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不登校の親の気持ち 我慢はいいことない!ではどうする?

不登校の親は子どものために自分の気持ちを我慢しなきゃ、抑えなきゃと思うことが多いのではないでしょうか?

不登校の相談に行くと「過干渉にならず、見守りましょう」という言葉を聞くことが多く、実際わたしもこの言葉から長男との関わりでは我慢して、言わないことを長い間続けてしまいました。

でも自分の気持ちをずっと抑え続けることはできず、爆発しては子どもを傷つけてしまうというループにはまっていました。

そして上手くできない自分はダメな親なんだとずっと責めてきました。

でもこれがすごく良くなかったと今は思っています。

  • 自分の気持ちを抑える

  • 自分の気持ちを否定する

これは長続きしません。

必ずどこかで爆発してしまい、
その結果自分を責めることに…

「自分を責める」これが本当に良くない。

そんなことばかりしていたせいで、

  • 自分を信じられなくなる

  • エネルギーや元気がなくなる

  • 自分の感情がわからなくなる

自分から切り離されて、どうすることが良いのかわからなくなり、気力も無くなっていきました。

また、自分軸がなくなり、正しさや子どもの反応に依存するようになっていきました。

今思うとそんなわたしのことを子どもやまわりの人も理解できなかったと思います。

楽しい会話をして、一見良い親子関係を築いているようでしたが、心の距離は遠かったように思います。

言動がぶれたり、本音を明かさないことで息子たちから見たら何を考えているかわかりにくい、信頼できない人だったのではないかと思います。


ではどうしたら良かったのかと考えてきて、


今のわたしはどんな気持ちも大切にして、丁寧にみていくことが大事だと思っています。


そうすることでわたしは

  • 自分が大切にしたいことがわかって、自分軸ができた

  • 感情の奥にある願いに気づける

  • 感情を表現して、「わかってもらう」って大事

そんな風に感じていきました。

元気やエネルギーを取り戻し、
自分らしい選択をできるようになって、
それが更に自信にもなるとい良い循環になっていきました。

今回は自分の気持ちを丁寧にみていくことの良さを書きたいと思います。

大切にしたいことがわかって、自分軸ができた

感情を抑えていても、ふとした拍子に爆発して子どもを傷つける。

「自分はなんでダメなんだろう」と落ち込み、自分を責める。

こんなループを長い間繰り返してきて、
「もっと我慢しなきゃ、もっと受け入れなきゃ」と考え、それで良い親になっていけると思っていました。

でも我慢が強ければ、爆発も大きくなるだけでした。

そこでどうして感情が爆発するのかを知るために、自分の気持ちを深掘りして、紙に書き出すようになりました。


そこで自分にいろいろな問いかけをしていく中で、
自分が大切にしたいことがあることに気づきました。


そこでさらに

「それは本当に大切なことなの?」と問いかけていくうちに、
わたしが大切にしたいと思ったなかに、

本当にわたしが大切にしたいことと、
社会や親などから求められて、思い込んでしまったこと
がありました。

そこを切り分けていくことで自分なりの考え、価値観が見えてきたんです。

自分の価値観がわかるようになって、それを安心して表現できるようになりました。

また、この頃子どもたちと安心して話せるような関係になりたいと心理的安全性を取り入れるようになっていました。

わたしにどんな気持ちや考えを言っても大丈夫だと思ってもらうことが息子たちが安心して挑戦できるようになっていく為に必要だと思いました。

  • バカにされない

  • 評価されない

  • 非難されない

  • 押しつけられない


息子たちと話す時にこれを伝え続け、お互いの気持ちや考えを話し合う場が増えていくうちに、息子たち一人一人違うんだと実感していきました。

  • 感じ方

  • 考え

  • 価値観

  • やり方

  • 選択するもの

お互いが表現するようになって、

それぞれ違っていいんだ。
自分でいいんだと実感していきました。


今は
唯一の正しさなんてないんだ。
自分軸で選択していくことが大事なんだ
と痛感しています。

それがわかってから、更に自分軸で選択できるようになっていきました。

今は誰かの正解ができない自分を責めることも減って、とっても楽になりました。


『心理的安全性の高め方』の著者、松村亜里さんは本の中で、
「自分らしさを一度獲得すれば、新しい環境でも安心の場をつくっていける」と書かれています。

今わたしは息子たちだけでなく、周りに自分を表現できる場を広げるチャレンジ中です。

まだまだ少しずつですが、自分らしくできることが増えて今までとは違う体験ができています。


感情の奥にある願いに気づくとできることが増える

また自分の感情を深掘りしていくなかで、感情の奥に大切にしたい願いがあることに気づきました。

学校で傷ついた息子たちができないことに目が行き、落ち込むこと、悩むことが多かったのですが、その気持ちを深掘りしていく中で、自分が子どもたちに何を願っているのかが見えてきました。

例えば三男の五月雨登校の時のわたしの気持ちについて。

「学校に行きたい!」と泣き叫んだり、癇癪を起したり、苦しんでいる三男を見ているといろいろな感情が溢れ、感情に飲まれてしまっていました。

  • 上手く対処できないかもしれない(恐れ、無力感)

  • 子どもの力になりたいのになれない(悲しさ、自分への苛立ち、無力感、自己否定)

  • こんなに子どもに寄り添おうと頑張っているのにわかってもらえない(悲しさ、憤り)

「どうしてあげたらいいんだろう?」

そう思って、いろいろな言葉をかけていたのですが、上手くいかない…。

深掘りしている中で、一番大きいのは力になれないことへの苛立ちや自己否定でした。

その気持ちが強いほど子どもに対する感情も溢れてしまう。

「しんどいなら休んだら?」と
わたしが解決しようとしたり、

「行きたいなら動くしかないし、
 行けないなら休むしかないでしょう!」と

正論をぶつけて、傷つけてしまうこともありました。


息子に苦しんで欲しくない
息子の力になりたい。

本当に三男の力になることなんだろう?と考えて、

登校したい三男の気持ちをじっくり聞き、受け止めてみようと思うようになりました。


登校したいけど登校できない苦しさ、辛さ、悲しさを聞いていこうと思いました。

そこでわたしは三男が苦しんでいるのを見たくなくて、その状況を見なくていいように解決しようとしていたことに気づきました。

子どもにとっては解決しようとするより、気持ちを聞いて受け止めてもらうことがどれだけ大事かを実感していきました。

そのうち三男は自分で落ち着いて決められるようになっていきました。



その後いろいろな場面で感情が溢れる時に深掘りしていくようになって、いろいろな悩みや不満の根っこには

「息子たちが幸せでいて欲しい」という願いがあることに気づきました。


そして今傷つき、いろいろできない息子たちが幸せに過ごすために今わたしができることは何だろう?と考えるようになっていきました。


そう考えてみるとできることはたくさんありました。

  • 子どもが聞いて欲しい話しを聞くこと

  • 楽しい時間を共有すること

  • 美味しいご飯を一緒に食べること

  • 笑顔を向けること


一緒に出掛けたり、
子どもたちが大好きなカードゲームをしたり、
映画を一緒に観たり、
対話をしたり


できることを積み重ねていることで、不満や悩みを感じている時間がすごく減りました。


それぞれの子どもによって好きなこと、楽しめることが違うと思います。
親も一人一人違って、やりたいこと、楽しいと思えることが違うと思います。

また違う願いもあると思います。

じっくり気持ちを深掘りしていくと自分の願いがわかっていくと思います。

NVCの本は自分や相手の願いを知るためのヒントがあるので、お勧めです。

願いがあるんだと知って、子ども達に表現していくなかで、NVCの本に出会い、その感覚が鮮明になっていき、自分や相手の願いを捉えやすくなっていきました。


感情を表現して、「わかってもらう」って大事


感情を表現して、「わかってもらう」ってすごく大事だなと実感しています。


息子たちといろいろな話しをする中で、

息子たちはわたしに

合わせて欲しかったわけじゃないんだ。
すべてを肯定して欲しかったわけじゃないんだ。


と思うようになりました。

なぜそう感じたか…。

それは不登校の子どもたちとの関わりで対話やオープンダイアログが大事なのではないかと思い、取り入れていく中で、子どもたちは自分の感じたことや考えをわかってもらいたいと思っているだけでなく、わたしの感じたことや考えもおなじようにわかりたいと思っているのではないかと感じたからです。


息子たちと色々な話題で価値観を表現し合うなかで、お互いの感じたことや考えを伝え合う時に息子たちが前のめりになり、目を輝かすのを何度もみてきました。

またわたしも息子たちが自分の感じたことや考えを話してくれるのを聞く楽しさを実感して、どんどんはまっています。


ゲーム、動画、大河ドラマ、テレビ、やりたいこと、こんなゲームあったらいいななどいろいろなことを話題にしていきましたが、

どんな風に感じて、
どんなことを大切にしていて、
どんなことがかっこいいのか。

何に目をとめて、
何に熱くなって、
何をやりたいのか。


そこで自分の価値観を表現し、わかってもらうことの大切さや満ち足りる感じを知っていきました。

それぞれが語ることを大切に聞くことが相手を大切にすることだと感じるようになりました。

またわかることが増えていくと

相手の気持ちを想像しやすかったり、
わからない時はそこにどんな気持ちがあるのか聞いてから判断しようと思うようになりました。



そこから親子で衝突しそうになる時にも、

  • 何を感じているのか

  • 何を大事にしたいのか

  • どんなふうにやりたいのか

  • 本当はやりたくないのか

どんな気持ちがあるのかを先に聞いてみようと思えるようになって、聞くことを大事にするようになりました。

聞くことで誤解が決めつけが減って、無駄な悩みや無用な衝突がすごく減っていきました。

息子たちとのやり取りがとっても楽になり、体もリラックスすることが増えていきました。


今は親子でビリっとする場面でも自己否定したり、無力感を感じるのではなくて、そこに何があるのかを知って、子どもや自分の気持ちをわかりたいと思っています。


そうなってみて、今までは息子たちが不快や不満を表現した時に反射的に反応していたことが多かったと気づきました。

  • 自己否定

  • 無力感

  • 責められている

などを感じて、防衛的になって自分を責めたり、反対に攻撃的になって息子たちに感情をぶつけていたんだなと思います。


感情の見方についてはまた自分の気持ちをまとめて記事に書けたらいいなと思っています。
いつも言葉になるまで時間がかかるんですよね…💦。


まとめ 気持ちを我慢するんじゃなくて大事にする

こんな風に気持ちを我慢することはわたしにとってデメリットが多かったなと感じています。

そして大事にして表現していくことの大切さを実感しています。

ただ表現することの難しさも同時に実感しています。

それは今まで気持ちを表現していいと思ってこなかったからで、今の日本は子どもの頃から自分の気持ちを抑えなさいと教えられ、表現する練習ができていないなと思っています。

そのことはまた書きたいと思います。

先ほど紹介したNVCは非暴力コミュニケーションといって、気持ちを安全に表現する会話になっています。

わたしはこの本も何度も読み返し、自己表現や子どもたちと話す時に取り入れていて、随分助けられています。


自分を表現することは自分の価値観で生きるためにとても大事なことだと思っています。


息子たちにもそれを身に着けて、自分の価値観で生きて欲しい。

これが今のわたしの願いです。

そのためにいろいろな場面で親子で自分を表現するチャレンジをしています。

そのためにその場や息子たちの気持ちにあった問いかけを探し、問いかけを続けていきたいと思います。


最後までお読みくださりありがとうございました。