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胃腸の不調がある”ひ弱”体質を克服する

胃腸の不調は、日本人に多いですが、このストレス社会、さらに食事習慣が悪化していることが、日本人の成人に限らず、若年層にも多く感じます。

中医学で胃腸全般の働きは五臓の”脾(ひ)”が担っています。

”ひ弱”という言葉がありますが、脾が弱いことをいい、
ヒョローとしたやせ型で元気がないイメージかと思います。
実は水太りの方もひ弱な場合も多いです。

便を観察して体質を知る ①便秘

便秘の悩みは子供から高齢者まで。
便が乾燥して硬くなる、排出しにくく排便回数が減少するのが、便秘のお悩みです。

便秘体質の原因を探ると、
実熱、陰血不足、脾気虚、陽虚タイプを分けて考えます。

・腸に熱がこもった実熱タイプは、お腹の痛みが強く皮膚の炎症を伴ったり、発熱の前後や辛い物を食べた後に起こりやすい便秘で、腸熱を解消して便秘対策します。
漢方薬、健康食品:大承気湯、大黄甘草湯、清営顆粒、五行草茶など

・腸の潤いがない陰血不足タイプは、腸だけでなく皮膚の乾燥も感じます。なかでも口の渇きを感じやすいなら陰虚、立ちくらみを感じやすいなら血虚があるので、血と水を足して便秘対策します。
漢方薬、健康食品:麻子仁丸、潤腸湯、瓊玉膏、婦宝当帰膠、五行草茶など

・排出の力不足の脾気虚タイプは、いわゆるひ弱タイプで、疲れやすく食も細く、胃腸の力が弱いために便秘となり、胃腸の力を付けて動きを良くして便秘対策をします。
漢方薬、健康食品:六君子湯、健胃顆粒、補中益気湯、晶三仙茶、酵素飲料など

・腸が冷えて滞る陽虚タイプは、体の冷えや顔が青白く、温かいものを好み、胃腸を温めて胃腸の動きが良くして便秘を対策します。
漢方薬、健康食品:人参湯、霊鹿参など

・コロコロ便でお腹の張りが強く生理前に悪化する肝鬱タイプは、便秘だけでなく下痢もあり脾気虚も伴っています。過敏性大腸炎の下痢と便秘の繰り返しなどの症状も。五臓の肝と脾から改善する漢方で対策します。
漢方薬、健康食品:逍遥顆粒、健脾散、五行草茶、晶三仙茶など

便を観察して体質を知る ②下痢

下痢や軟便は泥状や水様のどちらかの便の状態を見て、さらに急激か長期に続くか、黄色い粥状か、水様便と一緒に不消化物があるかなど、寒熱を判断し実証と虚証を分けて体質を鑑別します。

・泥状便で腹部膨満感、疲労倦怠感があると脾気虚タイプです。
いわゆるひ弱タイプのことです。
始めが硬く、後に泥状になる場合もあります。漢方薬では胃腸機能を上げて対策します。
漢方薬・健康食品:健脾散、健胃顆粒、補中益気湯、晶三仙茶、酵素飲料など

・水様便でゴロゴロ腸鳴、腹痛があると実証の寒湿タイプです。
水様下痢に不消化物が混じり、夜明け前や朝食前の下痢は虚証の虚寒タイプです。実証は急性で虚証に長期の慢性の症状です。実証は散寒利湿、虚証は温裏の漢方薬で対策します。
漢方薬・健康食品:寒湿タイプは勝湿顆粒、虚寒タイプは人参湯

・悪臭を伴う黄色い粥状の便や腹痛を伴う湿熱タイプ、さらに膿血便がある場合は感染症や救急対象の症状は早急に病院に受診ください。
湿熱があると肛門の灼熱感があり、便も粘着性があります。清熱利湿の漢方薬で対策します。
漢方薬・健康食品:瀉火利湿顆粒、五行草茶など

ひ弱を解消するために

日本人は海に囲まれ、湿気の多い気候で、さらにストレス社会ですから、
胃腸が弱い方が断然多いです。
いわゆるひ弱のタイプが多く、疲れやすい、胃腸の調子が悪いと自覚している方が多く、胃腸薬を常備している方も多いようです。

ひ弱を解消していくには、どうすればよいでしょうか?

答えは、ご自分のタイプを知ることからです。

便を観察すると体質が分かってきます。
そして体質が分かると、注意点が見つけやすくなります。
ひ弱は日本人だから仕方ないということではありません。

養生は体質別に変わります。湿が溜まっているか、気が不足しているか、冷えが入ったか、などなど原因を探り、生活の中の悪化要因を見つけ出す作業が必要です。

生活の中で変えられるところから見直し、漢方薬で後押しして体質改善をしていただきたいです。

節制だけが養生ではない

制限していかにも健全な食生活をしているとしてもきっと、続きません。
好きなものを食べたり飲んだりすることは、過度でなければ大丈夫です。

私は、小麦も乳製品も控えていますが、たまにスタバのラテ、シナモンロールを食べます。
回数は週1回以下にすることは守っています。

たまに羽目を外すことも大切、養生は節制だけではないのです。
精神的な抑制は反動的に開放を望むのが通常です。
節制というよりは、過剰を防ぐことを心がけると良いです。

過剰にならない食べ方とは?

まずシンプルや和食で手料理を。
野菜たっぷりのみそ汁と雑穀や玄米、肉や魚のおかず。
一汁一菜で良いのです。

そしてたまにご馳走を!
焼肉でもステーキ、食後のデザートもOK!

ただ、頻度が問題です。
週に1回以下にしてみて下さい。

すると、家計にもやさしく、家事労働も減ります。

節制でなく、節度を大切です。
日ごろはシンプル、たまにゴージャスと言った感じです。
シンプル食はコンビニ食でもデパ地下食ではなく、
食材が胃腸に負担がかからないものがシンプル食です。
さきほどの一汁一菜です。
土井さんもおっしゃっていますよ。









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