でしたので、ぜひご覧ください。

~この動画の中で出てきた素敵な言葉たち~
We believe that the purpose drives transformation and that’s important to our company.

Doing good while you’re doing good business.

When we think about success for A to Z, we ask a lot of questions.
Are people happy, growing and developing?
Are we being best partners?
Do we make a difference in our community?
Are we changing the world and making it just a little bit better?

ちなみに今回私が飲んだ A to Z のリースリングは、売上の一部がミツバチ保護活動団体「American Bee Project」に寄付される仕組みになっているそうです!
一消費者としても、こうして商品を通じて企業と一緒に社会課題へのアクションに参加できるのはとても嬉しいですよね。

企業が社会的責任を果たすという文脈で対話をする際に、必ずと言っていいほど出てくる反応としては「それだけでは生き残れない」「きれいごと」というものです。

確かに、企業である以上は利益を得ないと存続していくことは難しいですよね。
しかし一方で、A to Z のように企業として利益を出しながら、その事業そのものを通じて社会へのポジティブなインパクトを創出している会社はどんどん増えてきているのです。

ビジネスの力を使って、社会課題に挑み、関連するステークホルダー全てにとってのbetterを追求する企業に出会うと、私自身もいつも勇気をもらいます。

このように経済的な価値と社会的な価値を持続的に高めている企業の取組について、今後noteの記事でも紹介していけたらと思います。
皆さんが企業経営を考える際の参考にしていただけると嬉しいです。

今後の記事にもこうご期待!

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