周回おくれの人生は

周回おくれの人生が
空しくも口惜しくもなるもんやね
雨に紛れて逃げるな今日を
それならどう思い直そか

人も疎らに西浜は
責めも慰めもせんのんやね
凭れ揺られて電車はどこへ
山手も波止もゆきどまる

のらりくらりと人生は
弱りも立ち上がりもしたけれど
それも小さな雨渦の中
誰が知るかの物語

100円あれば着いたころ
どこへも行けると思たもの
横目、赤灯はもうないか
祭りの時期も過ぎたのか

正し逸れの人生が
息吐く間もなく夜昼と
つづく真中に街あるき
思案の橋を渡るとき

周回おくれの人生が
苦しくも逞しくもなるもんやね
雨に濡れ酔うだけで終わるな
今日を降りるまで降りるまで

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