この夏、僕は西成で“迷子”になった
僕は一人、当てもなく歩く。
大阪市西成区・あいりん地区。通称、釜ヶ崎。
この夏、僕はここ西成で“迷子”になった。
そして西成に救われた。ひと夏の出会いの話である。
迷子のコピーライター日下さんとの再会僕は3ヶ月前に身体を壊し、現在休職している。
休職直後の感情はカオスだ。休むことへの焦りとゆとり、不安と安堵を混ぜこぜにしたような感情を背負っていた。自己矛盾に対峙する余裕がない。しかし時間というのは偉大なもので、時が経つと次第に内省できる余裕も出てくる。そんな折、僕は自宅