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三食、睡眠をコントロールできないくらい多忙でも、これだけは!出来る方法

子午流注(しごりゅうちゅう)を意識して1日のスケジュールを!について前回書きましたが、実際は忙しい毎日で、これだけは!という方法が無いでしょうかと言われます。

確かに、朝の過ごし方はひとそれぞれ、出勤時間も、帰宅時間も就寝時間も違います。

子午流注を意識して、健康に近づきたくても、忙しいし、簡単ではない方も多いと思います。しかも現代社会と、この子午流注の考えられた4千年前とは、生活が大きく違います。

子午流注の考えと最近の脳科学や時間栄養学、サーカディアンリズムなどと合わせて、健康になれるヒントが必ずあると思います。

もちろん、三食は必ず取りたいところだけど、時間がずれる、食べる時間がないという方も。でも24時間は生きている限り、皆同じだけ与えられています。その中で三食の時間、寝る時間、活動時間を、子午流注の意味を理解してメリハリを付けて、時間を見つけてみてはと思うのです。

分りやすい記事をご紹介します。


まず、朝日は毎日昇ります。日本は四季により変わりますが、朝5時前~7時過ぎの中で変動しています。

その時間帯を子午流注からの視点をはずさないようにして、現代社会に落とし込んで考えてみます。

午前3時~5時は寅の刻で肺経が活発な時間滞

まず、起きたら新鮮な朝の空気を取り入れて下さい。朝の陽気を体全体に浴びて欲しいのです。冬は寒いかもしれませんが、朝の時間に窓を開けて換気してください。この時間帯に起床するとなると、日の出が5時前となる初夏から晩夏にはこんな生活が理想的。

朝の太陽光が目に入ることで、脳の中枢神経の覚醒ホルモンのセロトニンが出てきます。自律神経を整える神経伝達物質です。

幸せホルモンとも言われるセロトニンですが、これを充分に満たしたいときには、原料となるトリプトファンというアミノ酸を摂取しておくべきです。大豆や乳製品に多く含まれます。

以下のサイトを参考にお食事を考えてみましょう。


朝食に摂っておくと、栄養素が吸収され、やっと夜の安眠のために使われます。

食べてすぐにタンパク質からアミノ酸まで消化されませんので、朝の食事がやっと夜に脳まで届くと考えて、夜の食事は翌日のためと、すべて一連の流れです。

午前5時~7時は卯の刻で大腸経が活発な時間帯

この時間帯に起きる方が多いと思います。

起きてすぐ排泄できる人は、腸が健康です。でも便の形がなく、下痢の状態は、もしかして、胃腸と腎が冷えているかもしれません。

私もこの時間滞(卯の刻)に排泄できるようになることを夢見ますが、なかなか。。。朝食後の排泄はもっと遅く排泄の時間が来ることが多いです。

夕食の時間が起床の10時間前までに終わらないと、例えば朝6時起床なら、夜8時までに夕食が終わっていなければ、朝起きてからの大腸は働きにくいと思います。

大腸を元気にするために、起床の時間、夕食の時間を見直しましょう。

午前7時~9時は辰の刻で胃経が活発な時間帯

胃が活発に活動して朝食を消化しています。この時間は、大半の方が、朝食を摂り出発、通勤、通学の時間です。

朝食を摂ることで、胃腸が動き出し末梢神経の覚醒が起こります。

こちらのサイトが参考になりますよ。

時間栄養学として、三食を定期的に摂ることは体にとってとても大切です、

朝の集中力は、朝日で中枢神経の覚醒、朝食で末梢神経の覚醒をしておいてこそ、発揮できます。朝食はめざましごはんです。

朝のスイッチは睡眠の状態が、活動のスムーズな移行に左右します。
朝食はスイッチを確実にするために必要な量を必要な時間に入れて欲しいです。

通勤・通学で朝日を浴びて、軽く運動になり、とても体に良いと思います。最近は在宅が増え、この時間に外出しなくなっている方が、運動不足やリズムが崩れ、メタボやフレイルという健康被害がある方も増えました。

この時間を気分転換の時間として、少しだけでも外に出て散歩すると、いつもの通勤・通学とは違った視点で自然や季節の流れを感じとれるとても幸せな時間になりそうです。

午前9時~11時は巳の刻で脾経が活発な時間滞

朝食を食べた栄養素が吸収され、必要な器官に送られます。仕事も勉強もこの時間がとても集中できます。

脾が弱い「ひ弱」の人は、この栄養運搬が悪く、始業から眠気が来たり、起立性低血圧になったり、朝食の消化に血液が胃腸に集中して、頭に血が少なくなり、酸欠状態になり、眠気やだるさを感じやすい方は、胃腸と腎が冷えている可能性があります。

では朝食抜きにして、胃腸を休めた方が良いのではと考える方も。朝食抜きはもってのほか。車をガス欠で運転するようなもの。さらに、以下のサイトで指摘している、体の老化の原因となる糖化が進んで、糖尿病だけでなく、生活習慣病やお肌だけでなく体全体の老化に繋がることも考えられます。



朝から、冷たいものを摂らないようにしましょう。例えば、スムージーやヨーグルト、フルーツのみの朝食です。これは胃腸を冷やしてしまします。

理想は和食。温かいものでエネルギーを入れると、覚醒のスイッチが入り、消化もスムーズで血糖値も穏やかに上昇して、体に負担が少ないと考えます。

午前11時~午後1時は午の刻で心経が活発な時間滞

さて、昼食の時間です。この時間は心の活動が盛んなため、血が巡る力がしっかりあります。昼食を摂って、午後の活動に備えます。この時間帯に心臓に負担を掛け過ぎないように配慮も必要。なるべく食後はゆったり、できれば昼寝を15~20分程度でもできると、頭もすっきりします。

お昼の休憩時間の過ごし方はそれぞれですが、心を守りたいのであれば、ランニングなどより、軽くお散歩程度に心臓の負荷にしたほうが、良いと考えます。

以下のサイトに短時間の睡眠(パワーナップ)の利点について書いています。


午後1時~3時は未の刻で小腸経が活発な時間滞

小腸は清濁を分けるとして中医学では捉え、消化した栄養素、その残さとなるものと分けて、吸収排泄へ導くと考えています。そのため、栄養素をしっかり吸収したいなら、この時間に運動などの活発な活動よりは、ゆったり過ごすことで小腸の働きを助けることができると考えます。

午後3時~5時は申の刻で膀胱経が活発な時間滞

膀胱からスッキリ尿を排泄して、老廃物を排泄させていく時間です。この時間は午後の休憩をされていたり、学校から帰宅しておやつの時間だったり。

利尿作用のあるお茶や漢方薬はこの時間に飲むと効果的です。ですが、あまり強いカフェインで利尿をすると、腎や膀胱に負担を掛け過ぎます。お勧めは黒豆茶。私は妊娠授乳中に飲んでいました。

膀胱に溜まった尿を出すことは、体の余分な熱も出してくれます。朝の大腸と夕方の膀胱の時間で体の余分な熱を出していくことで、デトックスをしっかりできます。

午後5時~7時は酉の刻で腎経が活発な時間滞

腎は体の中でとても重要な役割をしています。成長・老化・免疫・内分泌・ホルモン分泌・生殖なども司るため、この時間で腎を養うことを意識したいです。できればこの時間に腎に栄養となる食材をたっぷりとりたいところ。

腎に栄養となる食材は、腎を養い老化症状を和らげるもの。
えび、くるみ、黒豆、黒ごま、山芋、にら、松の実、栗、なまこ など

夕飯に私は具たくさんの味噌汁や薬膳スープを食べます。↑冒頭の写真は薬膳スープと雑穀米とお惣菜2品の薬膳カフェ ファルマシーでのメニューです。(お客様から写真提供)

腎に良い黒ごま、黒豆は雑穀米と一緒に炊きます。スープや味噌汁に昆布だしを使い、具材に山芋、黒きくらげなどを入れます。

毎日のお米と汁ものに入れてしまうと、手軽に続けられます。

午後7時~9時は戌の刻で心包経が活発な時間滞

心包は、心を邪気から守る役割を担うといわれ、気持ちの機微や情緒の変化など、大切な心を守るとともに、感情の変化にも敏感です。戌の刻には、精神的にリラックスしたり、情緒を安定させると良いです。まだお仕事が続いてイライラしたり、家事でイライラしていませんか。

帰宅してホッとしたら、逆に皮膚の痛み、痒みを感じたり、アレルギー症状が出てきたりなど、副交感神経にスイッチが入ると、いままで交感神経優位で緊張が強かった分のギャップが出ると、リラックスしたら症状が出やすくなる方もいらっしゃいます。

できれば、家族との夕食やひとときを大切に過ごして、心も体も栄養補給していただく時間になってほしいです。

午後9時~11時は亥の刻で三焦経が活発な時間滞

〝三焦″とは、体の上焦・中焦・下焦に分かれたエネルギーや体液などの運行経路と、その流れの調節機能を意味しています。

リンパ管系や免疫系と考え、1日の各臓器にたまった疲労をいかに回収しリセットして行けるかは、その後の睡眠に影響します。
睡眠導入へ内臓の働きを静めていく時間でもあるので、食事は9時前には終わり、明かりを暗くして、精神的にリラックスしてほしい時間です。

睡眠については、前回の子午流注のお話しで詳しく書いています。

以上、皆さまが生活の中で何かヒントが見つかると嬉しいです!

今回、このお話を中心にしたのは、10月31日(日)中医薬の日にyoutubu配信をするための準備として、頭の整理をするため、noteしています。

よろしければhttps://youtu.be/01ZR_3pxY0M
ご覧ください。詳しくはこちらで、確認下さい!
https://chuiyaku.or.jp/eventinfo/17265

漢方薬局 綾心 倉田綾子 http://ayagokoro.com/



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