第2章 カバラと生命の樹

カバラの概念において特に重要視されているのが、生命の樹、あるいはセフィロトの樹と呼ばれるものである。アニメの新世紀エヴァンゲリオンや、漫画のブラッククローバー、あるいはファンタジーRPGなどに登場する機会も多く、その姿を知っている人も多いと思うが、その意味や役割を理解している人は比較的少ないのではないだろうか。
生命の樹を元にトートタロットが作成されたので、当然であるが、トートタロットの理解のために、このカバラと生命の樹への理解は必須であることを強調しておきたい。簡単な例をあげれば、トートタロットのカードのいくつかは、生命の樹のとある場所から見える光景が描かれている。例えば、プリーステスは、1-6のパスに対応しており、その姿が周辺の1ー6パスとその周辺のパスの形を表している。また、ハーミットは、4ー6のパスに対応しており、頭上の光とランタンの光の様子が周辺のパスの形を表している。
本章では、トートタロットを学ぶ上で押さえておくべき、カバラ的な世界観の簡単な説明をしていく。

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