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旅のはじまり
旅が好きだ。
知らない場所に行ってみたい、より
好きになった土地の春夏秋冬を見てみたい、
あのひとに会いに行きたい、が
わたしを動かす。
今回もそうだった。
しかし新しい出会いや発見、体験は見知らぬ土地に行くより何倍も多かった。
書ききれるかな。書いてみよう。
今回の旅は7月半ばの3泊4日。
【愛媛】松山-下灘-内子-【香川】津田-小豆島
6月の末に高知県の室戸にある廃校水族館から松山へ1泊で駆け抜ける弾丸の旅をしていたので、日を置いて四国を3/4周した気分。
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旅のきっかけは、タコ漁だった。
小豆島の北に位置する福田集落。
わたしは2022年にそこで住み込みのアルバイトをしていた。
仕事の内容がコーヒースタンドだったので島内外のひとの交流の場でもあったし、島に住む上司の預かりということもあり、とてもよくしてもらって、漁師のお父さんたちとも仲良くなった。
アルバイトの任期終了後もふらっと遊びにいき、正月の集落の祭りのとんど焼きは2年続けて参加させてもらっている。
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集まりごとがあると、決まってタコを差し入れしてくれるお父さんがいた。
タコとってきたでーと網で豪快に焼く。
タコってどうに獲るんだろうと思って聞くと、今度連れてってやると言ってくれた。
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漁師の社交辞令のようなものだが、わたしは社交辞令として受け取らなかった。
1月に会った時に、じゃあいつがいい?7月かなと聞くと7月だったら早い方がええなあと返ってきた。
連絡先は交換していないが、どうにかなる気がしていた。
夏が近づくころ、今がタコの最盛期かなあと思い出し、集落で唯一連絡をとる居酒屋のママに、お父さんがお店に来たら聞いておいてと頼んだ。
すぐに返事がきたわけではなかったが、島に住む元上司が、ママにもお父さんにも会ったから聞いてみたよーと話を進めてくれていた。
といったように、小豆島福田集落でのタコ漁を軸にして今回の旅は決まったのである。
そして四国方面に行くなら、訪ねたいところはいくつかあった。
仲のよい友だちが松山のNPOを手伝っており、その話を1年前から楽しそうに話しているのを聞いていた。
先日もやたらと忙しい日程のときに弾丸で愛媛の内子町に行っていた。
よほど気にいるなにかがあるのだろう。
興味が湧いた。
運営するコーヒースタンドに遊びに来た彼に聞いてみた。
わたしはこの日程で香川に行くんだけど、その前後であなたも愛媛にいたりしない?と。
一緒に行こう
より
そのあたりに行くから、ちょっとさ、あなたもいてくれない、のほうが気楽でいい。
わたしにはわたしの
彼には彼の旅がある。
もうひとつは、香川県さぬき市津田町。
ここにはわたしが運営するレンタルスペース(兼コーヒースタンド)が連携拠点となるうみの図書館がある。
うちで借りた本を津田で返してもいいし、その逆も然り。貸し出し期間は2年間。ゆっくり読んで、ゆっくり旅をしておいで。
それが、本を媒介にしてひとが回遊する漂流文庫。
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連携拠点だからといって、足を運ばなくてはいけない理由にはならない。
シンプルに、うみの図書館を作った友だちと、彼を中心にこの土地に集まる人びとが好きだ。
連絡を入れると、彼から聞いて欲しい話がある、と。
いい。とてもいい。
こういうのが、どんな観光名所にも、名物にも敵わない、そこにいく理由だ。
こうして、旅が始まった。
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