低スペック脳のすすめ
はろーはろーこんにちわ!
これまで何度か、人間が処理できる情報量はそんなに多くないよという話に触れてきましたよね?
例えば、上記の記事では、
要するに、脳の処理する視覚情報というのは、
実際には目の前にあるそのままのものではなく、
目の前にあるものから情報量を削った「特徴的な部分」の集合体なんですね。
とか言及してますね。
今週からはその辺の性質にスポットライトを当てていこうかなと。
処理できる情報量って何を指してるの?
ここで言う「処理できる情報量」と言うのは、「外部から取り込んで処理できる情報量」です。
要するに、五感を介して摂取できる情報のことですね。
また、注意力(外部から広く情報を摂取する力)や、集中力(外部の局所から情報を摂取する力)というのも、外部から取り込んだ情報を処理する力という意味で同じものを指している言葉ってことにしましょう。
世界には情報が溢れていますから、それら全てに反応していると無駄に疲れてしまいます。
そのため、人間の反応すべきものにだけ反応し、それ以外の情報はカットすることで、適度に疲れない程度に情報を摂取するようになっています。
これに関しては、手品のミスディレクションなんかがわかりやすいですね。
注目すべき対象をわかりやすく提示してやることで、他の部分への注目度がグッと下がる。
また、映像作品で特定の人物が注目を集めるシーンで、背景にこっそりと伏線となる人物を写してやったりすると、終盤でそれに言及されるまで全然気付かなかったりすることありませんか?
こんな具合で、人は注目すべき部分にのみ注目し、それ以外には注目しないようにできています。
別の表現をすると、集中している場合、そこ以外の情報には注意が向かない、とかですかね。
では、注目している最中に、関係ないものに対して注意を払わせるとどうなるでしょうか?
例えば、音ゲーで自分の限界に挑んでいる最中に、画面端にアプリからの通知がポップする。
例えば、仕事でノリノリのところに、突然予期せぬ電話がかかってくる。
例えば、映画を見ている最中に、観客の話し声が聞こえてくる。
普通にストレスが溜まる・・・というか、無関係な要素に対して注意を払ってしまった結果、集中が途切れてパフォーマンスが落ちますよね。
要するに、注意力、集中力といったもの、「処理できる情報量」というのは、総量の決まっているリソースなわけです。
このリソースをできるだけ一点に注ぎ込むと、パフォーマンスは向上し、
分割して複数の要素に散らすと、パフォーマンスは低下します。
ながら作業がダメな理由がこれですね。
これは、存外に大事な概念です。
なぜ、魔術儀式に浄化が必須なのかを考えたことがありますか?
なぜ、静かな場所で儀式を行う必要があるんでしょうか?
理由は非常に簡単で、気が散るから、ですね。
儀式には定型的な作法が多い理由もコレです。
余計なことを考えずに済むから・・・。
このマガジンの書き出しが「ハローハローこんにちわ!」で、終わりが「アディオス=アミーゴ!」なのも、本文以外の部分で悩む要素を削りたいからですね。
処理するターゲット
さて、この注意力というもの、どんな情報を拾ってくるかを選択するフィルターのような機能として捉えてもいいかと思います。
どんなものに注意をはらい、どんなものを無視するのかという基準があるわけですね。
例えば、アドベンチャーゲームならストーリーに注意が払われているわけで、
「突然だがワイバーンだ!」という具合で戦闘が挟まると、注意力が分散してしまうわけですね。
また、メカゴジラを観に映画館に足を運んだのに、メカゴジラが映画に現れなかった場合、
注意を払っていたのに何もなかった、そしてストーリーには注意が向かなかった、
という具合になるわけです。
いいですか?
どんなに面白いゲームであろうと、
UIにクセがあり、その操作に十分な注意を払わないといけない場合には、
ゲーム本体への注意が逸れてしまいます。
逆に、その操作そのものの面白さをあらかじめアピールすれば、それはポジティブな評価につながりやすくなります。
どんなに面白いゲームであろうと、
期待していた要素がなければ、面白い部分に気づくことが困難になります。
取ってつけたようなフレーバーは、毒となりやすいことを認識しておく必要があるでしょう。
さて、では占いにおいては、占い師の注意対象はなんでしょうか?
あるいは、質問者の注意対象はなんでしょうか?
この辺りに関してはまた来週という感じで。
それではまた!
アディオス=アミーゴ!!
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