見出し画像

【大公開】絵本制作過程【320日目】

こんばんは!
ゴールデンウィークを怠惰に過ごした後悔に今になって
押し潰されそうな稲葉です。

さて

先日改めて絵本の完成版と最初のラフを見比べていて
「なんじゃこら!!!!!絵、下手すぎやろ!!!!」

と衝撃を受けたので
ここで全工程を晒したいと思います✨(恥しらず

ラフコネクトという絵本の出版社の絵本道場第一期生ということで

社長兼絵本作家である保科琢音さんにずっと絵を見せてアドバイスをもらっていたので
その流れも簡単に振り返ってみたいと思います🤗


1、簡単なあらすじミニラフ

画像1

だいたいこんなお話しですよ〜っていう流れで全体の形をつかみます。
絵本業界ではミニラフというそうです。

今回は「くだものベッド」というお話しを作りました!

2、ミニラフ再提出

画像2

構図や文章を変えて、本格的にラフ作成する前に流れをつめていきました。
にしても絵下手すぎません? 大丈夫か?

3、実寸サイズのラフ作成

画像3

画像4

色鉛筆を買ったばかりで嬉しくなってラフも色をつけていたら
「色鉛筆の雰囲気は稲葉さんの絵の雰囲気と違う」
とめちゃくちゃ的確な指摘をいただき
完全にやり直しました。笑

だいぶ子供っぽい、ふわふわした感じの絵です。
しかし下手やな。

4、ボールペンでラフ制作

画像5

前回の色鉛筆が色薄いし絵柄も違うしということでボールペンで書き直したもの。
まだ少年及びうさぎが丸っこくて、ふわふわ要素が残っております。

「0才〜3才児用の絵本」というイメージがあまりにも強かったのかも。
このあと、保科さんと話して
「そういえば私のいつもの絵柄と違う・・・?」
ということに気付き次から方向性を変え始めます。

子供の絵本だからって、子供の絵柄に合わせる必要はないのかも!

5、ピグメントライナーで線画制作

画像6

画像7

ボールペンからマーカーペンで線画を書き直し。
私が好んで描いているアメリカンなタッチの絵に変えて、
だいぶ最終形態に近づいてきました。

「でかい果物が当たり前に存在する世界」
というシュールな状況を鑑み、少年たちの住居ももっとメルヘンでいいのでは?
と考えてきのこハウスになりました。

書き込みも増やして、ようやく私の絵らしさがでてきました!
保科さんからも「稲葉さんの味がでていい感じ!」と言われ、ノリノリになります。


6、ラフ最終形態!

画像8

画像9

だいぶ絵が安定してきたし
パソコンに取り込んで文字をデジタルで打ってみたら少しそれっぽくなってきた。

ここに至るまでに全11ページを毎回描き直してきた苦労が
ようやく実り始めます・・・
書きすぎて手首がおかしくなってた時期。

7、着色開始!

画像10

着色したらだいぶいい感じになりました✨
でも、デジタルから印刷をするときはCMYKというカラー設定に
しないといけないことを思い出し、戦慄するのだった。

(デジタルで見る時と紙で印刷したときでは色味が変わるので
 保存するときにRBGからCMYKにしないといけないのです。
 すっかり忘れてたからビビった)

うさぎくんは「眠たいのにむりやり連れていかれている感じ」にキャラを変えたら、
めちゃくちゃかわいくなりました。お気に入りです。


8、最終形態(完成!)

画像11

ここでみると7と変わっていない感じですが、
文章を読みやすく変更したり、サイズを調整したり、色味を整えたり・・・
様々な細かい修正を入れながらようやく完成です!泣

保科さんからアドバイスをいただきながら約3ヶ月間かけてなんとか完成までこぎつけました!
ここに載せられないだけでもっと細かく訂正を繰り返しているので
実際はこの倍以上の量のラフや原画を作成しています。

いやぁ・・・濃密な時間だった。
ほんとに保科さんとは毎日のように連絡を取り合い、
細かい絵のことから絵本というものの考え方までたくさん教えていただきました。
ご自身も絵本制作やイベントで忙しいというのに・・・

感謝しかないです😭😭
本当に!ありがとうございます!


絵本作りって、生半可な気持ちではできないことが判明しました。
(命削りながら描いた)

長い時間をずっとこの絵本のなかで過ごしてきた感覚です。
この話にはかなり愛着があります✨

だからぜひみなさんにも手にとって読んでもらいたい!

「へ〜こんな感じになったんだ〜!」
と思いながら細部まで楽しんでいただけたら幸いです♡

制作中の苦労やラフコネクトについては
ラフコネクト絵本道場同期の福澤さんとも対談し、近々YouTubeにもアップされると
思うのでそちらもご覧ください!


よろしくお願いします🌿


nono.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?