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前世療法の短所(1)

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この記事は私のYouTube動画を書き起こしたものです。
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ヒプノ・プラクティショナー(催眠実践家)の綾地サラです。今回は「前世療法の短所」というテーマでお話いたします。

以前の動画で「前世療法は色々な効果があってとても素晴らしいんだけれども、短所もあるよ」という話をしましたので、今日はその短所について具体的にご紹介したいと思います。

さっそくですが、前世療法の短所は大きく5点です。

その①:「受けられない方がいらっしゃる」


具体的には、まず、精神疾患がある方や、また、すでに寛解しているんだけど、寛解してからまだ年数が浅い方。こういう方々は、前世療法が治療の妨げになったり、心理的な負担や混乱につながりかねないので、前世療法などのヒプノセラピー全般、受けてはいけないとされていますし、ヒプノセラピストの側もこういう状態にある方にヒプノセラピーをやってはいけない、と禁じられています。

また、精神疾患以外にも、たとえば心臓が弱い方やてんかんなど、循環器系や脳神経内科の領域のご病気がある方も、ヒプノセラピーは避けたほうが良いとされています。過呼吸をやったことがある方も避けたほうが良いです。

なぜかというと、前世療法では、イメージの中で実に色んな体験をします。その中には、たとえば、兵隊なんだけど、敵のやりに刺されて死んだとか、信じていた親や友人に殺されるだとか、そういう非常に衝撃的なシーンが出てくる場合があります。たいていの場合は、まあ人によって濃淡はあるんですけど、そういう苦しい、衝撃的なシーンも、ソコソコ淡々と進むんです。

私は特に淡々としているほうなんですが、前世療法を受けた際、死のシーンは無数に経験しましたけども、別に「ああ、首を斬られたんだな」とか「あー、刺されたわー、死んだわー」っていうくらいの実に淡々としたものでした。まあ「前世」というからにはすでにとっくに終わっていて、今の私に危険を及ぼすものではないと分かっているのでね。

ただ、時々、没入のすごく深いタイプの方がいらっしゃって、そういう方の中には、本当に生々しくそういうシーンを経験してしまうことがあるんですね。そういうシーンになると、セラピストがすぐにその前世の人の体からお客様の意識を外に出して、安全にそのシーンを観察できる、ドラマや映画を見るような感じでそのシーンを確認できるように誘導するんですけども、意識を問題の人物の外に出して気持ちが落ち着くまでにちょっとタイムラグが発生することもある。その時に、心臓が弱かったり過呼吸があったりすると、症状が出てしまう場合が稀にあるので、やめておいた方がいいですね、というお話です。

ほかには、依存心の強い方とか、現実と前世の区別がつかなくなる方も、辞めたほうがいいです。生活に支障が出かねないので。

あと「受けちゃいけない」というより、おそらく効果が出にくいというか、前世療法の実施や進行が難しいので受けないほうがいいであろう方に、アファンタジアという特性がある方というのがあります。アファンタジアとは、ひと言でいうと、心のなかにイメージを思い浮かべるのが難しい状態のこと。そういう方がどのくらいいらっしゃるのかというと、Dance et al.(2022), Consciousness and Cognitionの論文によると、トータルで約1000人を対象に調査をした結果、調査対象者のうちのおよそ3~4%がこのアファント(アファンタジアの状態の人のこと)に該当したそうです。

まあこの数字をもってすぐに「人口の4%程度がアファントである」とは言えないわけなんですけども、確かに、前世療法を実施していると、時々、どうしてもセッションを進めるのが困難な方がお見えになるんですよね。もしかしたら、そういう方たちはこの「アファント」だったのかなあと思っています。で、そういうお客様と出会った頻度を考えると、たしかに人口の4,5%くらいがアファントかもしれないなというのは、私としては違和感のない数字でした。また以前、医師の方で、前世療法だったかどうかまではちょっと忘れてしまいましたが、アファンタジアの方に催眠療法を実施したけど上手くいかなかったという体験談を話されていたのを伺ったことがあります。ちなみに、このアファントというのは病気ではないそうです。まあ体質というか、得手不得手の範疇のお話ということらしいです。

以上が前世療法を受けられない人、でした。

(つづく)


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