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人を幸せにする色味の効果

こちらの記事では自然色、太陽光の虹色、不足の美によるザイガニック効果などについて書いています。

脳に好影響のプロセス


自然色には、免疫機能増強効果があると言われています。
自然色を意識した絵を描くことで、アートセラピー効果を最大限に発揮できるのではないか⁈と考えています。

環境省の調査では森林浴によって人のNK細胞が都市部と比べると8,2%活性化し、リラックス状態を示す副交感神経活動も1,5倍程度高まったことがわかりました。
(NK細胞とはリンパ球の一種で、体の中でウィルスに感染した細胞や、一部のがん細胞を認識して攻撃する細胞。自然免疫に重要な役割を果たしている。)
花の画像を見ることでストレスホルモンが減少し、脳領域(偏桃体)の活動が抑制されて心身に受けたストレスが緩和されるケースもあります。

日本人は一万色を見分けることができると言われています。
四季があり、風情を重んじる日本文化には視覚を養う要素がたくさんあります。
優れた視覚は長期にわたる訓練、実践、経験によってのみ獲得される器官機能だそうです。
ですが私は、わかりやすくプロセスを表示することで、見るだけで物を見る優れた目を習得できると考えいます。

人の目の網膜は複雑で、数層の細胞層の中で、視細胞層には錐状体と桿状体とよばれる2種類の視細胞があります。
錐状体は明るさや運動に反応し、特に「色覚」が発達しています。
桿状体は明るさ、運動、落ち着いた光に反応し、特に「光覚」が発達しています。
落ち着いた光の反射光や、渋みのある日本の色味の文化の中で日本人は錐状体と桿状体を上手に使い分けているのかもしれません。


ニュートンは太陽光線を七色の虹色に分光しました。
これらのスペクトル数をもつ障子紙の透過光が、茶室の茶碗の表面材質に見事に散乱して、同時に無数の反射光となって茶人の目にかえってくると、光源と障子紙、茶碗の表面の細かい「あや」が一千万色に達します。

千利休が有名な茶道では「不足の美」不完全なもの、ゆがんだもの、傷のあるものに美しさを見出します。不完全なものには、完全なものよりも情が入りやすく、見る人の心を補足する効果があります。

私が表現する絵のプロセスでは、虹色や自然色を意識した純色をなるべく多く取り入れ、反射光を逃さず表現することで色幅を広げています。
また、絵の途中段階であるプロセスが見えることで、言葉の説明ではなく潜在的に理解と共感、色味の効用を得やすくしています。

未完の状態はザイガニック効果により好奇心に触れ「不足の美」のように心の補足をしながら、完成まで向かうディドロ効果も感じられる要素があると思います。色の効用を得ながら感性に触れ、脳を活性化できるよう意識して制作を続けたいと思っています。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
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