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双極性障害の私が司法試験に合格する話(1)私は双極性障害だけど司法試験を目指してる。

 突然、仕事に行けなくなった。

お風呂から出て、髪を濡らしたままぼーっとしている。私はこのあと何をしなければならないんだっけ?そのまま布団に入り、目を閉じるも、あれ、どうやって寝るんだっけ?当たり前にできた事ができなくなってしまった。始業時間まで、あと30分。いつもならもう家を出ている時間。どうしよう、間に合わない。涙しか出てこない。iPhoneを開いては消して開いては消して。職場の人に、なんて言って休みをもらおう。だけど、こんな事で休みをもらうなんて、私は、怠け者すぎるんじゃないか。だけど、立てないし、涙しか出ないし、こんな人間は、役に立たない。震える指で、文章を打っては消すの繰り返し。熱があって...いや、それは嘘だ、気持ち悪くて...そんなことで休むのはだめか、頭が痛くて...痛み止めでも飲んで行けよ、なんで書いたらいいかわからないけれど、休む時の定型文をネットで調べてコピペした。
「体調不良のため、今日はお休みさせてください。」
 どんな返事が来るのかが怖くて、iPhoneの電源を切る。そのまま眠りに落ちる。

 8時間寝て起きた朝、すぐにまた寝て昼の13時。お腹は空かない。また寝て18時。お腹は鳴っているものの食べたいものがわからないから食べないまま、寝て、また朝がくる。
 昨日の朝と同じ繰り返し。
「体調不良なので、お休みさせてください。」

 私は年に数回、謎の深い落ち込みがある。それは小学生の時からずっと。普段は、誰よりも活発で自信家でいつも目をキラキラさせて何事にもチャレンジする子どもなのに、ある時、何もできなくなって寝込んでしまう。学校を休みたくても、親になんと言ったらいいかわからない。どこが具合が悪いかを聞かれてもわからない。「病は気から」と言われ、どんなに体調が悪くても学校に行かされる方針の我が家だったが、まさに気が病んでいるなんてその時は思いもしなかった。言葉が出ない、立てない、できないことを紙に書き、学校に行けないことを必死で伝えて、なんとか休むことを許された。許されたというよりは、結果的に、私が引き摺り出されても泣くしかなくていけなかっただけなんだけど。

 そんな幼少期や現在の状況を病院で話す。数日、仕事を休み、やっと病院へ行く事ができた。
「双極性障害と診断してもいいような状態ですね。いわゆる躁鬱病です。」
 一気に肩の荷が降りた。私は病気だったのか。もらった薬が効くのは2週間くらいかかったけれど、薬のおかげですっかり良くなった。

 私は双極性障害。

 不思議なことに、自分のバッヂが増えたみたいで嬉しかった。自分とは何者かということに強い興味がある私としては、ひとつ、自分について知る事ができて嬉しかった。決して人に誇って自慢できることではないんだけど...。

 双極性障害だからダメなんだとは思いたくないし、思いもしない。私は私。やりたいことは全部やってやる。

 ということで。
 チャレンジ中の【司法試験】と【双極性障害】について書いていこうと思う。どんなにネットを検索しても、双極性障害で司法試験にチャレンジしている人に出会えないから、私だけかな?とワクワクしている。誰かと同じが嫌いな私としては、こういう状況はめちゃくちゃ燃えるのです!

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